私の考えるカワイイ、カッコイイ

ピュアなカワイイとデキるママのかっこよさ ライダーは“カッコイイ”を求めている

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どんな人も、自分の好きなクルマに乗るのが
もちろん一番だ。
でも人もクルマも社会的存在である以上、
そのクルマにはどんなイメージがあるのか。
そのクルマに乗ると、どんなふうに見えるのか。
知っておくのも大事なことだと思う。
クルマは移動する道具であるとともに、
女性にとっては、大きなアクセサリーでもある。
私に似合うのはどんなクルマだろう?
少し背伸びして選ぶなら、
どんなクルマがいいのだろう?
ファッションブランドのことを
知るのと同じように、
カーブランドのことも知ってみたら、
きっと、クルマ選びはもっと楽しくなるはずだ。

text: 若林葉子、吉田由美、今井優杏、まるも亜希子、サトウマキ photo:長谷川徹 [aheadアーカイブス vol.168 2016年11月号]
Chapter
イタフラのプロから見た 「カワイイ」と「カッコイイ」
SUVは旬を逃さない 大人な選択
背伸びしたクルマはパワーブーストになる
ピュアなカワイイとデキるママのかっこよさ
ライダーは“カッコイイ”を求めている
ライダーは“カッコイイ”を求めている

イタフラのプロから見た 「カワイイ」と「カッコイイ」

株式会社ジー・エス・ティーは、自動車や関連部品の輸入販売を手がけ、フィアット、アルファ ロメオ、アバルト、ルノー、プジョー、シトロエンなどの正規販売代理店として神奈川県を中心に店舗を展開している〝イタフラ〟好きの間では、ちょっと有名なお店なのである。

現在、アルファ ロメオ横浜港南/フィアット・アバルト港南店の店長を務める横山大祐さんは、これまでにルノー、プジョー、シトロエンの販売も経験しており、謂わばイタフラを売る側のスペシャリストでもある。

もちろん売るだけではなく、横山さん自身、若い頃からシトロエンZXやエグザンティア、初代メガーヌなどを乗り継ぎ、今はアバルトのグランドプント、奥様はカングーに乗るという根っからのイタフラ好き。だからクルマ好きの気持ちがよーく分かる、頼れる営業マンなのだ。実は私のDS3も彼から買った。

そんな横山さんにどんな人がどんなクルマを買われるのか、イタフラ限定ではあるけれど、特徴について聞いてみた。「いやぁ、そんなに違いはないですよ。あえて言うなら……」くらいの答えが返ってくるかなと思っていたら、予想に反して、それぞれのクルマにくっきりとした個性があることが分かった。

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
●アルファ ロメオ横浜港南/フィアット・アバルト港南
住所:横浜市港南区日野中央1-17-1 
営業時間:10:00〜19:00
定休日:火曜・第一水曜(祝日の場合は営業) 
Tel:045(846)0147 
http://yokohama-konan.fgaj-dealer.jp/alfaromeo/

SUVは旬を逃さない 大人な選択

VOLVO XC90
車両本体価格:¥7,740,000(T5 AWD Momentum、税込)
排気量:1,968cc
最高出力:187kW(254ps)/5,500rpm
最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1,500-4,800rpm
SUZUKI HUSTLER
車両本体価格:¥1,547,640(Xターボ、2WD、税込)
排気量:658cc 最高出力:47kW(64ps)/6,000rpm
最大トルク:95Nm(9.7kgm)/3,000rpm
ファッションやメイクにも流行があるように、クルマにも流行や〝旬〟があると思いますが、お洒落感度の高い方は早い段階でそれらを本能的に感じて選んでいます。それが「感性」や「センス」。

このところ世界的なクルマのボディスタイルの〝旬〟は「SUV」。もちろん昔からカクカクした「メルセデスベンツのGクラス」(通称ゲレンデヴァーゲン)や「レンジローバー ヴォーグ」のような大きいサイズで〝SUV界の老舗〟のようなものは永遠の憧れ。有名人などでもこれらのクルマファンは多いため、すっかりカリスマ的な存在になっています。これらのクルマを例えるなら、同じように見える白いシャツでも高級ブランドだったり、仕立てのいいものというイメージ。一枚でさらっと着てもサマになる感じ。

