誰でもレーシングドライバーと同じ加速ができる!?「ローンチコントロール」とは?

ローンチコントロール

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近年、クルマに搭載される電子制御デバイスは、本当に素晴らしい進歩を遂げています。センサーやカメラを使ったエマージェンシーブレーキなどのパッシブセーフティがしばしば話題になりますが、トラクションコントロールやスタビリティコントロールといったアクティブセーフティ技術も見逃すことができません。なかでも「ローンチコントロール」システムは、スポーツカーには必須のデバイスになりつつあります。
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ローンチコントロールの必要性
F1等で使用禁止となったローンチコントロール…

ローンチコントロールの必要性

クルマの性能向上で、大パワー&大トルクを誇るスポーツカーが増えてきました。日本においても、メーカー自主規制を撤廃したモデルが現れています。

しかし、大パワーになればなるほど、クルマは扱いにくくなります。そこで必要になってくるのが、電子制御デバイスによる「調教」といえるでしょう。ローンチコントロールもそうした装備のひとつです。

大パワー車の発進時、エンジン、タイヤ、ミッション、クラッチ…クルマには非常に大きな負担がかかります。かつてのマニュアル車であれば、ドライバーのスキルが非常に問われる瞬間でした。

実際、F1やレースシーンで、スタートに失敗してポジションを失う一流ドライバーを多々見てきたことと思います。適切な回転数でのクラッチミートとアクセル開度、すべてがベストでなければ良いスタートはきれません。

ローンチコントロールは、それらをコンピュータが最適化して、ドライバーの代わりにやってくれるシステムです。基本は、多くの車に装備されているトラクションコントロール(TRC)ですが、あちらはクルマを安定させるシステムで、ときにはパワーを意図的に絞ることもします。

対してローンチコントロールは、最高のスタートを行うためにプログラミングされているもので、フルパワーで加速させます。

さらに、ミッションがDCTになれば、もう鬼に金棒。どんなドライバーでも、正しく操作すれば、レーシングドライバーと同じもしくはそれ以上の加速を行うことができます。

F1等で使用禁止となったローンチコントロール…

強烈で非日常的な加速が、誰でも実行できてしまうローンチコントロール。F1では、過去にローンチコントロールが使われていた時代もありましたが、ドライバーの技量をスポイルし、さらにスタート時のポジション争いも無くなってしまうことから、2004年から使用禁止になっています。

それだけ、ローンチコントロールがあれば最高のスタートをきることができるというわけです。

スポーツカーに搭載されているローンチコントロールは、スポーツ走行のスタート用にプログラムされたシステムです。公道で使うべき機能でないため、設定する必要があります。設定方法は、おおむね下記の通りです。

1、停車状態でブレーキを踏み、TCSをオフにし、「LC」と表記されているボタンを押す。
2、ブレーキを踏んだ状態でアクセルを深く踏み込み、ブレーキを放して急発進させる。
3、路面状態に応じてホイールスピンが抑制され、自動でシフトアップが行なわれる。
4、ある程度の速度になるとエンジン回転が落とされ、LCモードが解除される。

ローンチコントロールをはじめとした電子デバイスは、あらゆるドライバーが安全に、そのクルマの性能を享受できるという素晴らしいシステムです。

ハイパワーを誇る高額なスーパースポーツカーにとっては、ますますこういった電子デバイスが欠かせないものになりそうですね。

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