単なる速さの追求ではないBMW Mの真髄

全シリーズターボを搭載した最新のM

無題

ステアリングを握ったクルマ好きのハートを真っ先に捉えるのは、それぞれに搭載された特別なエンジンによる圧倒的な力強さでしょう。例えば、伸びやかなフォルムの2ドアクーペボディが美しいM4に搭載されるのは、3リッター直列6気筒Mツインパワー・ターボです。

同様のエンジンはベースモデルにも組み合わされていますが、M4のボンネットの下に収まるのはシリンダーヘッドやブロックまでが新設計となる専用ユニット。最高出力317kW(431PS)、最大トルク550Nm(56.1kgm)は、お手軽なコンピューターチューンで引き出されたわけではないのです。

歴代のMモデルと同様に、サーキットでも卓越した性能が発揮できるよう開発されていますが、この強心臓を味方につけ速さだけを追求しているのかといえば、それは否です。

速さだけ追及しているのではない

BMW Mが大切にしているのは、絶対的な速さのみならず、ドライバーが感じることのできるドライビングプレジャーです。もちろん、その一端を担っているのがエンジンであることは確かですが。

M2、M3、M4に搭載される直6ツインターボは、NAエンジンと見紛うほどスロットル操作に対して反応がリニアで、シャープな回転フィールを堪能できます。そして、そのエンジンの能力を存分に解き放ち、クルマを意のままに操れる感覚を味わえることこそ、BMWのMモデルの最大の魅力なのです。

シャシーと電子制御の進化がもたらす魅力

これを実現するのが優れたシャシー性能。モータースポーツの世界で磨き上げられてきた高い技術力はプロダクションモデルにも着実にフィードバックされ、BMWが得意とするボディ全体でトルクを受け止め、フロントタイヤでナチュラルな操舵を実現するといった、後輪駆動の醍醐味をさらに鮮やかなものにしているのです。

こういったフットワークの素晴らしさについては、後輪左右の駆動トルクを可変制御し、最大限のトラクションと安定性を確保するとともに、俊敏性を発揮するアクティブMデファレンシャルを採用するなど、秀逸な電子デバイスによるチューニングも見逃せません。

さらに、サスペンションにも電子制御が盛り込まれ、サーキットにおける速さとストリートでの快適性を高いレベルで両立させているのも魅力的。

スポーツドライビングに求められる要素がすべて揃っていて、それを簡単に引き出し心ゆくまで楽しめる。しかも、日々の生活のなかでは牙を隠しあくまでも快適な実用車として活用できるところが、BMW本来の魅力でもあり、Mモデルのスゴサなのかもしれませんね。

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