しかし、その「白シャツ」…ではなくて「SUV」を、各ブランドが手を替え品を替えて発売しているのですから、相乗効果もあってますます注目され、最も勢いのあるボディスタイルになっているのです。中でも「クーペスタイル」と「コンパクトサイズ」、「スポーティ」が最近のキーワード。

今、SUVは乗る人をスタイリッシュに見せる魔法のクルマです。なぜなら〝旬〟で勢いがあるから。その中でも知的なイメージを演出するならボルボ「XC90」。今年日本でも発売されたジャガー「F|PACE」もシャツの袖を無造作にめくっているカッコイイ素敵な女性を演出してくれそう。

一方、カワイイ女性を演出するなら、やはり生意気に見られない小さめサイズのSUVがおススメ。私はまだ試乗していませんが「シトロエン C4カクタス」は個性的でキュートなデザインなので、自分をアピールしたい人にピッタリ。クルマに詳しくない人でも、一目で印象に残るデザインです。しかしこれはプレーンな白シャツというより、デザインが凝った白シャツ。

もっとスタイリッシュなクルマがいいという方には、来年発売されるアウディ「Q2」などはいかが? いい意味で〝隙が無さそう〟で、ディテールに凝った白シャツという感じ。また、軽自動車の「スズキ ハスラー」も派手めなボディカラーを選んで乗って欲しいですね。しかしこれはもう〝白シャツ〟ではなく〝カラーシャツ〟かも!?。

つまり女性の白いシャツ姿が素敵なように、女性とSUVの組み合わせはとても相性がいいと私は思うのです。
CITROËN C4 CACTUS
車両本体価格:¥2,380,000(税込)
排気量:1,199cc
最高出力:60kW(82ps)/5,750rpm
最大トルク:118Nm(12.0kgm)/2,750rpm

背伸びしたクルマはパワーブーストになる

FIAT500 POP
車両本体価格:¥1,998,000(税込)
排気量:1,240cc
最高出力:51kW(69ps)/5,500rpm
最大トルク:102Nm(10.4kgm)/3,000rpm
30代。のっけから厳しいことをいえば、人生の中でももっとも悩み多き年代になるんじゃないかな。かくいう私も、特に30代の前半は、のたうち回りながら乗り越えた記憶がある。

20代みたいに若さと勢いだけでモノゴトを回していくにはオトナになりすぎているし、周囲だって「若い」ってだけで許してくれなくなってくるし。だからといって自分軸がハッキリ定まる40代の余裕を醸し出せるほどには円熟していない。若さから成熟への、いわば脱皮期に当たるのがまさに30代なのだ。

しかし、だからこそ30代はもう、それはそれはやみくもに楽しい!

やすりのように世間に擦られ続けるからか、感性も出逢う人も、瞬く間に洗練されていくと思う。収入も安定し、やっと女として生きる歓びを謳歌出来る年代でもあると思うのだ。自身の30代を振り返って、しんどかったからこそ一緒に乗り越えて来た、助けてくれた、そして共に闘った人脈の数々は、今後一生続くような宝物になったと確信している。
 
というわけで、そんな輝ける30代だからこそ、〝ちょっと〟背伸びをして、自分の格を上げてくれるようなクルマを選ぶことを提唱したい。キーワードは「カワイイ」でも「カッコイイ」でも、「品格を感じられるチョイスにすること」。たとえば「カワイイ」ならBMW MINI、ルノー トゥインゴ、フィアット500なんかはいい感じの塩梅だと思う。

「カッコイイ」ならメルセデス・ベンツAクラスや同じくCLAなんかもイイ。ボルボV40なんかもオススメだ。国産車ならトヨタのハリアーなんかも○。いいクルマは上質な靴に足先を入れるよりも何倍も大きなパワーで、日常を潤わせてくれると思う。たとえバッグにキーを持っているだけでも!

