かつてラインナップが豊富だったMT車…運転の練習に向いている車は?

ホンダ フィット

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皆さんは、混雑している高速道路や街中を運転中にふと「自分のスキルがどれくらいなのか」と考えたことはありませんか?日常の運転のスキルはもちろん、サーキット等で、MT車を使ってどれくらい速く走れるか、というのも運転スキルの一つの判断基準といえます。こうしたスキルアップ向きのMT車事情を考えてみましょう。
Chapter
ドライバーを育てる、そんなクルマは…
どんな車種がスキルアップ向けなのか?
具体的にはどんな車種があるか…?
活況の軽自動車も充分スポーティなMT車が…
用意した方が良い、ドライビング・ギア
できればサーキット走行を…

ドライバーを育てる、そんなクルマは…

”運転が上手い”と一言で言っても、さまざまな考え方ができます。

たとえば公道でスムーズかつ安全に走るという観点からいえば、交通の先を読んだり、周囲の状況を常に把握して行動できる、ということが重要なスキルですし、”運転が上手い”と言われる要素です。もちろんこれは、クルマを走らせる上での基本的な「走る、曲がる、止まる」のスキルがしっかりあってこその話。

しかし昨今の日本は、若者のクルマ離れや、維持費がかかるなどを要因に増加中のカーシェアリング等、クルマを取り巻く環境が変化しつつあります。そうしてクルマを運転する機会が減り、自分のクルマを持たないドライバーは、なかなかドライビングスキルを磨く機会に恵まれない、といえる状況になっています。

これは、トランスミッションにも影響し、80年代~90年代はカタログランナップには、マニュアルミッション車が必ずあり、MT車選びに悩むことはありませんでしたが、2017年3月現在は、AT機構の進化にともない、MT車は駆逐されてしまいました。

とくに小排気量エンジン車にCVTが台頭してきた頃あたりから、マニュアル車が徐々に姿を消していったのは周知の通りです。

どんな車種がスキルアップ向けなのか?

クルマの運転も、ある種のアクティビティ。やはり上達したい!という方もいるかと思いますし、そうした方にはぜひドライバーを育てるマニュアル車に乗って欲しいと考えます。

まずボディは、小型なクルマが望ましいです。小型であることは軽量であることに関係しているため、車体の挙動コントロールがしやすくなります。何より、小型車は乗りやすいのです。

5ナンバーサイズで、車重は1tほど。具体的にいえば、軽自動車~1.5Lクラスまでのクルマが理想です。この排気量であれば、自動車税も比較的安いので、セカンドカーとしての活用というのも視野にいれて良いかもしれませんね。

具体的にはどんな車種があるか…?

現在、排気量1.5L以下のマニュアル車は、ホンダ フィット、トヨタ カローラ アクシオ、マツダ デミオなど、一部の車種のみに残っているだけです。

かつては多くのコンパクトカーに、スポーツグレード(=ホットハッチ)がラインナップされており、若者たちのドライビングスキルアップに貢献していました。

トヨタ ヴィッツRS(5MT)、ホンダ フィットRS(6MT)、マツダ デミオ13S(5MT)など、最近まで販売されていたので比較的中古車を探しやすく、スキルアップに向けた選択肢になると思います。

活況の軽自動車も充分スポーティなMT車が…

また軽自動車においては、

・スズキ アルトワークス(5MT)
・ホンダ S660(6MT)
・ダイハツ コペン(5MT)

といったスポーティな車種が、現在でも販売されています。ただし、2台持ちで軽自動車を、と考える方には「新車を買うほどの予算は…」となると思います。そうなると、少しだけ古い中古車という選択肢が良いでしょうね。

とはいえ、旧規格のスポーツモデル(カブチーノ、ビート、旧アルトワークス)は、過走行、改造車など、状態の良い個体が残っていないこと、ものによってはプレミア価格になってしまうなどから、なかなか思う1台を見つけにくいといえます。

そのなかでオススメなのが、スズキのKEIワークスです。比較的新しい車種であり、足回りやボディ剛性も旧規格より向上しておりますし、予算的にも現実的かもしれません。4輪ディスクブレーキも装備しており、2WD(FF)モデルはヘリカル型LSDが純正で入っているので、スポーツ走行向きとなっています。

用意した方が良い、ドライビング・ギア

こうしたMT車を入手したら、次はドライビングギアも最低限揃えた方が良いかもしれません。

まずシューズ。本格的なものでなくても、普段使いできるドライビングシューズは沢山販売されています。これはヒールまでラバー部が伸びており、クラッチやアクセル操作等がしやすくなるものですから、絶対に持っていた方が良いアイテムです。

またグローブも重要。素手では汗などで、ステアリング操作に支障が出ることがありますが、グローブはそれを防ぎ操作性をUPしてくれます。また、長時間のドライビングでステアリングから伝わってくる振動を緩和してくれるアイテムなので、疲労の軽減にも繋がります。

できればサーキット走行を…

こうしたドライビングギアを入手したならば、あとはヘルメットも用意し、ぜひサーキットでスポーツ走行を試していただきたいと思います。小さなサーキットであれば、ライセンスも必要なく比較的安価で走ることができます。

ほかにも、ショップが主催している走行会などでは、メジャーなサーキットを走ることが可能です。そこでは”自分のクルマの限界“を身を持って知ることができます。また、スキル不足を思い知らされるかもしれません。でもそれこそが、サーキット走行を行う最大の意義だと考えます。

また、サーキットを走ると、ラップタイムが気になってきます。手っ取り早いのは、ハイグリップラジアルなど食いつきの良いタイヤを装備することですが、あえてノーマルのまま走行して、コーナーリング、ブレーキング、加速で、タイヤの性能をどれだけ引き出せるかに注力してみてください。

そしてエンジンは、常にもっともパワーが掛かる回転数を使うように心がける。MT車であれば、正しいギア比を選択するとしないのとでは、タイヤに掛かるトルクに大きな違いがあることがわかります。ひいては、望む回転でエンジンを使うためにはギアチェンジが必要であることを身をもって知ることになります。

高価なタイヤやパーツを投入するのは、その後で十分です。突き詰めると、車体やブレーキ強化、足回り交換などキリがありません。

しかしノーマルの状態で性能を引き出す走りを覚えていけば、かなりのスキルアップになるはず。小さなサーキットでも乗り込んでみる価値ありです!ぜひチャレンジしてみてください。

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