岡崎五朗のクルマでいきたい VOL.72 車内放置の厳罰化

毎年毎年、この季節になると、炎天下の車内に放置された子供が熱中症で死亡する痛ましい事故が起こる。たいていはパチンコ屋の駐車場だが、スーパーやファミレスの駐車場でも起きている。事件の度にテレビや新聞で報道されるのに、なぜかこの種の事故は後を絶たない。汚い言葉を使って申し訳ないが、言わせてもらう。バカ親たちはきっとニュースなんてものには興味がないのだろう。

text:岡崎五朗 [aheadアーカイブス vol.152 2015年7月号]

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VOL.72 車内放置の厳罰化
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VOL.72 車内放置の厳罰化

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こういう不幸な事件を二度と起こさないためにはいったいどうしたらいいのか? 車内放置の危険性を広く知らせる……なんて生ぬるい対策じゃあ効果は期待できない。いま求められているのは子供の車内放置の厳罰化だ。たとえば車内に子供を放置したら罰金30万円とかいうように、飲酒運転並みの罰則を科すようにすれば、さすがのバカ親も気をつけるようになるはずだ。

何もそこまでしなくても……と思う人もいるだろうが、車内放置による犠牲者が後を絶たない現状を考えると、そのぐらい厳しい態度で臨むべきだ。事実、アメリカでは子供の放置は立派な犯罪。それどころか、ペットの犬だって放置しただけで逮捕されることがある。もし人間が死んだら殺人罪に問われる可能性すらあるのだ。

事実、アメリカ在住の日本人の母親が7歳の子供を連れて大型スーパーに買い物に行き、クルマに戻った際、店に忘れ物をしたことに気づき、子供を車内に残したままクルマから離れたところを通行人が発見。警察に通報し、その母親は児童放置容疑で警察の取調べを受けた挙げ句、子供は1ヵ月間、指定の里親に預けられ、親との面会も制限されたという事例が起きている。

アメリカでは犬でも厳しく罰せられるのに、日本では人間の子供を車内に置き去りにするだけでは罪に問われない。放置の結果、子供が亡くなってはじめて「保護責任者遺棄致死罪」が適用されるだけ。これっておかしくないか?

子供の車内放置を厳罰化し、その上で周囲の大人たちが車内放置されている子供を見かけたらすぐに警察に通報する……。このぐらい徹底した態度で臨まなければ、また同じ悲劇が繰り返されるだけだ。

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