"移動してください"と駐車監視員の声かけ。これって、じつは強制力がないんです。

駐車監視員には「車両を移動させる」権利はない

駐車監視員

駐車監視員は、”放置されている車両を確認する”という業務を委託された、民間法人の従業員です。つまり彼らは、警察官ではありませんし、ましてや”ドライバーに注意する”ことも認められていないのです。

交通違反となる場所に、クルマが停められていることを確認し、”確認した”という証拠を『放置駐車確認標章』として残すことだけが業務なので、ドライバーにクルマを移動させる権利はありません。違反者に対しての交通反則切符の作成・交付は、従来と同じく警察官が行います。

駐車監視員は、2人以上で1組のチームとなり、警察署長が公示する取り締まりガイドライン(重点路線、重点地域、重点時間帯、取り締まり活動方針など)に沿って監視活動を行います。

警察官が行う、時間を空けての駐車違反チェックとは異なり、放置駐車違反を発見次第、ただちにナンバー撮影・確認標章の発行を行います。

ちなみに、対象となるのは放置駐車のみで、人が乗っている車両には放置駐車確認標章の貼り付けを行いません。

みなし公務員のため公務執行妨害

彼らは、管轄の警察署から依頼され、”放置されている車両を確認する”業務を受託した機関や現場の駐車監視員ですので、みなし公務員(業務を行っている最中は公務員とみなす)として扱われます。

これは、車両所有者・運転者が抵抗し、万がいち駐車監視員が暴力や脅迫をうけた場合、公務執行妨害罪となり、車両所有者の行為は刑事事件の対象となります。

また「違法駐車を見逃す代わりに、この謝礼で…」といったような袖の下を渡す行為には、贈収賄罪が成立します。善良なドライバーの皆さまが、買収をやるなんてことはないでしょうが、ご注意くださいませ。

駐車監視員になるには?

駐車監視員になるには、駐車監視員資格者証を取得します。取得方法は、2通り。

ひとつは、駐車監視員資格者講習を受ける方法です。講習課程は1日7時間の講習を2日間と、講習からおおむね1週間後に1時間の修了考査が実施されます。講習を受講し、修了考査に合格すると、「駐車監視員資格者講習修了証明書」が交付されます。

費用は、神奈川県の場合、駐車監視員資格者講習手数料20,000円分の収入証紙と、駐車監視員資格者証の交付申請手数料9,900円がかかります。

もうひとつは、「公安委員会が国家公安委員会規則で定めるところにより放置車両の確認等に関し駐車監視員資格者講習の課程を修了した者と同等以上の技能及び知識を有すると認める者として認定する場合、その技能及び知識を審査して行うもの」。つまり考査のみを受ける方法です。

これは、警察官OBの方々を対象とした取得方法で、駐車監視員に警察官OBの方が多いといわれるのには、こういった理由があったのです。

最初に、駐車監視員には「車両を移動させる」権利はないと書きましたが、駐車禁止区域の放置駐車はそれ自体が違反です。駐車監視員のお世話にならないよう、日頃から正しい駐車を心がけましょう。

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