バブル期のスポーツカー復活!なぜ価格は高騰化してしまうの?

最近では、新型NSXやシビックタイプRといった往年の名車が復活し、素晴らしいパフォーマンスを示しています。また、2017年東京モーターショーで、トヨタ スープラの復活も噂されています。しかし…かつてと致命的に違うものがあります。そう、価格です。

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スポーツモデル復活は嬉しい事なのだが…
スポーツモデルの高騰化が進む理由
ユーザーにとって魅力的なスポーツモデルは…

スポーツモデル復活は嬉しい事なのだが…

ホンダ NSX

2015年、ホンダからS660が発表され、かつてのホンダ ビート、ひいてはエスロクの再来だ!と、ファンのみならずスポーツカー好きが歓喜しました。

それに続いて2016年には、新型NSXと限定750台とはいえシビック タイプRを国内販売。こうしたホンダのスポーツモデル攻勢に、国内クルマ業界が刺激を受けているのは間違いありません。

しかし、です。多大な期待を持って、ニューモデルを待っていた方々は違和感を生じるところがあったでしょう。

・新型NSX…23,700,000円~
・新型シビックタイプR(2017モデル)…4,558,088円(英国価格)
・S660…2,180,000円~

そうです、高い!のです。フラッグシップのNSXは世界で勝負するスーパースポーツモデルなので、2,370万円~という価格が理解できなくもないのですが、初代モデルの販売価格は約800万円でした。つまり、たとえ一般庶民でも、ど根性で購入できるかもしれない、そんな存在だったのです。

また、シビック タイプRの初代モデルにいたっては約200万円と、まさにボーイズレーサーといった存在でした。ところが、新型タイプRはプレミアムスポーツといった立ち位置となり、手の届かない世界に行ってしまったような喪失感を覚えた元オーナーもおられるのではないでしょうか。

S660にいたっては、作り込みは素晴らしいものの、64ps規制の軽自動車で200万超えはちょっと高い…という意見も多いのが事実ですね。

ではなぜ、スポーツモデルはこのように高騰化しているのでしょうか?

スポーツモデルの高騰化が進む理由

ホンダ シビック タイプR 欧州仕様

20年、30年前と比べて、日本車の販路ははるかに拡大しています。輸出も増えていれば、欧州、北米で生産するモデルも増えています。そうして、スケールメリットを求めるのが現在のクルマ作りです。

つまり、シビックを例にとると、シビック自体が世界戦略車になっているため、スポーツモデルといえども日本仕様など用意する余裕はなく、欧米やアジアでの販売を視野に入れた車両開発をしなければならないのです。

さらにシビック タイプRの場合は、欧州で鍛えられた屈強なスポーツモデルたちと"互角以上"でなければならず、そのための開発コスト、リソースが跳ね上がりますし、当然塔載されるパーツもハイスペックなものが必要不可欠なのです。

事実、シビック タイプRは、FFモデルでの”ニュルブルクリンク最速”を旗印としており、ルノー メガーヌRS(399万円〜)やVW ゴルフGTI(389万円〜)とバチバチの凌ぎ合いを行うモデルとなりました。

スポーツモデルは、そのメーカーの技術力を示す格好の広告塔ともいえますし、こうしたハイスペックを売りにすることがブランドイメージにも繋がり、ひいてはセールスにも繋がります。

つまり、昨今のスポーツモデルの高額化は、「世界戦略」ということが、ひとつの要因になっているのではないでしょうか。

ユーザーにとって魅力的なスポーツモデルは…

ホンダ シビック タイプR 2001

国産メーカーのモデルが、『ニュル最速』と謳われるのは誇らしいことですよね。しかし、価格が現実離れしては、その興味も削がれてしまうのも事実ですよね。

凄まじいスペックを誇るスポーツカーもそれは素晴らしい存在ですが、かつてのタイプRのように、廉価で購入して、自分でカスタマイズしサーキット等でスポーツ走行を楽しむ、また人車一体感を束の間の休日に楽しむ…。

こうした感覚こそが私達にとってのスポーツモデルではないでしょうか。

別物になってしまった往年のモデルより、気軽にスポーツ走行を楽しめるモデルの拡充を、メーカーサイドには切に願うところです。