もうすぐ車検…車検証など住所変更が済んでいなくても問題ない?

車検

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引っ越ししたけれどクルマのことなんて忘れていた…そんな人は少なくないだろう。実際、他府県から引っ越してきた隣人が、いつまでも以前の住所で登録したであろう他府県ナンバーのまま乗り回しているというケースも、まま見かける。はたしてクルマの住所変更をしていないと、どのような問題があるのだろうか?

文・山本晋也
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住所変更していなくても車検を通すことは可能
運輸支局のエリアが変わっているとナンバーも変わる

住所変更していなくても車検を通すことは可能

まず車検についていえば、住所変更をしているかどうかはチェックされないので問題なく通すことができる。

車検というのは、あくまでも保安基準を満たしているかどうかを確認する作業だからだ。仮に、旧住所のままで保管場所を未申請にしていると、いわゆる「車庫飛ばし」となってしまう。これは違法行為だが、ちゃんと新住所で保管場所申請をしてあれば、車検証の住所変更をしていないからといって慌てることはない。

では、車検証の住所変更は不要なのだろうか? なぜ、車検証の住所変更をせずとも大きな問題にならないのか? それには自動車税が地方税(登録車は都道府県税、軽自動車は市町村税)であることが影響していると言われている。

自動車税は、その登録地に収めることになっている。つまり、引っ越し時に出ていかれる方の自治体とすると、車検証の住所変更をおすすめするインセンティブはない。自動車税の納税通知書は車検証の住所に送付することになっているが、これも転送などで転居先に届くのであれば問題なく徴税できるのだ。逆に、引っ越し先の自治体にとっては、すぐにでも住所変更をして欲しいことになる。

運輸支局のエリアが変わっているとナンバーも変わる

とはいえユーザーからすると、どのナンバーであろうと自動車税の税額は同じなので、住所変更をするインセンティブはわかないだろう。車検証の住所変更には数百円レベルだがコストもかかる。ただし、郵便物の転送には期限があり、いつまでも旧住所のままでは納税通知書が届かず未納状態になってしまうことも考えられる。

そのため、引っ越して一年以内には車検証の住所変更を行ないたい。その際、同じ運輸支局、検査登録事務所の範囲であればナンバーは変わらずに済むが、エリアが異なっているとナンバーから変更することになる。

たとえば、東京の千代田区から渋谷区に引っ越した場合は「品川」ナンバーのまま車検証の住所変更をするだけだが、港区から新宿区に引っ越すと「品川」ナンバーから「練馬」ナンバーに変わってしまったりする。なお、ナンバーが変わる際には新規ナンバーの発行手数料がかかる。

いずれにしても、車検証の住所変更をするには運輸支局や検査登録事務所に赴く必要があるので、車検時に同時に進めてしまうと手間が省けるのは事実だ。

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