日産ティアナ

フェアレディZとティアナ。なぜ同じエンジンでも、駆動方式で出力に違いが出るのか?

日産自動車の上級車種に用いられているVQ系V6エンジン。
なかでも主にVQ35DEは幅広い車種に用いられています。
しかし車種によってはFRだったりFFだったりと駆動方式もまちまちで、そして駆動方式によってスペックが異なります。
その理由はどうしてなのかを探ってみたいと思います。» 続きを読む

ティアナの詳細・基本情報

ティアナ
日産
ティアナ
新車価格256~351万円

ティアナの中古車

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新車販売時の基本グレード

  • XE
  • XL
  • XL ナビ AVM パッケージ
  • XV ナビ AVM パッケージ
発売日2016年4月4日型式DBA-L33
駆動方式FFミッションCVT
ハンドル動力分類エンジン
全長4,880 mm前輪サイズ215/60R16 95V
全幅1,830 mm後輪サイズ215/60R16 95V
全高1,470 mm最小回転半径5.5 m
車両重量1,460 kg定員5 人
排気量2,488 cc過給機
最高出力127[173]6000燃料レギュラー
最高トルク234[23.9]4000燃料タンク65 L
モーター最高出力14.4 km/LJC08モード
モーター最高トルク10.15モード
発売日2016年4月4日型式DBA-L33
駆動方式FFミッションCVT
ハンドル動力分類エンジン
全長4,880 mm前輪サイズ215/60R16 95V
全幅1,830 mm後輪サイズ215/60R16 95V
全高1,470 mm最小回転半径5.5 m
車両重量1,470 kg定員5 人
排気量2,488 cc過給機
最高出力127[173]6000燃料レギュラー
最高トルク234[23.9]4000燃料タンク65 L
モーター最高出力14.4 km/LJC08モード
モーター最高トルク10.15モード
発売日2016年4月4日型式DBA-L33
駆動方式FFミッションCVT
ハンドル動力分類エンジン
全長4,880 mm前輪サイズ215/60R16 95V
全幅1,830 mm後輪サイズ215/60R16 95V
全高1,470 mm最小回転半径5.5 m
車両重量1,480 kg定員5 人
排気量2,488 cc過給機
最高出力127[173]/6000燃料レギュラー
最高トルク234[23.9]4000燃料タンク65 L
モーター最高出力14.4 km/LJC08モード
モーター最高トルク10.15モード
発売日2016年4月4日型式DBA-L33
駆動方式FFミッションCVT
ハンドル動力分類エンジン
全長4,880 mm前輪サイズ215/55R17 94V
全幅1,830 mm後輪サイズ215/55R17 94V
全高1,470 mm最小回転半径5.7 m
車両重量1,480 kg定員5 人
排気量2,488 cc過給機
最高出力127[173]/6000燃料レギュラー
最高トルク234[23.9]4000燃料タンク65 L
モーター最高出力14.4 km/LJC08モード
モーター最高トルク10.15モード

Tips

歴史ある汎用性高いマルチプレーヤー

日産VQ型エンジンの歴史は意外と古く、デビューは1994年で当時の二代目セフィーロへの搭載が初めてでした。
高効率で生産性も高く、耐久信頼性とメンテナンスフリー性を兼ね備え、しかも排気量の増減幅にも広く対応できるという、新世代のV6エンジンとして登場したのです。

生産は福島県いわき市にある専用工場で行われ、2004年からはアメリカで、2011年からは中国でも現地生産されるようになりましたが、生産拠点はこの三つだけであり、その理由は高い精密性と工作精度を満たすための品質管理を徹底するためと言われています。

また、アメリカのWard's AutoWorld magazine社が毎年選出する10 best engineに1995年~2008年まで14年連続で選ばれるという快挙も達成。技術と性能の高さ、またそれを長く維持し続けている開発努力などが世界で評価されています。

スポーツカーからミニバンまで

カルロス・ゴーン氏が日産の舵取りをするようになって、合理化が推し進められたことは有名ですが、それは主に車台の共用化にはじまり、エンジンバリエーションの絞込みまで、いうなれば「ワンソース・マルチユース」という考え方が徹底されていきました。

