中古車購入時の修復歴の見極め方

ダイハツ ムーヴコンテ

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中古車を検索サイトなどでクルマを探している時に「修復歴」という項目名を見たことがあるでしょう。修復歴というのは特定の部位を交換もしくは修理したクルマのことです。「修復歴車=事故車」と思う人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。今回は、修復歴について詳しく解説していきます。

文・萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
ポイント1.修復歴車とは?
ポイント2.修復歴車の注意点とは?

ポイント1.修復歴車とは?

修復歴車とは、自動車公正取引協議会が定めた部位を修復もしくは交換した中古車のことを言います。オートオークションでは“R”点という評価となり、一般的な修復歴無しのクルマより価格は安くなります。修理されていれば、見た目では判断できません。自動車公正取引協議会が定義する修復歴車となる箇所は下記の通りです。

■1. フレーム
■2. フロントクロスメンバー
■3. フロントインサイドパネル
■4. ピラー
■5. ダッシュパネル
■6. ルーフパネル
■7. ルーフフロアパネル
■8. トランクフロアパネル
■9. ラジエターコアサポート(交換)

部位の名称を聞いてもピンとこない人も多いと思いますが、定義されている箇所の多くはクルマの骨格に当たる部分です。クルマの骨格まで修理するということは大きな事故を起こした場合であると考える人もいると思いますが、実はそうではないのです。
例えば、ルーフパネルである天井については、急な天候の変化によって空から降ってくる雹(ひょう)による凹みや、運搬中に車体をぶつけてしまい傷を修理したケースでも修復歴車となります。
また、9のラジエターコアサポートは、たまたま電柱などにバンパーをぶつけてしまった時の角度が悪いと、この部位にまで影響が及び交換することとなり修復歴車となってしまうケースもあるのです。一方で、バンパーのキズやフェンダーの凹みなどは修復歴となりません。

ここでのポイントは、修復歴車=事故車ではなく、尚且しっかりと修理されていれば修復歴車を購入しても性能に問題ないと言えます。

ポイント2.修復歴車の注意点とは?

修復歴車で最も注意すべき点は、エンジンやサスペンションなどのいわゆる駆動系と言われる部分が修理されている場合です。現在は修復の技術も向上していますし、そもそも修理して中古車として販売し利益が出なければ、修理は行わないでしょうから、一部のスポーツカーを除いてはそれほど修復歴車を嫌う必要もないでしょう。

修復歴車のような「ちょっとワケあり」のクルマほど販売店の信用性が問われます。どんな部分を修理して、どのような状態なのか。そして、どうして価格が安いのか?などの詳細や理由を丁寧に説明してくれる販売店であれば、修復歴車でも安心して購入できます。やはり中古車選びは販売店選びということは基本中の基本だと考えます。
まとめると、以下3点のポイントが大切ですのでぜひ覚えておきましょう。

■ 修復歴車=事故車ではない
■ 修復歴は自動車公正取引協議会が定めた9箇所のパーツを修理もしくは交換したクルマのことで、オークションなどではしっかりと区別されている。
■ バンパーのキズやボディの汚れや凹みなどは修復歴車ではない

修復歴車などのクルマを購入する時こそ、販売店選びが重要になるということも合わせて覚えておくと良いでしょう。
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