安全性能、乗り心地はどう?新型NV350キャラバン バン試乗レビュー

日産 NV350キャラバン バン

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2017年7月13日にマイナーチェンジされた新型NV350キャラバン バンの安全性能、乗り心地について解説します。

2017/12/5
Chapter
座り心地は問題なし
トラックのような乗り心地
マイナーチェンジで安全性能が強化

座り心地は問題なし

NV350キャラバンのシートの座り心地は率直に申し上げて、かなりいいです。高級車のような上質な感じではないですが、クッションが良くできていて、座面も分厚い感じがします。腰掛けても、沈み込んでしまうようなことはなかったです。

シートの質感も、ビジネスタイプの車とは思えないいい感じです。シートの素材に関しても、多くの乗り降りで擦れたりすること想定して、ほころびにくいような丈夫な素材でできている感じがします。

背もたれも上下方向に長く作られており、背中をしっかりと受け止めてくれる作りとなっています。ヘッドレストの高さも丁度よく頭に当たり、上下方向の調整も可能なヘッドレストとなっています。

シート全体の大きさも小さく感じることは無く、どんな体形でもゆったりと出来るような気がします。このことからもフィット感もしっかりしていて、包み込まれる感じの、いいフィット感を実現しています。

仕事に使うことを想定しているのか、仕事の疲れを車に持ち込まない、運転の疲れで仕事に支障がでない。そんな風に思えるシートの作りですね。もちろん仕事以外にも、レジャー用途や長距離運転でも、疲れにくい良くできたシートです。

後部座席については、横方法に広く、ひらっべたく凹凸がほとんどないシートです、これはバンタイプなので、シートを畳みやすくするための作りだと思います。

ただし、座面の厚さに関しては、十分に思えるほどの厚みがあります。こちらも前席同様に、クッションに厚みがあり、分かりやすく言えば、ソファーのような感じでリラックスできる座り心地ですね。しかも、沈み込んでしまうような感じはあまりしませんでした。
背もたれに関しても、上下方向にかなり余裕があり、ヘッドレストも含めて適切なシートポジションをとることが出来ます。後部座席に関しても、畳むことを前提としているため、適度なリクライニングも可能です。シートの質感、シートの素材に関しても、前席同様よくできており、シートベルトさえしておけば、横方向にすべってしまうようなこともないでしょう。後部座席は3人掛けですが、かなり横方向にも余裕はあります。

トラックのような乗り心地

乗り心地に関してですが、やはり商用車のバンなので、トラック然としています。凸凹がない道ならまだいいですが、多少の凸凹があればかなり揺れと振動は感じます。衝撃吸収力は荷物のためにあるもので、乗員の乗り心地のためにあるものではないということですね。

シートの固さは適度であり、サスペンションが硬い分、衝撃を乗員に与えないようにしっかりとしたシートの固さです。嫌な硬さではありません。荷物を多く積むことを想定しているので、空荷の状態では、あまり乗り心地のいいものではありません。

カーブなどでは、適度に傾きや揺れを感じます。セダンのような車とは違い、小型のトラックを運転しているような感じですね。長距離では揺れや振動も多くあるので、疲れやすいか、疲れにくいかといえば、疲れやすい車の部類に入るでしょう。腰にくるような衝撃もありますが、そのあたりについては、シートの分厚さと、シートの出来でカバーできるのではないかと感じます。

マイナーチェンジで安全性能が強化

今回のマイナーチェンジで、更に安全性能が強化されました。元々一部のグレードにのみ装備されていた「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」「VDC」「ヒルスタートアシスト」がバンの全グレードに標準装備されました。

インテリジェント エマージェンシーブレーキの機能

「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」は衝突の危険があるときに、警告音と表示で注意を促します。さらに危険が高まったときにはブレーキが自動で作動する安全性能です。

ヒルスタートアシストの機能

「ヒルスタートアシスト」は坂道発進のときにクルマが下がるのを防ぎます。

VDCの機能

「VDC」は、ビークルダイナミクスコントロールの略で、滑りやすい路面や障害物の緊急回避などでのハンドル操作で車両が横滑りしそうになると、自動的にブレーキおよびエンジン出力を制御させ、車両の安定性を向上させます。

前方確認、後方確認のしやすさはどう?

NV350キャラバンは、「マルチビューカメラシステム」、「インテリジェントアラウンドビューモニター」がオプションで装着できます。「インテリジェント アラウンドビューモニター」を小型貨物車4ナンバーに装備したのはNV350キャラバンが初めてだそうです。これらを装備すると、サイドアンダーミラーや、リヤ確認ミラーは省かれます。

マルチビューカメラは、フロント、リア、サイドミラーにカメラが一つずつ装備され、前方、後方、側方の確認をインテリジェントアラウンドビューモニターで確認することが出来ます。

商用車のバンなので、セダンよりも乗り心地が悪いのですが、その分、シートの作りがしっかりしていて、疲れを少しでも軽減させようとする努力が見られます。

前席は乗り降りがしにくいですが、乗り込んでしまえば、楽な姿勢が取れるクルマですね。安全装置に関しては、VDCやアラウンドビューモニターなどで、良好な視界も確保でき、安心安全に走行することができる車と言えるでしょう。
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