三菱のデボネアをあのAMGがチューニングした理由とは?

三菱 デボネア1992

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デボネア…三菱が1964年から1999年まで製造していた高級セダンです。皆さんも名前を聞いたことはあるのではないでしょうか?なんとそのデボネアにAMGモデルが存在しました。今回は、デボネアAMGについて詳しく見ていきましょう。
Chapter
三菱 デボネアってどんなクルマ?
デボネアAMGとは?
どうしてデボネアAMGが作られた?
アパレルとクルマ!アクアスキュータム仕様のデボネア
ギャランにもAMGが!

三菱 デボネアってどんなクルマ?

まずは三菱 デボネアについて、説明を進めていきましょう。

デボネアは、トヨタのクラウンや日産のセドリックと同じような高級セダンをコンセプトとして開発されました。生産は1964年から1999年まで。しかし、クラウンやセドリックのように、メジャーな高級セダンとしてのポジションを確立できたとは言い難く、最後まで三菱グループの重役専用車としての域をでることはありませんでした。

そんなデボネアですが、モデルチェンジを受けながら35年近く製造された歴史ある車種でした。特徴として、クラウンやセドリックは高級車のステータスのひとつであるFR駆動を採用していましたが、2代目以降のデボネアではFFの駆動方式が採用されているのです。

FFの特徴として車内空間を広く取れることが挙げられますが、同時に高級車には欠かせない”スペシャリティ”という要素を落としてしまったのも事実でした。

デボネアAMGとは?

あのメルセデス・ベンツのチューニング部門であり、メルセデス・ベンツの上級高性能モデルを生産するスポーツブランド、AMG。通常メルセデス・ベンツを専門に手がけるAMGですが、なんとデボネアは数少ないAMGチューンを受けたクルマのひとつになっています。

デボネアAMGは、2代目デボネアをベースに、エアロパーツ、アルミホイール、ステアリング、デュアルテールエキゾーストパイプなどが装着されたモデル。

ノーマルの写真と見比べていただけると違いがわかると思いますが、どことなくメルセデス・ベンツの雰囲気を感じてしまうのは、筆者だけではないと思います。動力部にAMGの手が入っているわけではありませんが、AMGのスタイルを手に入れた国産車はそうそうあるものではありません。

ボディカラーはサラエボホワイトのみ、というところにもこだわりが感じられます。販売台数は300台。現在では、なかなかお目にかかる機会のない希少な車ですね。

では、なぜ三菱のデボネアにAMGモデルがラインナップされたのでしょうか?

どうしてデボネアAMGが作られた?

もともとデボネアは、一般ユーザー向けに作られたと言えるクルマではありませんでした。三菱グループ社用車の置き換えとしての活躍などが理由ですが、一番の理由は三菱と提携関係にあった、ヒュンダイとクライスラーの事情が大きく関係しています。

当時、ヒュンダイは1988年のソウルオリンピックに向けて、VIP送迎用の車両を作らなければいけない状況でした。ところが、急遽高級セダンを製造するなんてことが簡単にできるわけでもなく、提携関係にあった三菱と手を組み、デボネアを製造したのです。ちなみにデボネアのヒュンダイ版はグレンシャーという車名で販売されました。

エンジンは、クライスラー製の2.0Lもしくは3.0LV型6気筒。このエンジンは、クライスラーも欲しがっていたもので、開発費などコストを減らすことができることから、開発に踏み切られたといわれています。

ヒュンダイ・クライスラー・三菱の3社が絡み合い生まれたデボネアは特異なクルマだといえるでしょう。

こういった開発経緯から、一般市場が受け入れにくいモデルになってしまったのも事実です。しかし、挑戦的な三菱は、差別化としてさらなる高級感をだすべくAMG仕様やアクアスキュータム仕様を生み出したのです。

アパレルとクルマ!アクアスキュータム仕様のデボネア

この2代目デボネアには、AMGに加えイギリスの高級被服老舗ブランドであるアクアスキュータムとコラボしたモデルも製作されました。

トップレベルの広さを誇る室内には、それに相応しい大いなる演出で応えたい。シートを彩るのはアクアスキュータム・ハウス・カラーの代表である豪華なフランネルグレーのベルベッド。英国の丘陵を思わせるモーランド・チェックを引き立たせています。とカタログには綴られています。

内装に一流アパレルメーカーのセンスを盛り込んだ、面白いクルマに仕上がっているといえるでしょう。果たして、このアクアスキュータム仕様のデボネアを生きている間に見ることは出来るのでしょうか。

ギャランにもAMGが!

こちらは比較的有名かもしれません。

6代目ギャランには、AMGによるチューニングを施したエンジンに、専用トランスミッション、専用内外装とした2.0DOHC AMGという特別仕様がありました。

こちらはデボネアとは異なり、機関部にもしっかりと手が加えられており、AMGの名前に恥じない性能を持ったモデルになっています。ギャランAMGの販売台数は、約1,400台ほど。デボネアよりは多くの台数が出回りましたが、こちらもかなり希少車です。

三菱マニアなら、一度は手に入れてみたい希少な3台のモデルを紹介しました。これらに遭遇したら、記念写真を撮って友達に自慢してみるというのはいかでしょう。
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