初代カイエン(955型)の人気に値するほどの価値を中古で買って確かめてみた。

雑誌の記事や評判とは裏腹にネガティブ要素が…

ポルシェ カイエン(955型) 2004年式 ライター撮影

ポルシェ カイエン(タイプ955)の2004年式を購入しておいて言うのもなんですが、当初はどうせ「カイエンと言えば、エンブレムこそポルシェが付いているものの、結局中身はトゥアレグでしょ」と、わかった気になっていました。

ところが、いざ乗ってみると、期待を裏切らず本当にネガティブな部分が…。エンジンは、排気量3,189ccで184kW(250PS)の出力と、310Nmのトルクを持っているため、そこそこのパフォーマンスを発揮するはずなのですが、いかんせんボディが重い。2,335kgもあるヘビー級ボディのおかげで、0-100km/h加速は9.7秒とその辺の乗用車並み。

日常ユースでは、直線加速が遅いことにはそれほど不満はありませんが、明らかに発進や加速時に車重に対するトルクが足りず、もたつきます。そのせいで、ついつい回転数が上がりがちになり、燃費がとても悪くなるのです。

そう、私が購入したのはもっともベーシックなモデルの3.2だったのです。発売から10年を経過していたので、そろそろ故障も出始めます。V8やターボだと故障したときに部品代が高くつくだろうと、考えての選択でしたが、当初は若干後悔していました。

考え方次第で本来の性格が開花!まるでスポーツカー

ポルシェ カイエン(955型) 2004年式 ライター撮影

ある時、カイエンに家族を乗せて地方に旅行に行きました。帰り時間が少し押していたのもあり、ワインディングを少し速めに走らせているときです。いつの間にかカイエンを走らせることが楽しくて仕方なくなっている自分に気が付きました。

直6と同じ点火順序を持つ挟角V6エンジンは上まで回すと驚くほどシルキーで気持ちよく、高い回転数を維持し続けることで必要十分なトルクが得られます。

何より驚かされたのは、スタビリティの高さです。あれほどヘビー級だと思っていたボディが、ワインディングでは軽やかに動くのです。ステアリングの切り始めや切り替しでは、ヒラヒラとまでは言わないまでも、想像以上にキビキビと荷重移動するのです。

ロールやピッチングもヘビー級の動きではまったくありません。エンジンがV8より軽い分ノーズの入りも軽く、その動きはまるで、よくできたスポーツカーそのものです。それでいて、同乗している家族にとっても不快な乗り心地ではないというのです。

ポルシェ カイエン(955型) 2004年式 ライター撮影

さすがは、ポルシェ!と言う他ありません。メーカーが発表当時に、「カイエンはSUVではない。新しい形のスポーツカーだ」と、言った意味がわかりました。

これがわかってからは、日常使いでも積極的に一つ下のギアを選択し、気持ちよくエンジンを回してあげることで乗るのが楽しくなりました。燃費は多少犠牲にはなりますが、そこは割り切るほかないでしょう。

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