ホイールをインチアップすると「乗り心地」が悪くなる!? 乗り心地を確保する方法は?

ホイール

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気軽に行えるカスタムの1つであるホイール交換。インチアップも行えば見た目にもカッコ良くなります。

しかし、一般的にホイールのインチアップを行うと燃費が悪化したとか、乗り心地が悪くなったというような声も聞こえてきます。今回はそんなホイールのインチアップを行った際に乗り心地の確保は可能なのか検証してみたいと思います。
Chapter
ホイール交換の際のインチアップとは?
ホイールのインチアップのメリット
ホイールのインチアップのデメリット
インチアップと乗り心地の両立
乗り心地を良くする一番効果がある方法

ホイール交換の際のインチアップとは?

ホイールのインチアップは、今まで履いていたホイールのサイズから、限られたタイヤ外径の範囲内で扁平タイヤ+インチアップしたホイールを履くことです。純正のサイズが17インチのホイールを履いていたとすると、それを18インチや19インチと言った大径サイズのホイールに履き替えしたりします。

上の写真のGRS21型のクラウンアスリートの純正ホイールのサイズは、18インチ(225/45R18)ですが、インチアップする事により純正サイズから2インチアップされ、20(F側245/30R20、R側255/30R20)インチとなっています。

GRS21型クラウンアスリートの純正のタイヤサイズは225/45R18なので、タイヤ外径の計算式は以下の通り。

タイヤ幅x扁平率(%)x2+ホイールサイズ(インチ)x25.4mm

この計算式に当てはめて計算をすると以下のようになります。

225x0.45x2+18x25.4=659.7mm

このようにタイヤ外径が出ます。この範囲の中でインチアップが行えます。先ほど挙げたサイズのタイヤを含んだ20インチホイールの外径をそれぞれ計算するとF側655mm、R側661mmとなり、純正と比べても誤差はほとんどありません。このことから、スピードメーター等に影響するような弊害は無いことが分かります。

ホイールのインチアップのメリット

ホイールのインチアップには、以下のようなメリットが挙げられます。

1.走行性能の向上
2.タイヤのグリップ性の向上
3.コーナーリング性能の向上

見た目の変化は一目瞭然で、このためにホイール交換によるインチアップを行う方も多いのではないでしょうか。現在は、ディッシュタイプからメッシュのスポークタイプのホイールまでラインナップされており、素材も鋳造から鍛造と多種多様に選ぶことが可能です。

併せて、ホイールをインチアップすることによりタイヤのグリップ性能、コーナーリング性能などの運動性能も向上します。大抵の場合、インチアップを行うと、タイヤの幅が太くなり、路面とタイヤの接地面積も上がることによりタイヤのグリップ性能や、コーナーリング性能が高まるのです。

高価ですが、BBSやTWS、RAYSと言ったメーカーの鍛造製のホイールを導入すると、ホイールが軽量化されることがあり、いわゆるバネ下重量の軽減を行うことが可能になります。バネ下重量1キロの軽量化で、車体全体15キロの軽量化の効果があると言われています。

ホイール4本で、それぞれ1キロの軽量化が行えたと仮定すると、15キロの4倍、車体全体で60キロもの軽量化が理論上は可能と言えます。その分、運動性能の向上も期待できます。

ホイールのインチアップのデメリット

ホイールのインチアップのデメリットは以下の通り。

1.ドライブしてる時の音が大きくなる
2.走行時のハンドルが重くなったりわだちに取られるようになる
3.走行時の快適性が落ちる
4.車の全体的な重量が重くなる
5.燃費性能が下がってしまう

ホイールをインチアップ「乗り心地」が悪くなるという話はよく耳にします。それは、タイヤの扁平率が下がり、タイヤのたわむ量が少なくなることが原因です。タイヤが、インチアップ前よりもたわまない分、どうしても走行中ギャップを超えたり、路面のわずかな段差などで突き上げが強く感じられてしまうことが多くなります。

タイヤの転がり抵抗も増すため、走行音が大きくなったり、燃費が下がってしまうというような影響も…。

インチアップと乗り心地の両立

ホイールをインチアップすると同時に乗り心地も確保することは可能なのか…。相反することなので、ホイールのインチアップに伴って乗り心地を良くすることは難しいと言えます。しかし、ある程度の乗り心地の改善を試みる方法はあります。

それは、「適切なホイールの選択」「サスペンション、ショックアブソーバーのアップグレード」「適切なタイヤの選択、管理」の3点です。

まずは「適切なホイールの選択」。ホイールの中にはデザインによって、純正のホイールより重いホイールがあります。仮にホイールの重量が前に比べて1キロ重くなったとすると、理論上は車体全体で60キロ重くなったこととなり、併せてホイールが重くなった分足回りのサスペンションなどの部品の動きがどうしても鈍くなります。

振動などをきちんと吸収しきれないため、どうしても乗り心地が悪化してしまいます。そのため、軽量な鍛造製等のホイールを履く事によってバネ下重量の軽減を行って足回りの動きを良くしてやることが大切です。

また「ショックアブソーバーをアップグレード」は、「SACHS」「BILSTEIN」「OHLINS」「KONI」のような社外メーカーのものに交換することです。予め最初から減衰力が設定されているものもありますが、中にはショックアブソーバーの減衰力を調整できるものもあるので、減衰力を適正にして路面からの突き上げや振動の吸収を図りましょう。

そして「適切なタイヤの選択、管理」。ブリヂストンのGR-8000のような、乗り心地や静粛性に優れたタイヤを選び、タイヤの空気圧の管理をきちんと行う事が3点目となります。

乗り心地を良くする一番効果がある方法

上でも述べた、社外製のショックアブソーバーや、サスペンションスプリングをアップグレードすることが一番効果的かと思います。

「SACHS」「BILSTEIN」等の有名メーカーはもちろん、今では多数のメーカーからアフターマーケットで減衰力も調整できるサスペンションキットが売られています。ホイールを交換した際に併せて適切なサスペンションを交換してみるのも一つの手。中にはフルタップと言われる車高調節機能がついたサスペンションも。

賛否はありますが、インチアップと少しのローダウンを同時に行うため、見た目の変化も大きく、ある程度の乗り心地の調整もを図ることができます。
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