タクシーはなぜ今でもフェンダーミラー?

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現在ではドアミラーが一般的になりフェンダーミラーはすっかり廃れましたが、タクシーなど一部車種ではフェンダーミラーが残っています。

なぜ、多くのタクシーは今だにフェンダーミラーを装着しているのでしょうか。

今回はフェンダーミラーをつけるメリット、そしてデメリットを分かりやすくご紹介していきます。
Chapter
フェンダーミラーしかなかった
フェンダーミラーをつけるメリット
フェンダーミラーをつけるデメリット

フェンダーミラーしかなかった

クルマのボンネット前方に装着される「フェンダーミラー」は、日本の法律で装着が義務づけられていました。その昔、国内を走行するクルマは国産車はもちろん、輸入車も全てフェンダーミラーが装着されていました。

海外ではすでに主流だったドアミラーは、日本では装着が許可されておらず、1983年のドアミラー規制撤廃までは装着することができませんでした。

フェンダーミラーをつけるメリット

フェンダーミラーは次のようなメリットから、タクシーや一部車種で搭載されています。

視線の移動が少ない
ドアミラーはそのほとんどが、前席ドアの窓ガラス近辺に装着されます。このため運転手は、左右のミラーを確認する際に視線をフェンダーミラーに比べ多めに動かす必要性があります。しかしフェンダーミラーの場合、ボンネット前方にミラーがあるため視線の移動がほとんどなく、また、ドアミラーのように、周囲や室内をキョロキョロ見ているような印象を乗客に与えずに済みます。

障害物として邪魔になりにくい
ドアミラーは、多少の位置の違いはありますが、そのほとんどが前席ドアに設置されているため出っ張っています。そのため、狭い路地などを進む際に対向車や障害物などにぶつかったりと、取り回しの点で不便になる可能性があります。フェンダーミラーはドアミラーと違い、出っ張る部分が減ることから障害物としてミラーが邪魔になりにくいというメリットがあります。

死角が少ない
もう1つのメリットとしては、フェンダーミラーはほとんどがボンネット前方に設置されており広い視界を確保できます。そのため死角が少なくなり、視界が広くなるためドアミラーより確実に周囲の状況を把握できます。

フェンダーミラーをつけるデメリット

フェンダーミラーは現在、以下のような理由でほとんど搭載モデルがありません。

歩行者にダメージを与えてしまう恐れがある
フェンダーミラーが廃れた一番の理由は、歩行者への配慮からでした。フェンダーミラーは万が一の事故が起こった際、歩行者と衝突する可能性があります。フェンダーミラーは固定式のものが多く、ぶつかりどころが悪ければ死亡事故にもつながってしまうため、衝突時に衝撃を緩和しやすい構造のドアミラーに次第に代わっていきました。

視界の邪魔になる場合もある
フェンダーミラーは、様々な形状やサイズのものがありますが、常に視界に入る位置に装着されています。そのため、様々な光が反射し余計にまぶしく感じることがあります。また、フェンダーミラーは、クルマ前方のフェンダー付近に設置されているため、確認時の対象物が小さく感じます。悪天候の時や夜間などでは不安に感じることもあるでしょう。
歩行者への配慮などから搭載車種は激減しましたが、フェンダーミラーにはドアミラーにはないメリットがあります。利用者に気持ちよく乗車してもらうことが基本のタクシーでは、まだまだフェンダーミラーが使われ続けることになるでしょう。
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