新車当時、日陰者だったF31レパードが人気。その理由とは?

レパードの人気のきっかけは?

日産 レパード F31

「ユージ、逮捕は諦めよう。退治するんだよ」

「あぶない刑事」は、F31レパードを語るうえで、外すことのできないキーワードです。

VG30DEの乾いた始動音ののち、タイヤスモークをあげながら横浜の街を激走。凶悪犯とのカーチェイスを繰り広げ、時に被弾しながら、サングラスが似合う主人公の2人とともに、主役級の活躍をしたモデルがゴールドのF31レパードでした。

このTVドラマでの活躍が、レパードにとって追い風となったことは言うまでもありません。ゴールドメタリックという珍しいカラーをラインナップした、デザイナー(Y31セドグロと同じ若林氏)のセンスの良さがここに生きました。

このカラーチョイスは、いかにも破天荒で一気に捜査を進める正義感の強い大下勇次(柴田恭兵)の相棒として、あるいは横浜という高感度な街中でひときわ存在感を放つアイコンとして、これ以外の選択はちょっと考えられないというくらい見事にハマっていたものです。

また、勝俣州和演じる犯人が乗る初代ソアラと、レパードが繰り広げたカーチェイスも語り草となっています。

あの頃は買えなかった…それが、遅咲きの理由

「あぶない刑事」は、当時の中高生に絶大なる人気を博しました。大学生がソアラに熱中していた頃、中高生はあぶない刑事とレパードに強く感化されていたわけです。

F31レパードからY32レパードJフェリーに移行すると同時期に、当時中高生だった若者は免許を取得する年齢となり、そしてバイトで貯めた、あるいは親からの大借金を手に、中古車店に並ぶ金色のレパードをこぞって買い求めるようになります。これがレパードが、遅咲きだった最大の理由でしょう。

しかもその後、2015年になって「あぶない刑事」の完結編が劇場公開されたことで、「あぶない刑事」を知らない世代もレパードに憧れ、購入したという現象もあるようです。

理由を聞くと「シブかっこいいから」なんていう言葉が聞こえてきたりします。もしかすると、新車当時に理解されずに苦労した「大人っぽさ」を、現代の若者がこのクルマから感じ取っているのかもしれませんね。

登場した当時は、ソアラと比較され不遇の時を過ごし、やがて本当の理解者たるやや後の世代から厚い支持を獲得するという、自動車の歴史上まれに見る愛され方をされたレパード。ソアラとは似たスタイルでありながら、明確に異なる個性と歩みと歴史を持ったクルマに結果的になりました。

いまでもピカピカに磨き上げられたり、エンジンや足まわりを丁寧に手入れされたりしながら現役で走り続けているレパードは、幸せ者かもしれませんね。

この記事をシェアする

関連する記事

最新記事