三菱 RVR試乗レビュー【北国や地方都市では確実に需要がある!】

エクリプスクロスがデビューし、すっかり影に隠れてしまったRVRを都内で乗る機会があったのでレポートする。「レポートする」とは書いてみたものの、コースは都内の一般道のみ。時間にして1時間程度だったので、あくまで”感想文”程度と思って読んでもらえると幸いだ。

2018/5/25


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三菱 RVR

三菱 RVR

RVR

RVRのデビューは2010年で、今回乗ったのは昨年10月のマイナーチェンジモデル。内外装のデザインや足回りの一部変更に加え、AndroidオートやAppleCarplayなどのコネクテッドシステムや安全装備が充実した。

デビュー時は「ジェットファイターグリル」という”ランエボX顔”で登場したが、現在は新デザイン言語「ダイナミックシールド」を(無理やり)ミックスさせたフロントフェイスが特徴。個人的には、胃もたれしそうなほど脂っこい顔だと思っているが、一方でステアリングフィールは余計な雑味がないすっきりとした味わい。兄貴分の「アウトランダー」とシャシーを共用していることもあり、ボディ剛性もしっかりとして好印象だ。

ただ、大きめの段差を乗り越えた際は、ややキャビンが揺すられる感覚があった。強豪のコンパクトSUVは乗用車的なスポーティな乗り味を標榜しているのに対し、RVRはクロカン的なボディの揺れ方。パジェロ・デリカでSUVブームを牽引した三菱ならではの味付けで、悪路に持って行った際はこちらの方が頼もしいだろう。最低地上高も195mmと高く電子制御4WDも搭載されており、是非オフロードに持ち込んで試してみたいところだ。




RVR

1.8リットルエンジンとCVTの組み合わせは、ここぞの加速で役不足感が否めないものの、デビューから8年が経過しているにも関わらず、少なくとも都内を軽く流しただけでは、シャシーを含め古さは感じなかった。普通に走る分には特に不自由のないクルマである。

個人的にRVRの美点と思うのが、取り回しの良さ。今回うっかり細い路地に迷い込んでしまったが、着座位置が高くボディの見切りが良いため非常に助けられた。デザインを志向するあまり、肝心の使い勝手を犠牲にしている某社には無い優しさがそこにはあった。パジェロで培ったSUV作りの上手さがここにも生かされているのだろう。

結論。コンパクトSUVクラスは今やすっかり激戦区となっており、各社からエッジの効いたモデルが多彩にラインアップされている。RVRも、もっとポジショニングを明確にした方が良いと思ってしまうのが正直な感想だが、そこはデザインとS-AWCによる走りを売りにした”弟”のエクリプスクロスに任せ、”兄”であるRVRは、飛び道具はないものの真面目にSUVの本質を追求していくのが良いのかもしれない。

RVR

スターティングプライスも他車に比べると低く、積雪が多い北国や悪路の残る地方都市などでの需要は確実にあると思われる。ただそのような層が本気でAndroidオートやAppleCarplayを必要としているのかは甚だ疑問の残る、金曜の夜11時であった。