16年間放置されたRX-7…搭載されたロータリーエンジンは果たして息を吹き返すのか?

初代サバンナ RX-7

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長年動かさなかったクルマは、さまざまな箇所に劣化が押し寄せるもの。まずエンジンを始動することすら困難な状況になります。今回は、ベルギーで16年間放置されていたRX-7の顛末を紹介したいと思います。
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16年間眠っていたRX-7…
【動画】16年ぶりに息を吹き返す!?ロータリーエンジン…
シンプルゆえに動いた?ロータリーエンジン…

16年間眠っていたRX-7…

ベルギーの老人が所有していたという84年式SA型サバンナRX-7を引き取った方の動画がアップされています。

なんとこの方は、1年掛かりで交渉し、50ユーロ(6,000円程度)で譲り受けたのだそうです。このRX-7のエンジンを最後に動かしたのは、1990年なのだとか。動画は2006年なので、16年間放置していたということになりますね。

長年、庭で放置していたというだけあって、ボディの腐食も激しく穴も空いている箇所が確認できます。とはいえ、走行距離は3万km程度!屋内保管であれば、相当な価値があったのに…というところ。

それはさておき、購入者はこのクルマを持ち帰らなければなりません。彼のとった行動はなんとも無謀!?なものでした。

それでは動画を見てみましょう!

【動画】16年ぶりに息を吹き返す!?ロータリーエンジン…

掛け値なしに放置状態だったRX-7。ロープで庭から引っ張り出されます。イグニッションキーもなく、キーシリンダーを破壊し、直結でエンジンを掛けようとします。

バッテリー交換か、ジャンプスタートなのかは確認できませんが、見事セルが回り、エンジンスタート!白煙を吐きながらも、ロータリーエンジンが始動しました。日本製品の素晴らしさを実証させる動画でもありますね。

通常であればローダー車に積載して整備工場へ直行、となりますが、新しいオーナーは無謀にも自走さえしてしまいます。

そこで走れてしまうRX-7ももちろん凄いのですが、オイルやガソリンが相当傷んでる(腐ってる)でしょうに、大丈夫なのか、とこちらが心配になってしまいますね。

しばらくは白煙をあげながら自走するRX-7ですが、やはりストップしてしまいます。フューエルポンプが逝ってしまったようです。

今度は、伴走車に引っ張ってもらうことになるのですが、途中でフロントごと外れてしまいます。70km/hほどで引っ張っていたようですから、もっと低速で慎重にやるべきでした。

シンプルゆえに動いた?ロータリーエンジン…

海外ではS30型フェアレディZとともに、「プアマンズ・ポルシェ」とも呼ばれ、人気のあるRX-7。海外のマニアにとっては「なんとかして入手したい一台」となっているのでしょう。

16年間も不動の状態で放置していたエンジンが、整備をほぼせずに動いたというのは凄いことではあります。これはロータリーエンジンの利点の一つ、「シンプルな構造」の賜物だったのかもしれません。

部品点数がレシプロエンジンと比較してかなり少ない構造だけに、稼働しやすかったというのは間違いなくいえるでしょう。

とはいえ、オイル交換もせずに、まして古いガソリンのまま動かすのはかえってエンジンにダメージを与えることになります。仮にこうした不動車があり、エンジンが掛かったとしても、いきなり公道に出るのは、せっかくのお宝を壊すことになりかねませんので、絶対に真似しない方がよいでしょう。

ロータリーはオーバーホールしやすい構造ともいえるので、この動画に登場したRX-7が見事復帰して元気に走っていたら嬉しいですよね。

しかしエンジン以上に腐食の進んだボディの修復のほうがコストもかかりますし、厄介かもしれません…。
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