「軽だからってナメるなよ!?」走って楽しい軽自動車5選

日本独自の自動車規格である軽自動車。コンパクトなボディや価格の安さを魅力に、国内新車販売の3割〜4割を占める人気カテゴリーとなっています。一方で普通車にくらべると、排気量制限によるエンジンパワー不足など、なにかと劣るイメージがあります。とはいえ走る楽しさは、絶対的なパワーだけで語れるものではなく、軽自動車のなかにも”走って楽しい(楽しそうな)”モデルが存在しています。

文・立花義人

Chapter
ホンダ S660
スズキ アルトワークス
ダイハツ ミラ
ホンダ N-ONE
ケータハム セブン160

ホンダ S660

ホンダ S660

量産車では世界初のミドシップレイアウト、フルオープンモノコックボディを採用した初代ビートの生産終了から19年、実質的な後継モデルであるS660が、2015年にデビューしました。

ビートがNAエンジンであったのに対し、S660は直3DOHCターボを採用、軽自動車初の6速MTも開発されました。スポーツカーの醍醐味である”曲がる楽しさ”を追求し、ミドシップレイアウトを採用。低重心と理想的な前後重量配分(前45:後55)を実現しています。

さらに屋根を取り付けるルーフレールの位置を工夫し、乗員がオープンならではの開放感と心地よさを体感できる設計となっています。

ホンダ S660 画像

スズキ アルトワークス

スズキ アルトワークス

軽ボンネットバンという新たなジャンルを開拓して、軽自動車市場を活性化させた初代アルトや、常識をくつがえす元祖ハイトワゴン、ワゴンRを誕生させるなど、軽自動車の歴史に大きな貢献をしてきたスズキ。その代表的な車種であるアルトにスポーツグレード「ワークス」が追加されたのは1987年のことでした。

その後、2000年のマイナーチェンジによって一旦ワークスは消滅するものの、2015年、8代目アルトにワークスが復活します。

エンジンは、先に追加されたターボRSと同じRT06A型を搭載し、コンピューターの制御プログラムを変更することにより、最大トルクを向上させています。またワークスには専用開発のレカロシートが装備され、スポーツ走行時のホールド感とロングドライブ時の快適性を高めています。

復活したワークスは、ピリッと刺激のあるスポーティな走りと実用的な装備による、快適なドライブが楽しめる1台です。

ダイハツ ミラ

ダイハツ ミライース 2017

スズキ アルトの長年のライバルとしてしのぎを削ってきたミラは、ダイハツの最量販モデルとして、さまざまなユーザーのニーズに応えるため、数多くのグレードをラインナップしていました。

1985年に登場したTR-XXは、当時のアルト ワークスに対抗するスポーツモデルです。1991年のマイナーチェンジでは、TR-XX EFIアバンツァート-Rが追加。

ミラの快適装備に加え、応答性に優れた低圧ガス封入式のショックアブソーバー、フロントパフォーマンスロッド、ABSやLSD、13インチベンチレーテッドディスクにポテンザRE71ラジアルタイヤなど、普通車スポーツカー顔負けの豪華装備が施されました。

2013年にはミラ イースが誕生。乗用モデルのミラはイースやココアに集約されることになり、純粋なミラの名前は、2018年をもって幕を閉じることになりました。

その一方で、2018年のオートサロンでは、スポーツカテゴリーモデルとして「ミライース スポルザバージョン」を展示。往年のミラTR-XXを彷彿とさせるカラーリングに、ギャラリーは湧き立ちました。

それ以降、実際にスポーツモデルが販売される可能性が高いとも噂されています。

ダイハツ ミラ イース 画像

ホンダ N-ONE

ホンダ N-ONE

2012年、ホンダ初の軽乗用車N360(1967年発売)をモチーフとして、”人のためのスペースは最大に、メカニズムは最小に”というホンダのクルマづくりの基本思想をもとにした新しいベーシックカー、N-ONEが誕生しました。

大人4人がくつろげる広い室内空間や燃焼効率を高めたエンジンの採用。軽量高剛性のボディと専用サスペンションの開発によって、高速道路でも安定した走行と低燃費を実現。シンプルなデザインながらも、数多くのボディカラーや内装タイプが選択可能で個性も演出できます。

2014年からはN-ONEによるナンバー付きワンメイクレースが開催され、レギュレーションに沿った車輌を用意すれば、自分のN-ONEで本格的なレース参戦が可能です。スポーツモデルのイメージがあまりないN-ONEでも、サーキットで思いっきり走れるとなれば、楽しいカーライフになりますね!

ホンダ N-ONE 画像

ケータハム セブン160

ケータハム セブン160

イギリスの小規模自動車メーカー、ケータハムの作るセブンに、スズキのK6A型エンジンを搭載し、トレッドも狭めることで日本の軽自動車規格に合わせたモデルです。もちろん軽自動車としてナンバーを取得して乗ることができます。

わずか490kgの車体に搭載された660ccのエンジンから発揮されるのは、58.8kW(80ps)のパワーと107Nmのトルク。0-100km/h加速は6.9秒、最高時速は160km/hという性能です。

スチール製のパイプフレームに、アルミパネルを貼っただけの外観は、シンプルそのもの。現代の快適な装備や安全装備はほとんどありませんが、とにもかくにも軽さという武器から繰り出される痛快な走りは、最新のスポーツカーでは得難い、まさに走る楽しさを体感できます。

軽自動車のスポーツモデルは、価格もそれなりに高くなりますが、大排気量スポーツカーとはまた違ったキビキビとした走りや爽快感が得られます。走りの楽しさと経済性という面では、軽スポーツは非常に魅力的ですね。

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文・立花義人
5歳の頃に自動車図鑑で見たアルファロメオのデザインに衝撃を受け、以降クルマに魅了される。様々なクルマの個性を知りたいと考え、免許取得後国産・輸入車問わず20台以上を乗り継ぐ。車検整備を取り扱う企業に勤務していた際、メンテナンスや整備に関する技術や知識を学ぶ。趣味はドライブ、食べ歩き。現在の愛車はパサート・ヴァリアント。