私は30代でマイ・ファースト・メルセデスを手に入れた。買った当時は分不相応なんじゃないのかとドキドキしたけど、このクルマに似合う女になろうと思えたことは、30代を生き抜くパワーブーストになってくれたと信じている。

ちゃんと上質の似合う女になろうと努力すること。その後押しをしてくれるくらいにパワフルなクルマを敢えて選ぶっていう気合いは大事。激動の30代を共に生き抜く相棒なんだから。もし失敗しちゃってもまだリカバリーは絶対に出来るはず!

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text:今井優杏/Yuki Imai
レースクィーン、広告代理店勤務を経て自動車ジャーナリスト。WEB、自動車専門誌に寄稿する傍らモータースポーツMCとしての肩書も持ち、サーキットや各種レース、自動車イベント等で活躍している。バイク乗りでもあり、最近はオートバイ誌にも活動の場を広げている。
MINI COOPER CONVERTIBLE
車両本体価格:¥3,420,000〜(税込)
排気量:1,498cc
最高出力:100kW(136ps)/4,400rpm
最大トルク:220Nm/1,250-4,300rpm
TOYOTA HARRIER
車両本体価格:¥2,880,000
(ELEGANCE、2WD、税込)
排気量:1,986cc
最高出力:111kW(151ps)/6,100rpm
最大トルク:193Nm(19.7kgm)/3,800rpm

ピュアなカワイイとデキるママのかっこよさ

RENAULT TWINGO
車両本体価格:¥1,990,000(インテンス、キャンバストップ、税込)
排気量:897cc 最高出力:66kW(90ps)/5,500rpm
最大トルク:135Nm(13.8kgm)/2,500rpm
小さくて愛らしい我が子と行動を共にし、子ども向け番組や絵本の世界にどっぷりと浸り続けているこの1年あまり。それは久しぶりに触れ合う、裏側や計算などなにもない、ピュアな「カワイイ」たちだ。

自分もかつてそこにいたはずの世界に触れ、長いこと忘れていた少女の頃の気持ち、キラキラしていた日々の記憶が、自分の中で少しずつよみがえっているのを感じる。

いつの間にか私は、本心を置き去りにして、他人の目を気にした「カワイイ」を選ぶようになっていたのではないか。これまで気に入っていたはずの「カワイイ」モノが急に毒々しく見えたり、興味をなくしたりする現象に驚いている。

その代わりに今の私は、「カワイイ」のハードルがどんどん低くなっている。落ちているドングリも、餌をついばむ鳩も、風にのっていくシャボン玉も「カワイイ」。

己を良く見せようなどとせず、自然体で存在しながら誰かを笑顔にするモノたちが、とても愛おしい。クルマでは、どこか懐かしさを感じさせつつ、凛とした佇まいの新型トゥインゴに心をつかまれたばかりだ。

一方で「カッコイイ」の感じ方も変わりつつある。幸せなファミリー、デキるママという理想を追い求めると、その水面下では必死の形相でジタバタともがき苦しむ自分がいた。

これまでは、水面上に見えているかっこよさばかりに気を取られ、誰にも見せない、誰からも評価されない水面下にこそ、「カッコイイ」の素があるということに気づいていなかった。

家事や育児に追われる中でも、身綺麗にオシャレにしている女性は、やっぱり輝いている。でもその外見を「カッコイイ」というのではなく、女であることをあきらめない強い精神力、時間や手間を上手にやりくりできる柔軟性、賢さ。そうした部分こそが「カッコイイ」のだと気づいた。

だから、軽自動車でありながら子育てを助ける工夫が満載のタントに、今ではかっこよさを感じている。独身時代には思いもよらなかったことだ。

そして、いつも車内がゴチャゴチャしてしまうことで感じていたストレスも、いつの間にか消えた。だってそれは、子どもとのドライブを快適にするために、がむしゃらに頑張っている証。「カワイイ」も「カッコイイ」も、自然体が生み出すものこそが本物だ。そう信じて、心の目が再び曇らないように生きたいと願う。

