欧州レベルのコンパクト!?マツダ・デミオに試乗してみた

マツダ デミオ

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クルマは趣味性の高い、あこがれの対象になるものでありながら、一方で、世界中の人々の移動を支える日常のアシとして、生活にになくてはならないものとなっています。いわゆるコンパクトカーは、安価で運転もしやすいことからはじめてのクルマにも選ばれやすいものですが、あまりクルマに興味がなかったとしても、どうせならオシャレでカッコいいクルマに乗りたいというのが人情でしょう。

欧州のブランドにはオシャレなコンパクトカーが多くありますが、輸入車となると予算オーバーという方も少なくないのではないでしょうか。そこで、オススメなのが、今回紹介するマツダ・デミオです!国産なのに欧州レベルのコンパクトであるデミオの実力を見てみましょう。

2018/8/2


Chapter
デミオの基本情報
マツダ・デミオの走り
マツダ・デミオのデザイン
欧州が主戦場のマツダとデミオ

デミオの基本情報

現在発売されているのは、初代から数えて3代目となるモデルです。ガソリンエンジンモデルとクリーンディーゼルエンジンモデルが用意されており、それぞれに2WDと4WDモデルが設定されています。また、どちらのモデルもMT仕様を選ぶことができます。

価格はガソリンエンジンモデルが139万3200円~、クリーンディーゼルエンジンモデルが181万4400円~となっています。燃費は、ガソリンエンジンモデルの最も良いもので24.6km/リットル、クリーンディーゼルエンジンで最高30.0km/hとなっています。コンパクトクラスでクリーンディーゼルモデルを備えているのは、国産では唯一となります。

マツダ・デミオの走り

今回試乗したのは、1.3リットルのガソリンエンジンに6速ATを組み合わせる、最も量販が期待されるグレードです。いわゆるレンタカーに採用されるモデルです。

まず、リモコンキーでドアを解錠すると、このクラスにしては珍しくオートでミラーが開閉するのは好印象です。

車内に乗り込むと、プッシュ式のスタートボタンでエンジンを起動することになりますが、そのボタンの位置がステアリングの左側、ワイパーを操作するレバーの影となっています。非常にわかりづらく押しにくい位置にあるのは、後述するように、このクルマが欧州市場を意識して開発されているからなのですが、日本で乗る際は単純にデメリットです。

アクセルフィールはとても心地よく、低速域から中速域まで伸びやかに加速します。また、高速域での安定性はこのクラス随一で、これは欧州市場向けのクルマの恩恵を受けていると言えるでしょう。ハンドリングも相当磨き込まれており、ちょっとした街乗りでもその違いがわかるかと思います。

マツダ・デミオのデザイン

2012年以降のマツダのモデルすべてに言えることですが、デミオは、走りと同様にデザインも洗練されているのが特徴です。特に、ボディカラーについては、国産のコンパクトクラスでは随一のクオリティと言っても過言ではないでしょう。

今回試乗したのは、エターナルブルーマイカと呼ばれる少しグレーがかった落ち着いたトーンの青ですが、非常に粒子の細かいメタリックが含まれており、シックでありながら麗しさを持っています。通常、コンパクトカーは時に軽薄にもなりがちなポップな色が多くラインナップされますが、デミオの場合はどのボディカラーも洗練された輝きを持っています。

エクステリアデザインは、コンパクトな中にもマツダらしさと流麗さを共存させておりデザイナーの苦心が感じられますが、一方でデザインによって居住性などが犠牲になっている部分もあります。インテリアデザインは、クルマの性質上コストをあまりかけられないながらも、デザインによって上質に見せる工夫が多く見られます。

エクステリアもインテリアも、細部のデザインは好みの問題もあるかもしれませんが、デミオをはじめとして最近のマツダ車は、そのボディカラーだけでも購入に値するクオリティと言えるでしょう。

欧州が主戦場のマツダとデミオ

広島に本拠を置くマツダの主戦場は、実は欧州です。もちろん日本も重要な市場であることは言うまでもありませんが、世界の中では決して大規模メーカーとは言えないマツダは、本拠である日本に加えて、肥沃な欧州市場を主戦場としたのです。その結果、北米や新興国はほかのメーカーに遅れをとっていますが、欧州での存在感は際立っています。

デミオも、欧州を始めとする海外では「マツダ・2」の名で販売されており、主力モデルのひとつです。欧州車は、走りとデザインを重視すると言われています。マツダも、欧州で戦うためには、その2つを磨き上げる必要がありました。

つまり、デミオは、欧州車のまねごとをしたクルマではなく、マツダが欧州市場で本気で戦うために開発したクルマであり、その設計思想は欧州車に近いと言えるのです。日本のメーカーなのに日本の市場を最優先しないのかという批判もあるかもしれませんが、それがマツダという中規模メーカーが生き残るための生存戦略なのです。ただ、ポジティブにとらえれば、欧州レベルのコンパクトカーが、国産の価格とアフターサポートで手に入れられるということでもあります。これは、大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

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