ボディコーティングの「親水」「撥水」「滑水」、どう違うの?

コーティング

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雨が降ったとき、水滴が愛車のボディを玉のように転がり落ちていったり、水溜りのようになってザーッと固まって落ちてきたり、使うコーティング剤によって、変わることをご存知でしょうか?それを見分けるポイントは、ラベルに記載された「親水」「撥水」「滑水」の文字。今回は、ガラスコーティングの違いを紹介します。

文・吉川賢一
Chapter
接触角度の違い
親水とは?
撥水とは?
滑水とは?

接触角度の違い

「親水」「撥水」「滑水」は、車のボディやガラスが水に濡れたときにできる水玉のカタチによって分類がされます。

図にあるように、水玉とボディ面との角度を接触角度と呼びます。この角度がおよそ120度以上になるものを滑水(強撥水)、90度以上のものを撥水、それ以下のものを親水と分類します。中でも、150度以上になるものは超撥水とも呼ぶこともあります。


親水とは?

「親水」とは、水に馴染みやすいコーティング剤で、水を弾くというよりはボディに表面張力が働かないように作用します。そのため、水は水滴にならず薄い水の膜のようになり、一体化して流れ落ちます。

親水性コーティング剤には、”ウォータースポット”や”イオンデポジット”と呼ばれている、シミ跡ができにくいというメリットがあります。雨が降った後、ボディに水滴の跡がついていることがありますが、これは水分に含まれている汚れや珪素などが付着したものです。

水滴がついた後、水が蒸発するとこういった成分だけが残ってしまうのです。すぐに拭けばとれますが、時間を置くとボディの塗装膜を壊し、車の表面に傷やくぼみを作ってしまい、塗り直しが必要になります。

親水性は、まとまって水が流れ落ちるためにイオンデポジットができにくく、汚れも一緒に落ちてしまうので手入れがしやすいことが魅力です。

天候に関係なく車を使い、外での駐車が多いという方におすすめです。

撥水とは?

私たちがカー用品店でよく耳にする「撥水」は、水を弾くコーディング材です。撥水性は、水の接触面をなるべく小さく(水玉に)しようとします。

ボディにコロンとした水玉がついて、コロコロと流れ落ちていく様子は美しいですが、さらに美しいのが、撥水性のコーティング剤を施したボディの輝きです。撥水性のコーティング剤には表面に肉眼では判別できない凹凸があります。この凹凸が日光を反射してさらにキラキラと輝くのです。

イオンデポジットができやすいという時代もありましたが、最近の車の塗装は進化しているため、ほとんど劣化しないといいます。ただし、レンズ効果の可能性もあり、注意が必要かもしれません。

雨のなかで、水玉が転げ落ちる様子を楽しみたい、車の輝きを追求したいという方におすすめです。

滑水とは?

撥水性の水を弾き落とす性質に、滑りを加えたのが、滑水です。水玉の形状からもわかるように接触面が小さく、ボディに残りにくい性質をもっていて、とても水捌けが良いという特徴があります。低速で走っていても、水滴が飛んでいきます。

ただし、撥水性のコーディング材ほどのボディの輝きがないのと、現状では耐久性がそれほど高くないというデメリットがあります。

とにかく、水捌けが良いので、フロントガラスやサイドミラーなどへの使用がおすすめです。

車を維持していく際、コーテイング剤は耐久性や性能だけでなく、美しさやツヤといった要素も重要になります。どのタイプのコーティング剤にも、一長一短があるので、オーナーの好みで決めるのが一番でしょう。

洗車をどのくらいしなくてはいけないか、コーティング時、コーティング後の手間も考えつつ、自分に一番向いている、好みのコーティング剤を選んでください。
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