ラジアルタイヤとバイアスタイヤは何が違う?多くの車にラジアルタイヤが採用される理由は?

タイヤ

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タイヤの呼び方は様々…。スタッドかスタッドレスかはタイヤ表面の状態を表すものです。そして、タイヤの内部構造を表す表現に、「ラジアルタイヤ」と「バイアスタイヤ」と言う言葉があります。最近、ラジアルはまだまだ聞きますが、バイアスは聞かなくなりました。

これらのタイヤは何が違うのか。また、バイアスタイヤがあまり見られなくなった理由は何でしょうか。
Chapter
タイヤの中の構造について
現在一般的なラジアルタイヤ
乗用車ではあまり使われなくなったバイアスタイヤ
現代におけるバイアスタイヤの用途

タイヤの中の構造について

通常、自動車用のタイヤの中には複数のワイヤーが入っており強度が高めらています。一般的に最近の乗用車では1500㎏前後の車重に、ガソリンやオイルなどを加えて1700㎏程度、さらに人が乗ると2000㎏近くなります。この重さを支えるのがタイヤの役割の一つです。

タイヤは、路面からの衝撃を緩衝したり、グリップ力を発揮したりしないといけない重要な部品ですが、ゴムだけではこの重さに耐える強度は出せません。そのため、タイヤの中には複数本のワイヤーが入っています。このワイヤーによってタイヤは強度を増し、安全性を高められるわけですが、ワイヤーの配置によってタイヤの性格や性能が大きく変わってきます。

ラジアルタイヤとバイアスタイヤの違いはタイヤの中にあるワイヤーの配列にあるのです。

現在一般的なラジアルタイヤ

現在の乗用車には、ほぼ100%と言っていいほどラジアルタイヤが採用されています。ラジアルタイヤには進行方向に対して90度の角度でワイヤーが配置されています。この配置は、バイアスタイヤに比べて転がり抵抗が小さく、より良い燃費を得られるのです。

また、サイドウォール部があまり膨らまないため、比較的きれいなサイドウォールのデザインが可能。この90度に配置されたワイヤーは、サイドウォール部分でスプリングのような働きをするため、柔軟性や乗り心地を確保できるだけでなく、トレッド面の変形を抑えて走行安定性やトラクションの確保をしてくれます。

しかし、サイドウォール部分はバイアスタイヤ比で強度に劣る面があり、オフロード走行などでサイドウォール面までつぶして使うような面ではデメリットにもなります。旧車の場合は、乗り心地が悪くなることがあるため、バイアスタイヤを用いるケースも。

乗用車ではあまり使われなくなったバイアスタイヤ

バイアスタイヤワイヤーを左右からV字型に配置していく方式です。ワイヤーをV字型に配置していくという点から、構造が複雑に思われがちですが、実は製造工程が非常に単純であり、製品価格を抑えることが可能。

またタイヤ全体が柔軟性を備えており、リーフサスペンションなどの車種でも比較的良い乗り心地を実現します。外部からの衝撃に対する強度は非常に高いタイヤです。

しかし、その分転がり抵抗が大きく、トラクション性能や燃費と言う面では非常にデメリットがあります。また、この欠点が高速域に行けば行くほど顕著になる事から、現在の乗用車ではほとんどがラジアルタイヤを使用しています。

現代におけるバイアスタイヤの用途

グリップや低燃費に優れる反面外部からの衝撃などには弱いラジアルタイヤですが、道路が整備され通常の用途では外部からの衝撃を受けにくい現代では、乗用車のほとんどがラジアルタイヤです。

前述のとおり、旧車などの一部ではバイアスタイヤを用いるユーザーもいるようですが、おおよそ8t前後のトラックを初め、8t以下の自動車の多くはラジアルタイヤを用いているようです。

しかし、バイアスタイヤですが、20tクラスの大型車や、航空機など特殊用途になればなるほどバイアスタイヤのメリットが生きてくるため、現在においても採用されています。


以前、タイヤはワイヤーが出るまでキッチリ使う、とおっしゃる方がいらっしゃいました。しかし、ワイヤーが出るのはスリップサインを大きく超えてすり減ったとき。ワイヤーが出るよりももっと前にタイヤを履き替えましょう。
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