私の永遠の1台 VOL.16 FIAT 2代目プント

アヘッド 2代目プント

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じつは昔からこれに乗りたい! ビッグになってこんなクルマ乗りたいゾ、などはまったくなし。なんていうと、クルマ好きじゃないじゃん、ということになるけど、「現状で満足していて、永遠に乗りたいクルマにもう乗っている」というのが正解。そのクルマはというと2台あって、まず1台目はフィアット500(オリジナルのほう)。そして、2代目プント。

text:近藤暁史 [aheadアーカイブス vol.176 2017年7月号]
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VOL.16 FIAT 2代目プント

VOL.16 FIAT 2代目プント

▶︎ウーノの後継車として、初代が登場したのが1993年のこと。欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、ヒットとなった。そして1999年に2代目へとスイッチする。コンセプトは同じで、日本へは1.2ℓを積む5ドアハッチと、アバルトの名を冠した1.8ℓの3ドアハッチが輸入された。デザインは初代のジウジアーロに対して、2代目は社内デザイナーが担当した。


前者は趣味のクルマで、後者は完全に普段の足として、通勤や取材にフツーに活躍しています。プントは、なんと今乗っているので4台目。2代目が4台目、と他人に説明するのがヒジョーに面倒だけど、要は同じクルマに4台乗り続けているわけ。ちなみに初代プントも1台だけ乗ったので、プントは都合5台の所有歴があることになり、完全にプント馬鹿〝一台〟です。

となると、まじまじとプントを眺めながら、よく聞かれるのが「ただのこんな小さなイタ車、そんなにいいのか?」ということ。いいから乗っているわけなんですが……。

まず大前提としてあるのが、体にしっくりとくるという、凄く感覚的なこと。以前、フィアット本社の幹部に「アルファロメオにはない、フィアットの本質とは?」と尋ねたところ、「それは庶民の足だ!」と言われ、まさに我が意を得たり。庶民臭さというか、目線の低さが何よりも大きな魅力です。ちなみにフェラーリはもちろん、アルファロメオも自分的にはなんだか違う感じがします。

そのほか、やっぱりデザインも魅力。庶民の足ながら、きっちりとデザインするところはする。日本車みたいにプレスラインいっぱい入れて、うねりも効かせてというのでもなく、ドイツ車みたいなまじめでもなく。「フツーにデザインしたらこうなっちゃった」感にとても惹かれます。

そして大いなる矛盾的な魅力が、ほどよく壊れるところ。激しく壊れて土に還るフィアット車が多いなか、プントはミッションがスバル製のCVTということもあって、致命的な故障はほとんどなし。それをまた直すのが愛着湧いてくるんですよ。

しかも4台も乗っていると、ウイークポイントはわかってくるので、「またか」程度。そもそも価格が安いので、手間がかかりそうなら、さっと買い替えればOK。オークションだと2万円ぐらいで買えるんですよね。ちなみに4台とも色が違っていて、変態な色ばかり。新車時は13色が輸入されていたので、全色制覇も面白いかもと思ってます。

世界的に、小型車でもドンドンとプレミアム化していて、庶民臭さはドンドンとなくなっている昨今。フィアットもチンクエチェントの次が出てこない(出せない)し。2代目プント、永遠に乗り続けたいです!

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text:近藤暁史/Akifumi Kondo
エンジンのOHから全て自分でやるエンスー自動車ライター&ケミカル&カーケアグッズ評論家。愛車は19歳の時に買ったFIAT500。次々に登場するケミカル&カーケアグッズは使ってみないことには気が済まない、正真正銘メンテナンス馬鹿一代である。

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