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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。


DAIHATSU TANTO
車両本体価格:¥1,485,000(X“ホワイトアクセントSA II”、2WD、税込)
排気量:658cc 最高出力:38kW(52ps)/6,800rpm
最大トルク:60Nm(6.1kgm)/5,200rpm

ライダーは“カッコイイ”を求めている

BMW Motorrad 
R nineT Racer
価格:未定 総排気量:1,170cc
最高出力:81kW(110hp)/7,750rpm
最大トルク:116Nm/6,000rpm
*日本導入は来春を予定。
TRIUMPH STREET TWIN
車両本体価格:¥999,500〜
排気量:900cc
最高出力:40.5kW(55ps)/5,900rpm
最大トルク:80Nm(7.8kgm)/3,230rpm
Vespa 946 Emporio Armani
車両本体価格:¥1,398,000(税込)
排気量:155cc
最高出力:11.9hp(8.9kW)/8,750rpm
最大トルク:11.5Nm/6,750rpm

ライダーは“カッコイイ”を求めている

今、最もカッコイイと思うバイクは、先のインターモトで発表されたBMWモトラッドのアール・ナインティ・レーサーだ。

バイク単体で見ただけだと、そこまで惹かれるものではなかったのだが、イメージ写真を見ると、なんと、モデルとなっているのが女性で、走っている姿がたまらなく色っぽく、そしてなによりもかっこよく印象に残ったのだ。

あのエンジンなら走らせても乗っても楽しいこと間違いないだろうな…と、最初のイメージから一転し、そんな妄想まで膨らませるくらいに気になる存在となっている。

でも、実車をまだ見ていないので、想像だけで終わる可能性がある。ということで、次点はトライアンフのストリート・ツイン。ラフにもスポーティにも、女性でも無理せず乗ることができ、バイクの要である操る楽しさも存分に味わえる。

シンプルなだけにファッションやカスタムでイメージを変えることができるところが最大の魅力でもある。そう、バイクは乗り方次第で、かっこよくもかわいくもなれる乗り物なのだ。

例えば全身タイトな黒のレザーで決めればかっこいいイメージになるし、チェックのシャツにブラウン系の革ジャンとデニムを合わせたらキュートなウエスタンスタイル。さらには今流行のパーカータイプのジャケットを着たらかわいらしいアウトドアスタイルに仕上がる。

バイクは身体をむき出しにして操る乗り物であり、ライダーもバイクの一部になるからこそ、着ているモノでバイクのイメージが全く変わるということなのだ。

また、バイク自体にも〝かわいらしさ〟を感じるものもあり、それは色使いであったりフォルムであったりするのだが、ベスパや今はなき富士重工のラビットやランブレッタが自分のなかではカワイイと感じるものであり、ベスパ946のアルマーニコラボの美しく造り込まれたその姿に本気で心を奪われそうになったほど。こちらもかわいくもかっこよくも乗れるモデルだ。

バイクは、自由を象徴するツールとして、映画や物語の中で〝かっこいい〟ものとして描かれてきた。アウトローであったり、ロッカーズであったり、不良であったり、孤高の存在であったり。

そんなマイノリティーで非現実的なイメージがバイクの存在をかっこいいものとして際立たせている。バイク乗りは誰もがかっこよくなりたくてライダーに変身しているはず。そう、バイク乗りにとって〝カッコイイ〟ことは考えるまでもなく、〝必然〟なのだ。
TRIUMPH STREET TWIN
車両本体価格:¥999,500〜
排気量:900cc
最高出力:40.5kW(55ps)/5,900rpm
最大トルク:80Nm(7.8kgm)/3,230rpm
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text:サトウマキ/Maki Sato
ファッション専門誌からバイク専門誌の編集部に転職した異例の経歴を持つ。現在はフリーランスのエディター&ライター。30代でバイクの免許を取得した。遅咲きながら、バイクへの情熱は人一倍、勉強熱心で努力家。ライディングの美しさには定評がある。
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