中古60万円が今後値上がる!? 打算で始まった私のフィアット・バルケッタライフ

即答での譲り受け

フィアット・バルケッタ(ライター山里撮影)

車は、1996年式のフィアット・バルケッタ。じつはバルケッタの購入予定があったわけでも、欲しかったわけでも、ましてや興味があったわけですらありませんでした。購入当時の私の頭の中にあったのは打算だけです。

新車から22年を経過しているとはとても思えない状態の良さ、45,000kmと少ない走行距離、愛情の証=予防交換の明細の山。これなら今後の値上がりにも期待できそうだと思い、即答で譲り受けることにしました。

打算とは裏腹に伸びる走行距離

フィアット・バルケッタ(ライター山里撮影)

今後の値上がりに期待しての所有のため、あまり消耗させるわけにはいきません。にも関わらず、約半年の間に3,000kmも乗ってしまいました。他にもオープンカーを2台所有する私にとって、どんなシチュエーションですらバルケッタに乗る必然性が見当たらないにも関わらず。

「全くの誤算だった」としか言い訳が見当たりません。小舟と呼ばれるこのイタリアンオープンカーがこれほどまでに魅力的な車だったということが。

一見すれば、非力で実用車的エンジン、スポーツカーに不向きなFFレイアウト、か細いタイヤ、否定する理由がいくらでも見当たります。しかし、一度乗り込み走りだしてしまうと、そんな常識はどうでもよくなってしまいます。小舟とはよく名づけたもので、屋根を空けてむき出しに近い姿勢でシフトを操作していると、本当にオールを漕いでいるような気分になるのです。

むき出しの体と軽量な車体が合わさる人馬一体感でしっかりとした手ごたえの感じられる小気味いいMTを操っていると、「もはやこれ以上望むものは何もない」という満ち足りた心境に浸れます。

フィアット・バルケッタとは

フィアット・バルケッタ(ライター山里撮影)

一見しただけで誰もが感じるお洒落さ、マツダ・ロードスターが何度モデルチェンジを繰り返してもたどり着くことができない美しい佇まいがあります。それもそのはず、デザインはあのアルファロメオやスバルのチーフデザイナーを務めたギリシャ人アンドレアス・ザパティナスの案を元にフェラーリやジャガーをヒントとして仕上げられたものです。

生産は、ランチア・デルタ・インテグラーレも担当した、カロッツェリア・マッジョーラに依るところですので、素性の良さも折り紙付きです。

そんなバルケッタですが、デザインの良さとは裏腹に街中で見かけることはほとんどありません。正規輸入だってちゃんとされているにも関わらず。理由は簡単で、男前なことに左ハンドルのMTしか生産されなかったからです。どちらも、ここ日本では残念ながら敬遠される要因となってしまいます。

バルケッタの魅力

フィアット・バルケッタ(ライター山里撮影)

すでにお伝えしている通りですが、他にも魅力的な点をまとめてみます。

・イタリア丸出しの洗練されたデザイン
・軽さからくる人馬一体感
・実用的で壊れにくいエンジン
・クラッチやMTの操作しやすさ
・無意識に肘を置ける低いウエストライン

いろいろと言葉にしてはみましたが、一度乗ってみれば100倍良さが伝わるはずです。古き良きイタリア車とはそういうもののような気がします。少しでもデザインが気になったらぜひ一度試乗されることをおすすめします。

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