GTカーとスポーツカーの違いとは

トヨタ ソアラ

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GTカーとスポーツカーの違いとは、なんでしょうか?違いがわかりにくいのは、どちらも定義があいまいであることに原因があるようで、これは日本だけでなく、世界的にも言えることです。GTカーとスポーツカーの違いについて、それぞれの歴史を紐解きながら考えてみましょう。
Chapter
GTカーとは?
一方のスポーツカーとは?

GTカーとは?

GTはイタリア語のグランツーリスモ(英語ではグランド・ツーリング)の略で、”長距離のドライブを快適にすることのできる動力性能と操縦性を持つ車”という意味。GTは、余裕のあるエンジンパワー、乗り心地の良さ、運転疲労の少なさ、走行安定性など、「走り」を意識したグレードとして定着しました。

それが車のカテゴリーの名称になり、特に日本では、自動車先進国である、ヨーロッパへのあこがれも含め、GTというグレードや車名が広がりました。ちなみにレースを統括するFIAやJAFでは、2シーターまたは2+2シーターのクーペをGTカーと定義しています。

国産GTカーの代表例は?

国産車で初めてGTという名称を使ったのは、1964年4月のいすゞのベレットGTです。その翌月に、プリンス(日産)がスカイラインGTを、1967年にはトヨタが、1600GTと2000GTを発表します。

その後、さまざまなメーカーからGTが発売されましたが、なかでもトヨタ ソアラがその代表といわれ、現在、その系譜はレクサスLCへと受け継がれています。
また、長距離走行に向いたスポーティなセダン、またはクーペをGTカーと呼んでいる日本では、日産 スカイライン、スバル レガシィなどが、代表的なGTカーとして挙げられます。

近年、減少傾向にあるGTですが、日産ではフーガやジューク、スバルではBRZ、WRX S4、レヴォーグなどにおいて、GTグレードが用意されています。

海外メーカーにおける、GTカーの代表例は?

海外メーカーでは、1929年に発表されたアルファロメオ 6C 1750 GTが、始めてのGTモデルといわれています。その後しばらくGTを付けたモデルは現れず、1950年代になってようやくGTの概念が確立されることになります。
現在は、BMW、メルセデス・ベンツ、フェラーリ、アストンマーティン、ジャガーなどに、GTモデルが用意されています。

一方レースのカテゴリーでは、市販車に関係ないレーシングカーをスポーツカー、市販車ベースのレーシングカーをGTと分ける考え方もあります。

一方のスポーツカーとは?

「運転をスポーツとしてとらえ、運転自体を楽しむ」というのがスポーツカーの定義だと考えられます。

運動性能を重視していたり、駆動方式や乗車定員、全高やヒップポイント、エンジン出力など、私たちは自然と「運転操作を楽しむこと」を念頭に置いたクルマのことを、スポーツカーと呼んでいることに気が付くのではないでしょうか。

また、ラゲッジスペースを制限するなど、多少の我慢をすることも、スポーツカーであるため一つの要件かも知れません。

国産の代表的なスポーツカーは?

国産スポーツカーといえば、古くはダットサン フェアレディ、ホンダ S600、トヨタ スポーツ800、トヨタ 2000GT、マツダ コスモスポーツ、三菱 ギャランGTOなどが浮かぶのではないでしょうか。

1980-90年代は国産スポーツカーの全盛期で、日産 スカイラインGT-R、マツダ RX-7、トヨタ セリカ、トヨタ カローラ レビン/トレノ、トヨタ スープラ等が登場しました。

しかし90年代以降、国産スポーツカーは徐々に縮小し、残ったのはマツダ ロードスターや、2010年以降になって復活したトヨタ 86とスバル BRZくらい。

世界に目を向けても、小さくて軽いスポーツカーは、もはや数えるほどしかありません。


GTカーは、「長距離のドライブを快適にすることのできる動力性能と操縦性を持つクルマ」。スポーツカーとは、「運転をスポーツとしてとらえ、運転自体を楽しむクルマ」だと考えると、2つの違いを理解できるのではないでしょうか。あなたはどちらが好きですか?
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