「ビックス情報を受信しました」ビックスってなに?

カーナビ

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自動車を運転していると、ときおりナビから「ビックス情報を受信しました」というメッセージが流れてきますよね。そのビックスって、なんのことかご存知ですか?どうしてナビは、ビックス情報を受信するのでしょうか?
Chapter
1996年に実用化されたビックスとは?
VICSの問題点

1996年に実用化されたビックスとは?

ビックスはVICSと表記し、Vehicle Information and Communication Systemの頭文字を取ったものです。日本語に直せば、道路交通情報通信システムのことです。

1986年より研究が始まったVICS。1996年には東京、神奈川、埼玉、千葉で実用化され、その後日本全国にVICS網は拡大し、2004年の北海道・北見地区への導入をもって全国のVICS網が完成しました。

VICSは、昨今、進化が著しい自動車のConnectivity(コネクティビティ)の元祖とも言うべき技術。VICSセンターからの情報を、各車両の端末で受け取る単方向情報通信です。

情報は、日本道路交通情報センター、各都道府県警察、道路管理者などから収集し、編集したもの。内容はおもに、渋滞、所要時間、交通障害、交通規制、駐車場があります。

これを道路に設置された各種ビーコンやFM多重放送を通じ、VICS対応カーナビや各種ビーコンの受信機を搭載した端末に伝えられます。それら情報を、搭載しているナビが受信したときに「ビックス情報を受信しました」というメッセージが流れます。

ナビの渋滞情報は、このVICS情報をもとにしているか、自動車メーカーやAVメーカーが独自の情報をもとに発信しているかの2通りがありますが、一般的に活用されているのはVICSです。

道路の渋滞状況を受信し、ナビが快適に走行できるルートを探すことができるなど、利点の多いVICSですが、いくつかの弱点があります。

VICSの問題点

その①:FM放送は都道府県単位

VICS情報は光ビーコン未設置の区域でも、FM多重放送経由で受信できます。ただしFM多重放送の周波数は、NHK FMと同じ。FM放送局の電波は、都道府県を越えて出力されないので、VICS情報も都道府県単位となります。

そのためVICS情報をFM多重放送経由で受信するには、NHK FMを受信し続けることが必須です。他の民放FMやAM、iPodなどの音楽ソースの再生を始めると、VICS情報が得られません。

ただし、ナビによってはVICS受信用チューナーを備えた機種があったり、県境を超えたら自動的にVICS取得情報源を更新する機能が付いたナビもあります。よほど古いナビを装備指定ない限り、実用上の問題とはならないでしょう。

その②:VICSはデジタル放送

VICSはNHK FMの多重放送の電波を使用していますが、通常のFMがアナログ放送であるのに対し、VICSはデジタル放送です。

そのためビルの合間やトンネルの中、山間部など電波の反射し易い箇所では受信しづらくなることがあります。トンネル内でNHK FMが聞けるからと言って、VICS情報も受信しているとは限らないのです。

その③:VICS情報の即時性と正確さ

VICS情報は日本道路情報センターや各都道府県警、道路管理者経由で渋滞情報を入手し、編集したうえで送信します。そのため、どうしても情報の即時性が失われます。

次に渋滞情報はあくまでもセンサーで感知したものなので、いざ渋滞ポイントに近づいたら渋滞が解消している場合がありますし、反対に、迂回したつもりが渋滞にあってしまうこともあります。

またセンサー下に故障車や工事車両などが停車している場合、センサーが渋滞していると思い間違った情報を発信する可能性もあるそうです。

そういった問題を克服するため、現在はVICS WIDEサービスやETC2.0などにより、情報源を道路から車両単位に変更しつつあります。今後は、よりきめ細かい情報が期待されています。

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