トヨタ RAV4の歴史を振り返る【プロ徹底解説】

トヨタ RAV4

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トヨタ RAV4は1994年に登場した初代から数えて、日本市場では現行型は4代目となります。今回はその歴代モデルを振り返っていきます。

文/写真・萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
現在のSUVのルーツと言える初代 RAV4
全車3ナンバーとなった2代目 RAV4
より世界を意識した3代目 RAV4
大ヒットモデルとなった現行4代目 RAV4

現在のSUVのルーツと言える初代 RAV4

トラックベースのラダーフレームを採用したクロスカントリー4WDが隆盛だった1994年5月に、初代トヨタRAV4は登場しました。乗用車由来のモノコック構造のボディを採用した、現在のSUVのルーツと言えるモデルです。

多用な用途に応える“フレキシブルビークル”のキャッチコピーのとおり、初代RAV4は海や山などはもちろん街乗りを楽しむアクティブな若者のライフスタイルを演出するアイテムとなりました。

デビュー当初は全長3695mm×全幅1695mm×全高1655mmというコンパクトなボディの3ドア車のみでしたが、1995年4月にはホイールベースを延長し、室内空間を拡大した5ドア車を追加。

搭載するエンジンは、最高出力135psを発生する2L直列4気筒のみでしたが、1996年のマイナーチェンジで最高出力165psを発生する高出力タイプの2L直列4気筒エンジンを搭載する、タイプGと呼ばれる3ナンバーボディ仕様が追加されました。
組み合わされているミッションは5速MTと4速AT、駆動方式は当初はセンターデフを採用したフルタイム4WDのみでしたが、途中で2WD車も追加されました。

サスペンションはフロントにマクファーソンストラット式、リアにダブルウィッシュボーン式という4輪独立懸架サスペンションを採用し、オン・オフ問わない優れた走行性能を追求しています。また、初代RAV4では電気自動車のRAV4 EVがリースで設定されるなど現在のSUVブームを予見したモデルだったと言えます。

全車3ナンバーとなった2代目 RAV4

2000年5月にRAV4はフルモデルチェンジを行い、2代目モデルへと進化します。2代目RAV4は、初代RAV4が開拓したアウトドアでの走破性を備えながら、都会のシーンにも似合う「見て、乗って楽しい、スモールSUV」というコンセプトを継承しながら、「21世紀をリードする都会派高性能SUV」を追求して開発されました。

クルマの骨格であるプラットフォームをはじめ、エンジン、サスペンションなどを新開発、コンパクトサイズの中に十分な居住スペースを確保。さらに走行性能、静粛性を飛躍的に向上させています。
2代目RAV4も3ドア、5ドア車の2モデルが用意され、3ドア車、5ドア車ともに全長を従来型に対して、各45mm、30mm延長。そしてホイールベースを80mm延長したことで、ゆとりのある室内空間を実現。さらに、シートのロングスライド化や用途に合わせたシートアレンジにより、機能性・快適性を向上させています。

全幅は3ドア車、5ドア車ともに1735mmとなり、全車3ナンバー車となりました。搭載されるエンジンは駆動方式によって異なり、2WD(FF)車には最高出力125psを発生する1.8L直列4気筒DOHCを搭載。一方、4WD車には最高出力152psを発生する2L直列4気筒直噴エンジンを搭載しています。

組み合わされるミッションは4速ATを中心に、4WD車にのみ5速MTが用意されています。サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット式、リアはダブルウィッシュボーン式と従来どおりですが、ともに新設計となり、一新されたプラットフォームとの相乗効果で優れた操縦性と走行安定性を発揮する。

また4WDシステムはセンターディファレンシャルにビスカスカップリング式LSDを組み合わせたフルタイム4WDを搭載。さらに路面状況に応じて、適切に左右輪への駆動トルクを配分するトルセン式LSDをオプション設定していました。衝突安全ボディのGOAやEBD付ABSやブレーキアシストを全車に標準装備するなど安全装備の充実も目立ちます。

より世界を意識した3代目 RAV4

005年にRAV4は2回目のフルモデルチェンジを行い、3代目モデルへと世代交代を行いました。

2代目からグローバルモデルへと成長したRAV4、3代目は「World No.1 SUV:Active For Freedom」を開発テーマにアーバンシーンに映える洗練されたスタイルとアウトドアでの機動性を両立し、世界中のオンロードでもオフロードでも快適な移動を可能とした、活動的に思いのままに行動できるカーライフを提案する新たなSUVに仕立てられています。

ボディサイズは全長4335mm×全幅1815mm×全高1685mmと先代モデルより大型化され5ドア車のみとなりました。

3代目RAV4はプラットフォームをはじめ、エンジン、ミッション、サスペンション、ブレーキを一新。キビキビと軽快に「走る・曲がる・止まる」という基本性能を追求するとともに、クラストップレベルの安全・環境性能を実現しています。
外観ンデザインは、トヨタブランドのデザインフィロソフィ「VIBRANT CLARITY(活き活き・明快)」に基づき、「モダン&ラギッド」をデザインテーマに、SUVらしい力強さを持ちながら、都会にもマッチしたモダンで上質な内外装デザインを創造し、RAV4のアイデンティティを表現しています。

搭載されているエンジンは最高出力170psを発生する2.4L直列4気筒の1種類で、ミッションは7 速シーケンシャルシフトマチック機構の付いたCVTを採用。駆動方式は2WD(FF)と4WDを設定しています。採用されている4WDシステムは走行状況に応じた最適なトルクを前後輪に配分するアクティブトルクコントロール4WDを採用。

さらに、4WD車のSPORTおよびGグレードには、パワー(駆動力)・ステアリング・ブレーキとアクティブトルクコントロール4WDを協調制御する「S-VSC+アクティブトルクコントロール4WD協調制御」を設定し、路面状態を選ばない安定した走りを追求しています。

大ヒットモデルとなった現行4代目 RAV4

2016年に日本市場において一旦幕を閉じたRAV4でしたが、2019年4月に復活しました。新型RAV4の開発コンセプトは「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive(SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD)」です。

デザインはSUVらしい力強さと洗練さを融合しており、クラストップレベルのラゲージスペースはあらゆるシーンで利便性を発揮します。また新搭載された4WDシステムにより優れた走行性能を実現。

さらに、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備しており、「安全・安心」「快適・便利」をご提供するコネクティッドサービスも採用しているのが特徴です。スタイリッシュなデザインのSUVが増える中で、タフギア感を強調した直線的なデザインをRAV4は採用しその目新しさで大ヒットしました。
グレード構成はスタンダードなX、G系に加えて、オフロードイメージを強調したアドベンチャーを設定。アドベンチャーは専用フロントグリル、フロントスキッドプレート、ボディのリフトアップ感を強める専用フロントバンパーなどを装備しています。

搭載されているパワートレインは2L直列4気筒ガソリンエンジン。そして2.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムの2種類。組み合わされるミッションはすべてCVTで、駆動方式は2WD(FF)と3種類の4WDが設定されています。
中でも新開発されたダイナミックトルクベクタリングAWDは世界初のシステムで、前後のトルク配分に加えて、後輪のトルクを左右独立で制御するトルクベクタリング機構と4WD走行が不要と判断した場合には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離して燃費性能を向上させるディスコネクト機構を採用しています。

全車に標準装備される最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」は衝突軽減ブレーキであるプリクラッシュセーフティや高速道路などで追従走行が可能なレーダークルーズコントロールなど6種類の機能がパッケージ化されドライバーをサポートしてくれます。

TNGAを採用し、走行性能そして安全性能が一段とレベルアップしたSUVとなっています。

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