トヨタ RAV4にハイブリッド仕様と2.0ガソリン仕様を投入予定!

トヨタ自動車は、ニューヨークモーターショー2018にて、新型のRAV4を初公開しました。
新しいガソリンエンジン、およびカムリにも使われているハイブリッドエンジンを搭載し、2019年初頭からは欧州でも販売が開始される予定です。
今回はそんなRAV4についてみていきます。
文・吉川 賢一
新型RAV4の特徴とは?
日本国内では、2016年に3代目で販売終了したRAV4ですが、北米、そして欧州では根強いSUV人気の後押しもあり、2013年より4代目が販売されていました。それから、およそ5年。ニューヨークモーターショー2018で、5代目にあたるモデルがデビューしました。
5代目RAV4の特徴は、TNGA(Toyota New Global Architecture)にもとづく新プラットフォームにより基本性能を向上。加えて、新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD(ガソリンエンジン車)」および「新型E-Four(ハイブリッド車)」によるダイナミクス性能の向上、安全性能の向上などがあげられます。
パワートレーンは、米国仕様に2.5L直列4気筒直噴ダイナミックフォースエンジンに8速のダイレクトシフト-8ATと、2.5Lハイブリッドシステム(THSⅡ)。欧州仕様には、新開発の2.0Lガソリンエンジンが用意されます。
注目のパワートレイン
欧州で販売される新型RAV4へ搭載予定の2.0Lガソリンエンジンは、新たに開発された新ユニットです。トランスミッションはマニュアル比率が依然と高い欧州らしく、ATとマニュアルが用意されています。
さらに4WDのAT車には、2WD走行時にプロペラシャフトやデフなどの回転を停止させて燃費向上を図る「ディスコネクト機構」が採用されます。このシステムは、前車軸のアクスルにラチェット式ドッグクラッチを使い、4WDが必要ないシーンでは駆動系を切り離す、というものです。
通常走行時、あらゆるシーンで常に4WDの駆動力が必要とは限りません。むしろ駆動ロスによる燃費への悪化が懸念されるため、この方式は理にかなった機構です。
トルクベクタリングによる操縦安定性の向上
また、後輪へ駆動力を配分する際に、リア左右輪の駆動力配分を制御する「トルクベクタリング機構」も開発しました。この機構によってコーナーでの操縦安定性と、高い悪路走破性を実現しました。
また、ハイブリッドに仕様には、電気式4WD「E-Four」を搭載。後輪最大トルクを従来の1.3倍に増加し、適切に後輪へトルク配分する新制御を採り入れています。
ちなみに、新型RAV4に設定が予定されている、ワイルドかつアクティブに仕立て上げたグレードのアドベンチャーは、ダイナミックトルクベクタリングAWDが標準装備となります。
トヨタ最先端の安全技術
想定されるあらゆる危機から乗員を守るため、安全性能への配慮も抜かりがありません。第2世代となる予防安全パッケージ「トヨタセーフティーセンス」を全車へ標準装備します。
歩行者(昼夜)や自転車を検知(昼間)しドライバーへ警告する「プリクラッシュセーフティ」、「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能)」、クルーズコントロール中の車線維持に必要な運転操作を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」、車線逸脱を警告する「レーンディパーチャーアラート(LDA)」、「オートマチックハイビーム(AHB)」、道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示し道路標識の見落としを減らす「ロードサインアシスト(RSA)」などを含めたパッケージです。
気になる日本投入ですが、2018年4月現時点では決定されていない模様です。
他メーカーの競合車が増えたことや、トヨタ内で似通ったサイズのSUVがあるなどの理由から、2016年に販売車両リストからRAV4が落とされたことを考えると、これらの問題が払しょくされない限り、復活は厳しいかもしれませんね。