車に間違えて「灯油」を入れてしまった際の正しい対処法とは?

セルフ式スタンド

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間違えて車に灯油を入れてしまった!いやいや軽油ならともかくそんな話はありえないだろうと思いますが、セルフスタンドでは時々起きる事だそうです。ありえるかどうかというより、万が一そうなった場合はどうしたらいいのでしょう?
Chapter
灯油を間違えて車に入れるのは、セルフ式ならゼロとは言えない
携行缶に注意
もし誤って入れてしまったら?
意外と気付かないのが「ハイオク指定」

灯油を間違えて車に入れるのは、セルフ式ならゼロとは言えない

普通、灯油をクルマに入れてしまう事などは起こりえないはずです。しかし、100%起きないとは言えません。

フルサービス式のガソリンスタンドならばともかく、セルフ式のスタンドの場合にこうしたことが起こり得るのです。セルフ式と言っても無人で操業しているわけではなく、実は監視カメラで見ている店員さんがいます。ご存知の通り、ドライバーがスタンドに着いて、給油のための操作を行って給油口を開け、ノズルを刺してレバーを引いても、そのままガソリンは出ません。給油口に刺さないままでノズルのレバーを引いてしまうような人もいるでしょうから、安全面から考えて当然の事ですね。

そのため、普通は灯油のコーナーに行き、ノズルを手に取り、給油のためにレバーを引いても店員さんがそれを許可せず、注意されるのが本来の形でしょう。しかし、何を間違えたのかそこで店員さんが給油を許可してしまい、灯油をクルマに給油してしまう事はゼロとは言い切れません。まずはありえないはずの灯油コーナーに行ったドライバーのミス、そして店員さんのミスです。

実際には灯油コーナーでそのような事が起きる可能性はほぼ無いと言えますが、ガソリンと同じ給油機を使っていてノズルが違うだけの軽油ではよくある話です。

携行缶に注意

また、もう一つの可能性としては、携行タンクに入れた灯油を入れてしまう可能性です。

灯油であればポリタンクに灯油を入れるのが、一般的で、ガソリンはもちろん軽油もポリタンクに入れる事は許されていません。

しかし、ガソリンや軽油を入れるべき金属缶に灯油を入れるのは特に禁止されていないので(ただし、金属製携行缶にガソリン以外を入れる時は、安全面からその旨のシールなどで明示するように、とされています)、そうした灯油をガソリンと間違えて手動で給油してしまう事はありえるでしょう。

特に農家や個人で経営している工場などの場合は、金属缶だからと言って何が入っているかわからない場合があるので、注意が必要です。

もし誤って入れてしまったら?

万が一、間違えてガソリン車に灯油や軽油を入れてしまった場合、気がついた段階ですぐにエンジンを止める事です。

可能であれば、エンジンを始動しないのが一番なのですが、始動してしまった場合は仕方がないので、その場ですぐにJAFなどロードサービスを呼びましょう。ともかく燃料を廃棄し、灯油や軽油の成分が残らないよう洗浄しなくてはなりません。

エンジンを始動してしまった場合には、燃料ポンプやエンジン内部も含め、燃料が回るところはおよそ全て洗浄、あるいは交換しなければ、エンジンをかける事はできないと思った方がいいでしょう。そうしようと思うと、オーバーホールを受けるしかありませんが、分解整備にせよ丸っと交換するにせよ多大な費用がかかりますから、場合によってはそのまま廃車も考えた方がいいと思います。

一番やってはいけないのは「急いでいるからとにかく運転して帰ろう」とする事で、動揺して不調を抱えて、いつ止まるかわからないエンジンで走るなど、ドライバーとしては一番いけない事です。

意外と気付かないのが「ハイオク指定」

他にもディーゼルエンジン車にガソリンを給油してしまうケースもありますが、基本的には対処法は同じです。

意外と気づかないのが「ハイオク指定」のケースで、「ハイオク燃料のクルマにレギュラーガソリンを入れても、コンピューター制御で調整するから大丈夫」と思っている人がいます。それは「ハイオク仕様」のケースで、コンピューターの方でハイオクかレギュラーかを判断して制御を行うので、その場合はどちらの燃料でも問題ありません。

しかし、トヨタの2ZZ-GEやダイハツのJC-DETのように「ハイオク指定」の場合はコンピューターの方でハイオクガソリン以外の燃焼制御プログラムを持たないケースがあり、レギュラーガソリンでも全く走らないわけではありませんが、その結果として起こった不調や故障は保証対象外になります。

また、「ハイオク仕様」でもスバルのように「レギュラーガソリンでも走れますが、あくまで緊急用なのでなるべく早くハイオクに戻すこと」というスタンスのメーカーもありますから、ハイオク仕様のクルマでも、レギュラーガソリンを入れていいかは慎重に判断してください。

結局は「自分のクルマにはどの燃料を入れるべきか」を把握していれば何の問題も起きない話なので、よほどボーっとしていてもそれだけは間違わないよう、頭だけでなく体にもしっかりと染み付けておきましょう。
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