レクサスRXの走行性能はなぜ高いのか?

高出力と低排出ガスの二律背反に挑む技術…

RX

国内向けのレクサスRXには2グレード、RX200t(2.0Lダウンサイジングターボ)と、R450h(3..5Lハイブリッド仕様)が存在しています。このどちらもが、高出力と環境性能を両立させたモデルとなっているのもポイントです。

近年、厳しくなった排ガス規制に対応する為に、各社苦心し研究開発を続けています。出力を押さえ、環境性能を追求する事は比較的イージーですが、そうなるとクルマ本来の「ドライビングプレジャー」がスポイルされてしまう事になります。初期のハイブリッド車はこの点に批判があったのも事実かもしれません。

RX450h…熟成されてきたハイブリッドシステム

RX450

まずハイブリッド仕様のRX450hには新開発2GR-FXS V型6気筒3.5L アトキンソンサイクルエンジンが搭載されています。このエンジンスペックだけでも最高出力262馬力を6000回転で発揮、また最大トルクは34.2kgfとしており、吸排気のバルブ開閉タイミングを最適に制御する「Dual VVT-iW」、筒内直噴と吸気ポート噴射の2つのインジェクターを持ち、高い燃焼効率を可能にする「D-4S」を採用する事で、高効率かつ環境性能を向上させています。

加えて、ハイブリッドの強みはやはり「強力なモーター」の存在です。モーターのトルク特性はエンジンのそれと違い、初動から最大トルクに近いスぺックを発揮できるのです。つまり発進時加速など一番トルクが必要=エンジン回転を上げる場面での活用が非常に有効となるわけです。

RX450hにはフロントモーター(167馬力、トルク34.2kgf)とリアモーター(68馬力、トルク14.2kgf)といった強力なモーターを前後に2基搭載し、エンジンと組み合わせたシステム制御を行っており、ユニット総合パワーとしては最大出力313馬力を発揮するとしています。

モーターとエンジンのシステム制御は非常にテクニカルなものですが、長年ハイブリッド車を手掛けているトヨタならではの熟成されたシステムとして搭載しているのが大きなアドバンテージといえますね。
この成果もあり、燃費は18.8km/Lを達成しています。

RX200t…ダウンサイジングターボの妙

RX200

現在、排気量を落とし、ターボチャージャーを組み合わせる事で環境性能と出力を確保する手法が盛んです。古くからある技術ですが、かつてのターボは「出力優先」でしたが、現在は「レスポンス重視」のものが確立されており、低速からでも過給がかかり弱点である「ターボラグ」の少ないユニットが搭載されています。これにより「排気量が大きくなったような」自然なパワー感を創出しています。

RX200tに搭載されたエンジンもそんな現代の「ダウンサイジング思想」にのっとった2.0L直噴ターボエンジン、8AR-FTSが搭載されています。最大出力は238馬力、トルクは35.7kgを1650回転~4,000回転まで持続させる、非常に扱いやすいトルクフルな特性が与えられています。燃費も11.8km/Lという、2トン以上の車重ながら立派な数値。

パワーこそRX450hにはおよびませんが、より軽快な内燃機ならではの躍動感とターボチャージャーの加速の高揚感が得られるのは、このRX200tといえるでしょう。

それぞれの違った魅力あるテイストが与えられており、選ぶ側も良い意味で悩ましいところではないでしょうか。

レクサスRXに与えられた先進の駆動デバイス…

RX

前述のようにレクサスRX450hにはエンジン以外に2つのモーターが前後に配されています(E-Four…電気式AWDシステム)。
リアモーターの駆動はフロントとは独立した存在となっていますから、悪路や積雪、氷路といった路面状況に合わせてこのリアモーターが駆動をサポートし、的確なトラクションを得て車体の挙動を安定させる事を可能としています。コーナリングの際においても、前後トルク配分を最適化させ、操縦安定性を確保しています。これは良好な走行性能であると同時に安全性にも寄与する機能です。

またRX200tにはマニュアル感覚で操作が可能な6速シーケンシャルシフトが用意されています。またAWD仕様は、前後100:0~50:50までのトルク配分を自動でコントロールする「ダイナミックトルクコントロールAWD」を搭載。

ステアリングの操舵量からドライバーの意図するターゲットラインを予測するシステムで、前後最適なトルク配分を行い、安定したコーナリング性能を実現としています。また高速走行や通常走行といった場面では「前輪駆動」に切り替え、燃費向上するようになっています。

このようにレクサスRXには「パワー」、「環境性能」、「駆動性能」そのすべてに先進技術が施されており、やはりこうした「総合的な完成度の高さ」が人気の秘訣、ともいえそうですね。

この記事をシェアする