ボルボ・カーズとウーバー、自動運転のための生産車を共同開発

ボルボ XC90 Uber

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いずれは自動運転に適した地域での、安全かつ信頼性の高い自動運転車の配車サービスを実現可能としています。
Chapter
自動運転のための生産車を共同開発
バックアップシステムで安全を確保
都市部の環境でも安全に走行できるよう設計されたセンサー類
数万台規模の自動運転対応のベース車両を供給するための商業協定
監督者を必要としない自動運転の実現へ

自動運転のための生産車を共同開発

ボルボ・カーズと配車サービスのウーバー(Uber)は6月13日、戦略的な提携の次のステップとして、共同開発による自動運転のための生産車を発表しました。

ウーバーとボルボ・カーズは、2016年に共同技術開発の契約を締結し、自動運転車の自社開発を加速させるためにいくつもの試作車を開発。今回発表されたSUVのボルボXC90は、ウーバーの自動運転システムを組み込んで完全な自動運転を可能にする初の生産車です。

バックアップシステムで安全を確保

ベース車両であるXC90には、ウーバーが開発した自動運転システムを容易に導入できるようにするための重要な安全機能が装備されており、将来的にはウーバーネットワークで自動運転車による自動配車サービスを提供できるようになるとしています。

ボルボ・カーズによる自動運転のための生産車の最も重要な特徴として、ステアリングおよびブレーキ機能における複数のバックアップ・システムとバッテリーのバックアップ電力が挙げられます。例えばいずれかの基本システムが何らかの理由で機能しなかった場合、即座にバックアップ・システムが起動して車両を停止。

都市部の環境でも安全に走行できるよう設計されたセンサー類

ボルボが組み込んだバックアップ・システムに加えて、車両に搭載される一連のセンサーは、ウーバーの自動運転システムが都市部の環境で安全に走行できるよう設計されています。

ボルボの車両プラットフォームにウーバーの自動運転システムを組み合わせると、いずれはミッション・スペシャリスト(特別な訓練を受けたウーバーのスタッフ)による操作や監督が必要なくなり、自動運転に適した地域で安全かつ信頼性の高い自動運転車の配車サービスを実現可能となる見込みです。

数万台規模の自動運転対応のベース車両を供給するための商業協定

今回発表された自動運転のための生産車は、2016年にボルボ・カーズとウーバーとの間で結ばれた、今後数年以内に数万台規模の自動運転に対応したベース車両を供給するための商業協定の一部です。

ボルボ・カーズの代表取締役社長兼CEOのホーカン・サムエルソン氏は「自動運転技術によって、ボルボの基本である安全性をさらに向上させることができると信じています。」と述べ、さらに「今後5年以内には、ボルボが販売する全ての車のうち1/3が完全自動運転車になると予想しています。

ウーバーとの契約は、配車サービスで世界をリードする企業に対して、最適なサプライヤーになるというボルボの意欲的な姿勢を示しています。」と続けました。

ウーバーのCEOであるエリック・メイホーファー氏は、「ボルボのような企業との緊密な協力関係は、安全で拡張性のある自動運転車を効果的に製造するための重要な要素です。ボルボは長い間、安全性へのコミットメントで知られており、今回の発表は最新型の自動運転に対応可能なベース車両の量産化の準備が整ったことを示す第一歩となります。この車は、Uberの自動運転技術を組み合わせることで、今後のウーバーの自動運転に関する商品ラインナップの重要な要素になります。」と語りました。

監督者を必要としない自動運転の実現へ

ボルボ・カーズは2020年代の早い時期に自動運転車を導入するため、同様の自動運転ベースの車両コンセプトを使用し、これらの技術をSPA2車両アーキテクチャーをベースにした次世代モデルに導入する予定。この次世代モデルは高速道路や環状道路などの明確に限定された地域において、監督者を必要としない自動運転が可能になるよう設計されるとのことです。

ボルボ・カーズは全ての車が自動運転で走行するようになれば、社会全体に交通安全上の大きな利益を生むとしており、そこに至るまでは、交通渋滞で発進と停止を繰り返すような単調な作業を排除する技術によって、より良いドライビングを顧客に提供することができるとしています。
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