ギリシャ神話の名前が付いたクルマ5選

日産 シルビア S13

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しばしばゲームや小説、映画のプロットになる「ギリシャ神話」ですが、クルマのネーミングでも、神話に登場する神々や英雄の名前が、多く採用されているのをご存知でしょうか。今回は、ギリシャ神話の名前が付いたクルマを、名前の由来とともに紹介していきます。

文・立花義人
Chapter
ギリシャ神話とは?
①日産 シルビア
②トヨタ ガイア
③フォルクスワーゲン フェートン
④ホンダ オルティア
⑤マツダ タイタン

ギリシャ神話とは?

ギリシャ神話とは、古代ギリシャ民族が生み出した神話・伝説のことで、多くの神々が登場し、人間のように愛憎劇を繰り広げる物語です。当時の市民の教養であり、古代地中海世界の共通知識でもありました。

この神話は古代ギリシャの哲学や思想、宗教や世界観に影響を与え、その後の中世においても伝承され続け、ルネサンス期、近世、近代の思想や芸術など、その影響は多岐にわたって見られます。

非常に有名な物語であり、登場する神々や英雄の名前はよく知られています。皆さんもギリシャ神話のそれと知らなくても「あ、それ聞いたことある」というものが多くあるかと思います。そのなかで、ギリシャ神話にちなんだ名前が付けられた国産車を見てみましょう。

①日産 シルビア

ギリシャ神話の「シルヴィア」は、狩りと貞節を司るギリシャの女神ディアナに仕えるニンフ(下級女神)の名前です。その語源はラテン語で「森」を意味します。

1965年に発売された日産 シルビアの車名の由来となりました。初代シルビアは、日産として初採用のフロントディスクブレーキ、4速フルシンクロのトランスミッション、”クリスプカット”と呼ばれる美しいデザインを採用する意欲作としてデビューしました。

3代目や5代目は当時のデートカーとしてヒットしましたが、スポーツカーの販売不振や排ガス規制の影響により、2002年に生産終了となりました。

②トヨタ ガイア

「ガイア」はギリシャ神話に登場する女神で、大地の象徴と言われています。ギリシャ神話に登場する神々の多くは、ガイアの血筋に連なっているとされ、ギリシャ各地で崇拝されていました。トヨタがかつて販売していたミニバン「ガイア」の車名はここから付けられました。

ガイアは初代イプサムの姉妹車であり、ホンダ オデッセイの対抗馬として、イプサムの全長を伸ばしたボディが与えられていました。5ナンバーサイズで取り回しも良く、イプサムより質感の高いインテリアが特徴です。1998年から2004年にかけて販売されました。

③フォルクスワーゲン フェートン

フェートンとは、ギリシャ神話の太陽神ヘリオスの息子として登場する「フェートン(パエトーン・ファエトン)」です。

フェートンは、VW初のラグジュアリーサルーンとして2002年に発売されましたが、販売については当初から苦戦し、日本市場への導入も見送られてしまいました。メインマーケットとして位置付けられていたアメリカでの販売も芳しくなく、2016年をもって生産終了となりました。

④ホンダ オルティア

「オルティア」とは、ギリシャ神話に登場する子供の守り神とされた”実りの女神”のことです。

シビックのプラットフォームをベースとしたステーションワゴン「オルティア」の車名は、乗る人を優しく包み込むクルマでありたい、という願いから命名されたようです。1996年に発売され、2002年まで販売されました。

⑤マツダ タイタン

ギリシャ神話に登場する巨大な体を持つ古の神族「ティターン」の英語読みが、タイタンです。力強さを象徴するこの言葉は、マツダが販売する小型・中型トラックの車名の由来ともなりました。

タイタンのラインナップは、かつてすべてマツダ独自の開発車両でしたが、現在は自社生産ではなく、いすゞ自動車からOEM供給を受けて販売しています。

ギリシャ神話や叙事詩にちなんだ名前をもつクルマは他にも、日産 アトラスやトヨタ ヤリス、ホンダ エリシオン/オデッセイ、トヨタ アバロンなどたくさんあります。そのクルマを特徴づける、車名に込められた意味を調べてみるのも面白いですね。

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文・立花義人
フリーライター。5歳の頃に自動車図鑑で見たアルファロメオのデザインに衝撃を受け、以降クルマに魅了される。様々なクルマの個性を知りたいと考え、免許取得後国産・輸入車問わず20台以上を乗り継ぐ。車検整備を取り扱う企業に勤務していた際、メンテナンスや整備に関する技術や知識を学ぶ。趣味はドライブ、食べ歩き。現在の愛車はパサート・ヴァリアント。
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