4万円弱で!飛び石…アイサイト搭載車のガラス交換をしてみた【実録】

ガラス交換記事関連写真 雪岡直樹

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最近のスバル車は一部の車種を除き、アイサイトが標準装備となっている車種がほとんど。車に乗っていれば、ガラスに飛び石が当たり、傷やヒビが入ってしまうこともたまに起こります。アイサイト車のガラス交換は費用が高いという噂がありますが、実際はどうなのでしょうか?その実態を調べてきました。

文/写真・雪岡直樹
Chapter
アイサイトとは?
ヒビが入ってしまった原因についてをおさらい
いよいよフロントガラス交換を開始!
ついに、新しいフロントガラスを用意、取り付けていきます。
ガラス交換の際に必要なアイサイト車専用の作業とは一体?
アイサイト車オーナーに救いの手が?保険やお金事情についてのあれこれ

アイサイトとは?


おさらいとしてアイサイトは、フロントガラスの内側にあるステレオカメラで前方を見て、前走車や路面の白線などを見て追従や危険回避などに役立っています。
しかし雪や雨、太陽の眩しい光が直接カメラに入った時などは人の目と同じように、その機能が一時的に使えなくなるときもあります。
あくまでも運転支援装置なので運転は機械任せにするのではなく、あくまでも主体はドライバーであって、アイサイトにアシストしてもらっている。という考えが大切です。

ヒビが入ってしまった原因についてをおさらい


さて、今回は不幸にも筆者が高速道路を走行中に、対向車線から飛んできた石によってフロントガラスにヒビが入り、そのヒビが徐々に伸びていき、ガラス交換に至ったアイサイト装備のレガシィツーリングワゴンがベース車となります。

全国津々浦々撮影のために高速道路は日常的に利用しているので、たまに高速道路で飛び石が当たり、パシッ!という音は聞くことがあります。今回も当然バシッ!と音は聞こえましたが、夜間だったこともあり、どこに当たったのか分からないでいました。翌日の朝に確認するとフロントガラス下端のワイパーの下の部分に当たったことが判明。しかもヒビが走っているのも確認しました。

現在のフロントガラスは合わせガラスと言って、2枚のガラスを密着させて作られており、昔の車や映画のシーンのように、簡単にバラバラになる。ということが起きない構造になっています。そして表面のガラスに傷が入ったからと言ってすぐにダメになるかと言うと、そうでもなく、徐々にヒビが広がりダメになっていってしまうということが多いようです。

ちなみに、車検上の問題では傷やヒビがあるから車検不可という項目はなく、「損傷した場合に運転者の視野が確保できること」「容易に貫通されないこと」という項目のみです。

細かい傷ならば問題ないような場合もありますが、ヒビがどんどん伸びるようであればNGと考えるのが無難です。最終的には検査官の判断によるのでこれなら大丈夫とは一概に言えない部分もあります。

いよいよフロントガラス交換を開始!


少し前置きが長くなりましたが、いざフロントガラス交換です。

今回はディーラーで交換作業をお願いしましたが、ガラス専門の業者がガラス交換を行います。フロントガラスのヒビの位置を確認しマーキング。エンジンルーム内のワイパーなどが収まるアッパーカウルを外したら、おもむろに専用カッターでフロントガラスの脇のゴム部分をカットしていきます。

強力なゴムで付いているので、何回もカッターを通すことにより徐々にゴムが切れていきます。すると音もなくフロントガラスが外されていきます。窓枠に残ったゴムを綺麗に除去していけば、ひとまず第一段階終了です。

そこにはフロントガラスの無い車があり、なんとも言えない悲しい姿をしていました。

ついに、新しいフロントガラスを用意、取り付けていきます。


次は新しいフロントガラスにオートワイパーのための雨滴センサーや、テレビのアンテナなどを貼り付けていきます。そして新しいフロントガラスに接着用ゴムボンドを塗り、二人掛かりで車にセットしていきます。そして圧着して、外したエンジンルームのアッパーカウルなどを戻し、雨滴センサーに水滴をつけて、ワイパーがちゃんと作動するかを確認したら交換作業は終了です。

ゴムが固まるまで数時間かかり、完全固着には24時間程度必要なので、その期間はなるべく動かさないようにしたほうが良いそうです。

ガラス交換の際に必要なアイサイト車専用の作業とは一体?


ここまでは普通のフロントガラス交換と至って同じですが、ここから次がアイサイト車専用の作業が行われます。

ガラスメーカーが作る専用フロントガラスなので、メーカー基準はもちろんクリアしていますが、やはりフロントガラスも平板ではなく、丸くなっていますので見えないレベルで若干の歪みなどもあります。


そこでステレオカメラがちゃんと認識するかの確認とエーミングが行われます。これは一定の距離の先に置かれたマトリクスをカメラがちゃんと認識して一定の基準内に収まっているのかを確認する作業やメカニックが実際に道路を走理、前走車をきちんと認識するのか、または白線などを認識するのかなどをチェックしていきます。それらの全てがクリアになると交換作業終了となります。

この一手間と純正ガラスしかアイサイトに対応していないという実情が、アイサイト車のガラス交換は高価になると言われる理由なのです。

アイサイト車オーナーに救いの手が?保険やお金事情についてのあれこれ


実際、ガラス交換の見積もりを作ってもらうと20万を超える金額になってしまうのが現状です。ひと昔前では、保険を使ってもガラス交換は保険の等級が下がらない、等級プロテクト特約がありましたが、現在はそのような特約はほぼありません。

しかし、スバル車には救いの手がありました。スバルには3年の長期契約の保険に、アイサイト保険と呼ばれるものがあります。これは3年契約の間に1回だけフロントガラス交換が免責分の金額だけで交換できる保険があります。今回その保険が適用できるということで、免責額とガラスに貼るアンテナなどの消耗品だけの金額、合わせて4万弱で済ませることが出来ました。


当初の見積もりの1/5程度の金額になりましたが、3年契約の間に1回しか使えません。今回使用してしまったので万が一、再度ガラス交換が必要となった場合は、高額請求に怯えながらの交換作業になることは間違いないですね...。

保険の契約条件などもありますが、飛び石など避けようが無い場合に適用されるので、あくまでもこの金額は目安としてお考えください。

細かい傷はリペアキットなどで修復可能な場合もありますし、傷やヒビを放置していると高い出費だけでなく視界不良や傷が入っていることで盗難や車上荒らしの標的にもなりかねません。

もし、筆者と同じようなコトが起きてしまった場合は早急に対処をしたほうが良いでしょう。

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