上海ベンチャー企業によって作られた世界最速レベルのEVスーパーカー「NIO EP9」とはどんな車?

NVIDIA トヨタ 提携

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今後設立されるであろう自動車メーカーは、EV車が主力になることから、世界中のベンチャー企業が市場に参入しはじめています。

中国・上海に本拠地を置くNextEV社もそんなベンチャー企業のひとつ。

同社は、中国、北米、欧州市場をメインにEV車販売を計画しており、イメージリーダーは、2016年に発表された世界最速レベルのEVスーパーカー「NIO EP9」です。

はたして、EP9はどれくらいスーパーなのでしょう?

※ 2017年5月時点
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意外な業種が自動車産業に参入中
世界最速レベルのEVスーパーカー「NIO EP9」

意外な業種が自動車産業に参入中

2017年5月、トヨタ自動車は、PC用グラフィックチップの開発で有名な米エヌビディア社と提携し、自社製AIの開発に向けて拍車をかけることを発表しました。

AIを搭載する自動車開発の先に見えるものは、自動制御運転であり、動力源はモーターとなる公算が大きいと考えられています。従来なら自動車産業にはさほど縁がなかった産業が、EV車開発には数多く進出しているのです。またEV車開発は既存の巨大自動車メーカーだけでなく、日本のGLM社のようなベンチャー企業も参入しやすい分野でもあります。

この動きは世界中で起きており、お隣中国の上海に本拠地を構えるベンチャー企業NextEV社からは、とてつもなく高性能なEVスーパーカーが発表されています。

世界最速レベルのEVスーパーカー「NIO EP9」

流麗なラインが魅力

EVのF1、フォーミュラEに参戦するNextEV社がNIOブランドで発表した「EP9」は、見るからにスーパーカーなルックスです。

フェラーリのような曲線とランボルギーニのような直線をミックスしたようなデザインは、なかなかに魅力的です。特にサイドビューの流麗さは、目を見張るものがあります。巨大サイズのタイヤとそれを収める巨大な前後のフェンダー。その間にややフォワード気味に配置されるキャビンと、のびやかに緩く後方に流れるルーフライン。ウエストラインは水平気味で、GTカー要素も持ち合わせているように感じます。

唯一残念なのは、高速走行時に自動でせせり上がるリアスポイラーです。後輪への駆動力を確保するための大きさであることは理解できますが、いかんせんビジュアルが美しくないのです。80年代に流行した”竹やり出っ歯”を想起させるほどの巨大さで、筆者は失笑してしまいました。

世界最速レベルのEV車

NIO EP9には、MGUsとネーミングされたモーターを4基搭載しています。1モーターで1輪の出力を担当するAWD。各モーターは統合制御され、トルクベクタリングも思いのままのようで、コーナリングも高速で行えます。

システム最高出力は、1mW(1,000kW)。PS換算すれば、1,360ps!です。同じ電気自動車の日産 リーフの最高出力が80kWなので、12.5台分の出力に相当します。

最大トルクはモーター1基分が1,480Nm(151kgf.m)/0-7,500rpm。システムトルクの公式発表はありませんが、0-100km/h加速時にタイヤを通じて計測したトルクは、6,334Nm(645.9kgf.m)/0-7,500rpmとのことです。ちょっと計算が合いませんが、ガソリンエンジンでは到達しえない最大トルクを発揮することだけは、確かなようです。

これだけスーパーな出力を発揮するのですから、速さは折り紙つきです。ニュルブリンク北コースで7分5秒12を記録しています。このタイムは現行型NSXより30秒ほど速いタイムといえば、その凄さは想像がつきます。

加速性能は、公称で0-200km/hが7.1秒!0-100km/hではありません。日本の一般道で扱えるのか、疑問に感じるほどの性能です。ただ、これだけの出力を誇りながら最高速度は313km/hと、日産 GT-R NISMOと同等でややもの足りなく思います。

エアロダイナミクス、モーターの出力特性の改善などさらなる改良を施し、ぜひとも400km/hに迫って欲しいものです。
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