販売店を訪れたら、まずはプライスボードをチェックしよう

プライスボード

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気に入った中古車を見つけたら、販売店に連絡を取り実車確認に行きましょう。最近は中古車検索サイト上でもたくさんの写真が掲載されていますが、やはり実際に自分の目で確かめてから購入した方が購入後のトラブルを防ぐことができます。必ずプライスボードと合わせて実車確認をして、尚且つ販売店の雰囲気、スタッフの対応なども確認しましょう。今回は、販売店を訪れた際にチェックすべき項目やプライスボードの見方についてご紹介します。

文・萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
ポイント1.プライスボードを確認しよう
ポイント2.初度登録年月を確認しよう
ポイント3.車検証の有効期間を確認しよう
ポイント4.走行距離数を確認しよう
ポイント5.点検整備記録簿の有無を確認しよう
ポイント6.修復歴・使用歴の有無を確認しよう
ポイント7.リサイクル料金を確認しよう

ポイント1.プライスボードを確認しよう

販売店に到着したら、まずはお目当ての中古車のフロントガラスに置かれているプライスボードを確認しましょう。プライスボードとはクルマの履歴書のようなもので、自動車公正取引協議会の規約によって表示する内容が決められています。ただし、規定のフォーマットがないため、販売店によって表示の仕方に差があるのですが表示する内容は同じです。

プライスボードで最も大きく書かれているのが「現金販売価格」です。これは、その中古車の消費税込みの価格です。自分が中古車検索サイトなどで検索した時の価格と同じかどうかを確認してください。もし異なっているときはスタッフにその理由を確認しましょう。中古車は二重価格の表示は禁止されていますので、「価格を変更したから」「見に来たお客さんへのサービス」などと話す販売店は注意しましょう。

ポイント2.初度登録年月を確認しよう

ポイント2つ目として確認するのが初度登録年月です。初度登録年月とは、その中古車が日本で最初に登録された年月です。国産車の場合は年式と同一になり、軽自動車では初度検査年が表示されます。輸入車の中では前オーナーが海外で使用し、日本へ輸入された並行中古車がありますが、年式と初度登録年月が異なるケースがあります。理由は、製造されたのが50年前であったとしても、日本で登録するのは初めてとなるからです。その場合は製造年などを表示するのが決まりとなっています。

ポイント3.車検証の有効期間を確認しよう

3つ目のポイントは、車検証の有効期間をチェックすることです。車検期間がどれくらい残っているのかを確認しましょう。もし車検を通したばかりであるならば、約2年乗ることができますし、逆に車検期間が短い場合はさらに出費がかさむということになります。

中には「車検2年付き」と書かれているケースがありますが、これは現在車検が切れていて、車検合格するために必要な整備費用が含まれているが、購入が決まったら車検を取り直すということです。「車検を取得するための費用すべてが、本体価格に含まれている」という意味ではありませんので注意しましょう。

ポイント4.走行距離数を確認しよう

4つ目のポイントは、プライスボードに掲載されている走行距離数を確認することです。そのクルマがこれまでどれくらい走行したのか?について数字で確認することができ、コンディションの確認にも影響します。

ただ、販売店によっては走行距離の部分が「?」や「不明」と書かれており、メーターが示している走行距離がわからないケースもあります。また、スポーツカーなどではメーターを交換しているケースが多く、この場合は「改ざん」と記載されます。また、メーターを交換した前後の走行距離が記載されていることもあります。

ポイント5.点検整備記録簿の有無を確認しよう

5つ目のポイントは、前オーナーの点検整備記録簿の有無を確認することです。これはクルマのカルテのようなもので非常に重要です。このクルマがこれまでどのようなメンテナンスをおこないいつ・どこでパーツの交換をおこなったのか等が記載されているものです。
展示時点から遡って過去2年以内に定期点検整備が行われ、その記録簿が備わっている場合は「」、なければ「」となります。個人情報保護の観点から前ユーザーの住所などは削除されているケースが多いですが、この点検整備記録簿は存在しているだけでなく、内容を確認することも非常に大切です

点検整備記録簿がないクルマは、何かしらの不都合があるかもしれないと考えた方がいいでしょう。そのクルマそして販売店の信頼性を判断するための重要なアイテムがこの点検整備記録簿なのです。例え、走行距離が延びていたとしても、点検整備記録簿にしっかりと記載されていれば、履歴がしっかりとしたクルマという評価となり価格は高くなります。

ポイント6.修復歴・使用歴の有無を確認しよう

6つ目のポイントは、修復歴・使用歴の有無を確認することです。修復歴とは、自動車公正取引協議会が定義した9つの部位において、修復や交換されているかどうかを示すもので、交換していれば「有」となり、なければ「無」となります。この修復歴も整備点検記録簿があれば、いつどこでどのような修理を行ったのかがわかります。

続いては使用歴です。その中古車がこれまでどのように使われていたのかを示すものです。自家用なのか、営業車なのかレンタカーだったのかが表記されています。営業車やレンタカーであれば、走行距離は伸びていてもしっかりとメンテナンスが行われていると考えられますので、コンディションを測る一つの目安となります。

保証の有無は確認するべき?

もしその中古車が「保証付き」で販売されている場合、その保証内容と期間または走行距離が明記されています。また購入時に保証書が渡されるので、その保証内容をしっかりと確認しましょう。また保証内容は販売店によって異なることも覚えておきたいです。

ディーラー系販売店で扱っている中古車の多くは保証付きですが、価格や年式によって期間や走行距離が異なっていることがあります。また中には「現状販売」と書かれている中古車がありますが、読んで字のごとく「このまま販売します」という意味で、保証などはつけられないクルマとなります。

定期点検整備の実施状況もプライスボードで確認できます。定期点検を実施して販売する場合は「定期点検整備あり」と表記され、ありの場合、展示する前に行っていれば「」、ユーザーに引き渡すときに実施するならば「納車時」と書かれています。また、納車時と書かれている場合は、定期点検整備費が販売価格に含まれるのか確認しましょう。含まれない場合は、整備費用が表記される決まりになっています。

ポイント7.リサイクル料金を確認しよう

最後は、車の廃棄処分のための費用であるリサイクル料金を確認しましょう。自動車リサイクル料金の預託の有無が表記されていますので確認しましょう。 プライスボードにはこれだけ重要な情報が表記されています。まずは自分の気に入ったクルマのデータと合致しているかどうかを確認してからクルマのチェックを始めましょう。
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