そのため、たとえばこのZ33型フェアレディZはVQ35DEを搭載しますが、一方でFFのティアナでも同じVQ35DEを搭載、またミニバンのエルグランドでも然りと、同じエンジンのオンパレード。これは当然同一機種を大量生産することでコストを抑える目的が大きかったわけですが、かといって全く同じ仕様をFRスポーツカーとFFサルーンに同時に載せる訳にもいかないわけです。
そこはいわゆるデチューンで対応しています。

FFへの搭載、しかもCVTと組み合わせ

Z33型フェアレディZに搭載されたVQ35DEは最高で294馬力を誇っていましたが、このティアナに搭載するにあたってはまず横置き前輪駆動であること、また、トランスミッションはエクストロニックCVTとの組み合わせとされたため、フェアレディZと同じレベルのハイパワー仕様をそのまま搭載することはできませんでした。

そこで最大出力は231馬力までダウン。トルクも3kgダウンさせましたが、最大トルクの発生回転数を2800回転まで低めて、低速から実効性のある出力特性に変更し、同時にCVTとのマッチングにも大きく配慮したセッティングに変更されました。

そのため、ティアナの3.5リッター版はじつに余裕のある走りを実現。CVTの滑らかな走行感覚にティアナ元来のサスペンションストローク豊かな、ゆったりとした乗り味も加味され、車格以上の高級感を持ったクルマに仕上がっていました。

SUVだって豪快に走らせる

ムラーノへの搭載もティアナ同様横置きFFとCVTの組み合わせでおこなわれました。ムラーノとティアナは車台を共有していましたから、ある意味搭載は簡単だったかもしれませんが、こちらはやや重量の嵩むSUV。重心も高く、タイヤの径も大きいですからその点の配慮はあったはずです。

しかし乗ってみればまったく心配は無用。
ティアナで実績のある実用的なセッティングは大型SUVにもきわめて有効で、この見るからに大きな巨体を軽々と、しかも滑らかに加速させるのです。
ましてやムラーノはスポーティな走りを売りにするSUVでしたから、この余裕あるパワーユニットはまさしく設計者が求めたスポーティな味にぴったりだったわけです。

ミニバンの長距離ドライブも後押し

エルグランド初代の後期型にもVQ35DEが搭載されました。2000年8月のことです。搭載順としてはかなり早い方ではなかったでしょうか。
元々はVG33E型という年代物のV6エンジンでしたから、その性能には満足できないというユーザーに応えた格好でもあります。

するとこれがじつに良い作用を見せるのです。
VGに比べVQは遥かに軽量でスムーズ、しかも静かでしたから、エルグランドのガソリン車をより高級感のあるクルマにステップアップさせてくれたのです。
出力値にして70馬力アップの240馬力、トルクも8.9kgアップの36.0kgと大幅な性能向上。

元来しっかりとした足取りで高速道路でも不安なく走れるという定評のあったエルグランドですが、VQエンジン搭載で、より長距離クルーザーとしての資質を高めることになりました。

高い評価の反面、批判も・・・

思いつくだけでもフェアレディZ、スカイライン、フーガ、エルグランド、ティアナ、ムラーノ、プレサージュ・・・といった具合で、VQ35DE型エンジンの搭載車種の多さは、もちろん汎用性、適用性の高さの裏付けですし、それは現代のエンジン技術の象徴ということは出来るかもしれません。

しかし、やはり特にスポーツカーファンからは多少ならずも不満の声が聞こえてくるのも事実です。
それはズバリ「スポーツカーなのにミニバンと同じエンジンなのはちょっと・・・」というもの。

それもそうですよね。スポーツカーファンは愛車に対する思いは当然強いでしょうし、なによりエンジン音に対するこだわりは人一倍ではないでしょうか。そう考えると、たとえば隣の家のエルグランドと、自分のフェアレディZが同じ音がする、というのはちょっといただけないかもしれません。

エンジン技術の向上により合理化が推し進められ、収益も改善された日産自動車。
その結果が良い方向に作用した例はたくさんあり、恩恵に浴したユーザーも少なくないのでしょうが、微妙な気持ちになっているユーザーがいるのもまた確かなようです。
しかし量産製品にはこうした二極評価がついてまわるもの。それだけ多くの台数が販売され、浸透しているという証拠と考えることもできるのではないでしょうか。