知られざる”幻のカー・オブ・ザ・イヤー”に選ばれた日産 セフィーロとはどんな車?

日産 セフィーロとはどんな車?

初代セフィーロ

セフィーロの登場は1988年。以降、2度のフルモデルチェンジを行い、3代目モデル(2003年)で生産終了となりました。

初代モデルは、FRのセダン専用車種としてのデビューしたものの、2代目以降はFFに変わり、さらにはステーションワゴンも設定するなど、戦略が右往左往したという印象は否めません。

日産としては、初代モデルの開発途中でバブルが崩壊してしまったため、当初の予定からどうしても変更せざるを得なかった部分もあります。その点では時代に翻弄されたモデルと言っても良いのかもしれませんね。

では、初代モデルから順にみていきましょう。

初代モデル(A31型)

1988年9月1日に発売された日産 セフィーロの初代モデルA31型は、発売数週間前から、人類学者で思想家の中沢新一や演出家の和田勉、女優の斉藤由貴を起用したティザー広告で話題を集めました。糸井重里による「くうねるあそぶ」というCMコピーは、クルマよりもCMが話題になった記憶があります。

もちろんセフィーロ自体も、当時はまだまだオプション装備でしかなかったプロジェクターヘッドランプを標準採用。「33歳のセダン」というサブタイトルを付与されて、共働きだけど子供のいない、いわゆるDINKS層を主なターゲットにしました。

また、エンジン、サスペンション、トランスミッション、内装生地、内装色、外装色をユーザーの組み合わせによって注文出来るセミオーダーシステム「セフィーロ・コーディネーション」も導入。当初の組み合わせは810通りで、個性が求められていたバブル期ならではなシステムでした。

ちなみに、同時期には姉妹車であるスカイラインやローレルだけではなく、シーマ、スカイラインGT-R、プレセア、プリメーラ、アベニールといった日産を象徴するモデルが多数ラインナップされていました。

2代目モデル(A32型)

日産 セフィーロ A32

2代目モデルの登場は、1994年8月24日。初代モデルは話題を振りまいたものの、バブル崩壊もあり販売面では苦戦を強いられました。そして2代目モデルでは、マキシマと統合されてFFモデルへと変貌します。

一方で、しなやなか乗り心地を実現していた点や、山口智子や竹中直人など話題のあるタレントを起用したコマーシャル展開が受け、好調な販売を記録することになりました。

2代目セフィーロは、日産の高い技術力をアピールするため、新開発した”VQエンジン”というV6エンジンが最初に搭載されています。VQエンジン製造専用に、福島のいわきに工場が新たに建設されるほど目玉だったのです。

そして1994年、自工会クラブ版カー・オブ・ザ・イヤーで、この2代目セフィーロが受賞します。選定基準は、自工会の記者クラブに属する記者の経済的な視点によるもので、日本カー・オブ・ザ・イヤーとは異なるものでした。

3代目(A33型)

日産 セフィーロ A33

1998年に登場した3代目モデルA33型は、ユニバーサルデザインを多く取り入れた点が特徴です。オーテックジャパンから特別仕様車も発売されました。

2001年にはマイナーチェンジし、全長が4,920mmへと大型化されたのは海外市場を見据えてのものでした。一方で、コスト削減のためサンルーフ、レーダークルーズコントロール、アクティブヘッドレストといった装備を廃止。

2002年には平成12年排出ガス規制に適合しない2.5L車が廃止になると、その翌年には国内での販売終了となってしまいます。これはローレルと統合されるためで、後継モデルはティアナになります。

ちなみにセフィーロという名称はスペイン語で「そよ風」を意味するもので、自動車業界にさわやかな風をもたらしたかったとの狙いがあったのでしょう。

セフィーロの中古価格は?

セフィーロの中古相場をみていきましょう。

  初代 2代目 3代目
最低価格 58万円 29.8万円 9.8万円
最高価格 138万円 38万円 69万円
平均価格 100.4万円 33.9万円 32万円
※2017年11月30日時点

在庫数はどの代も10台以下となっていますが、決してプレミア価格がつけられているモデルではありません。生産終了から既に10年以上が経過しているため、今後在庫が大幅に増えることは考えにくいでしょう。

購入を考えている場合は、良い状態の物を見つけたら早めにアクションを仕掛けたほうが良いでしょう。現行モデルや人気モデルのように、いずれ良いモデルが出てくる可能性は、残念ながら低いです。

発売した直後にバブル崩壊という憂き目にあった悲運のモデルとして知られているセフィーロ。1台の車として客観的にチェックしてみると、なかなか味わい深いモデルだとわかりますね。

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