【知っておきたい知識】ハイビームの使い所を詳しくチェック!

ハイビーム

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ヘッドライトには、ハイビームとロービームという2つの機能があります。

夜間に走行する際、前方を照らして視界を確保するためのものですが、日常生活でロービームよりハイビームを主に使っているという方はあまりいらっしゃらないでしょう

では、なぜハイビームがヘッドライトの機能として存在しているのでしょうか。

今回は、ハイビームの正しい使い方について解説します。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
ハイビーム・ロービームを使用すべき場面を確認しよう
ハイビーム・ロービームの照射距離を知ろう
先進ライトでハイ/ロー切り替えが自動化

ハイビーム・ロービームを使用すべき場面を確認しよう

ヘッドライトには2つの機能が備わっていることは前述した通りですが、これらはとりあえず前方を明るく照らすことができれば良いというわけではなく、道路運送車両の保安基準によって厳しく定められています。

特に、ハイビームは使い方によって走行中の安全性をより向上させることが可能です。

より遠くまで明るく照らすことができるということは、道を横断する歩行者や障害物をいち早く発見できるということなのです。

ハイビームを使うことによって、歩行者の発見が遅れて急ブレーキを踏む…といった危険な状況を回避しやすくなります。

一方で、昼間であっても走行中にロービームの使用が推奨される場面も存在します。

天気が悪くて雨や雪が降っているような、昼間であっても薄暗い状況では、ロービームを使うことで視界を確保するとともに、自分の車がいることを周囲に知らせることができるのです。

たとえ夜でなくても、霧の日や雨の日もロービームを使用しましょう。

ただし、こういった状況ではハイビームは逆効果となります。空気中に漂う細かな水滴に光が乱反射して余計に視界を遮ることになるため、ハイビームで霧の中を走るのは非常に危険です。

ハイビーム・ロービームの照射距離を知ろう

ハイビームの方が遠くまで照らすことができるのは前述の通りですが、どんな場所を走る時もハイビームが一番安全ということはありません。

ヘッドライトのハイ/ローそれぞれの正式名称を見てみると、ロービームはすれ違い前照灯、ハイビームは走行用前照灯と呼ばれていることがわかります。

ロービームはおよそ40メートル先までを照らすことができ、ハイビームは100メートル先まで照らすことができるのです。

倍以上遠くまで照らすことができるということは、対向車、つまり、すれ違う車にとっては迷惑なほど明るくなるということ。対向車とすれ違う機会が多い街中では、基本的にロービームを使わなければなりません。

これは、道路交通法第52条の第2項にて明記されており、夜に対向車とすれ違う場合や前を走る車がいる場合、ヘッドライトを消すか光量を減らすなど、灯火(ヘッドライト)を操作しなければならないと定めています。

以上のことから、いつでもハイビームを使えば良いというものではなく、状況に応じてハイ/ローを切り替えて走行しなければならないのです。

先進ライトでハイ/ロー切り替えが自動化

推奨されるハイ/ローの切り替えは、ひと昔前まではドライバーが自分で操作して切り替えるのが一般的でしたが、現在ではハイ/ローの切り替えも完全に自動化されつつあります。

メーカーや車種によって違いはあるものの、標準装備しているモデルやオプションとして用意されているモデルもあるのです。

これは先進ライトと呼ばれ、その機能によって3つの種類に分けられています。

ハイ/ローを自動で切り替えてくれる自動切替型、ハイビームで照らす範囲を自動的に絞る自動防眩型、ステアリングやウインカーの操作に応じて照らしている水平方向の範囲を変える配光可変型があり、安全性能の1つとして導入されています。

また、メーカーによっても呼び方や組み合わせが異なり、例えばトヨタではアダプティブハイビームシステム、スバルはハイビームアシストなど、安全装備と共に採用されているものがほとんどなのです。
前方を明るく照らすハイビームを上手く使うことで、ロービームと比べて安全に走行することができます

ただし、自分勝手な使い方はNG。対向車や前方を走る車がいないときにハイビームを使うのが正しい使い方です。

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