16の国に生産拠点を持ち、世界70カ国で「Brembo」製品が販売されている「Brembo」は、ブレーキメーカーとして、モータースポーツの世界はもちろん、市販車の世界でもトップリーダーの地位をゆるぎないものとしています。
その歴史は、1961年にイタリア北部、ベルガモから数キロの場所で機械工場が設立されたところからスタートをしました。この工場では、機械部門および冶金を得意としていたことから、自動車メーカーとのつながりが生まれ、3年後の1964年になるとスペアパーツ市場向けの製品開発が本格的に開始されました。
1972年になるとモト・グッツィへの供給を手始めに、ヨーロッパの一流モーターサイクルメーカーとの関係を深めると同時に、モーターサイクル用ブレーキシステム部門におけるリーダーの座を築きました。
一方、自動車の世界では1975年。フェラーリが当時のF1カーへの採用を決定したことで、「Brembo」が世界的に認められるようになりました。
その後のモータースポーツシーンでの活躍は、読者のみなさんもご存知のとおり枚挙にいとまがないほどです。
1980年になると、デザイン、材料ともに画期的なアルミニウム製ブレーキキャリパーを開発。 この製品は、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、BMW、日産など、メーカー製ハイパフォーマンスモデルに採用。 モータースポーツには興味が無いというユーザーにも、「Brembo」の名前が認知されることとなり、現在ではハイパフォーマンスカー用ブレーキシステムといえば「Brembo」というほど、そのイメージはゆるぎないものとなりました。
時代がミレニアムを迎えると「Brembo」は、ブラジルのアルファ・レアル・ミナス社を買収。 自動車用ブレーキディスクやエンジンフライホイール組み立ての強化を図ります。 その後も、イギリスのAPレーシング社の買収、イタリアのマルケジーニ社の株式を70%取得。 さらには、中国・南京に自動車および商用車のブレーキキャリパーとディスクの鋳造および機械加工工場を完備した生産センターを設立するなど、現在の「Brembo」グループの従業員数は7000人以上。 そのうち約10%がエンジニアおよび製品スペシャリストで占められるということから、開発や研究を重要視しているメーカーということが窺い知ることができますね。
1964年に自動車用スペアパーツの生産を開始して以来、「Brembo」は約60年間に渡り「Brembo」は、自動車用ブレーキシステム部門でトップの地位を築き上げてきました。 その地位は、製品とサービスの継続的革新、可能な限りの品質レベルの維持、競争力のある価格と最高の安全性、そして環境への配慮に対する細心の注意によってのみ維持することができうるものなのです。
その製品作りへの真摯な姿勢は、純正補修ブレーキディスクの設計でも変わりなく、多くの革新的な技術が惜しみなく投入されているのです。
そのひとつであるUVコーティングは、OEMメーカー向けに研究・開発された新技術で、耐腐食性や環境に優れ、社内の試験では異なるコーティング方法(亜鉛鍍金コーティング)を施したブレーキディスクよりも、エネルギー資源の節約に繋がることも立証されています。
また従来の製品よりも炭素比率を高めたHC(ハイカーボンディスク)は、鋳鉄の科学組成を高精度で変化させるこによって、熱慣性を最適化し、振動と騒音も減少させています。
高性能スポーツカーに多く使われるベンチレーテッドディスクにも、新技術が投入されています。PVT(ピラーベンチレーションシステム・特許取得済み)と呼ばれるこのシステムは、ベンチレーション部分に独自のデザインを採用したもので、冷却容量を改善し、耐サーマルクラック性は約40%もアップしています。
それは、純正補修パーツの部門でも変わりなく、「Brembo」のブランドロゴが付いた製品は常に最新の構成要素が盛り込まれ設計されているのです。
そのブレーキディスクは3種類の商品構成で、スタンダード以外は特殊なMAX・FLOATIINGがラインナップされています。
『ブレンボ マックス』は、耐フェード性やコンディションの変化に強い製品です。 その秘密は、ディスクローター表面に設けられた外側に向かういくつものスリットにあります。 このスリットにより、パッドの摩擦熱によってパッドとディスクの間に発生したガスを排出させ、ブレーキ性能低下を防ぎます。 これは、雨天時にディスク表面に付着した水分を排出することにも効果があります。
またブレーキの初期段階で、より高い摩擦力を生み出すよう設計されていますので、短い距離で効率的に制動を行うことができるのです。
カーボン含有量の高い特殊鋳鉄のローターと、アルミ合金製のパブで構成されたブレーキディスクシステム。ローターとハブは、フローティングピンで繋がれています。
このブレーキは、熱の影響によるディスク面の変形が少なく、かつ重量も抑えることができるため性能に重点を置く車両に使われています。
世界の名だたる自動車メーカーとの共同作業と長年の経験、そして最先端の設計プロセスとその後のさまざまなテストをへて生み出されたブレーキパッドは、性能、安全性、および耐久性に関して純正部品を同等以上の品質と性能を維持しています。 このブレーキパッドは、「Brembo」製ディスクと合わせて使用することでより良い性能を発揮できるようになります。
ストリートからワインディングでの使用を前提に開発されています。 コントロール性、耐フェード性といったブレーキパッドに要求される基本性能を高めながら、ダスト量やローター攻撃性を抑えています。 ストレスの無いコントロール性能は、あらゆるユーザーにご満足いただけます。
ストリートでの使用を重視し、初期制動を高めたブレーキパッドです。 レッドパッドに比べ、高い摩擦係数を持ちながらダスト量、鳴きを純正レベルに抑えていることが特徴です。
ブレンボ プレミアム ブレーキフルードDOT4は、性能のみならず環境にも配慮されたものです。 その性能は、DOT規格よりもドライで30℃、ウェットで10℃高い沸点を持ち、かつ低い粘度で設計されています。 これによりペーパーロック現象の発生を抑制します。