スーパーカーを購入するための審査基準は?各メーカーの条件を比較してみた

ラ・フェラーリ

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高性能エンジンが発揮する高出力に、スポーティーかつエレガントなエクステリアをまとうスーパーカー。購入価格もお高いのですが、もっとお高いのは購入審査の壁。はたして、メーカーごとに違いはあるのでしょうか?
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何故スーパーカーは、購入審査を行うのか?
フォードの場合
フェラーリの場合
ランボルギーニの場合

何故スーパーカーは、購入審査を行うのか?

自動車は工業製品です。作って売れたら、その分利益が出ます。

それが、ほぼすべての部品が専用となり、メンテナンスも専用工場で熟練スタッフの手によって行われるスーパーカーともなれば、価格も通常の車種よりお高く設定できるようになります。利益を稼ぎやすい商品ですが、なぜメーカーは大量生産しないのでしょう?

それは、ハイブランドの宝飾品やバックを見るとわかるかもしれません。

たとえばエルメスのバーキンやケリーは、なぜ高価なのでしょうか?それは1点ものであったり、製造数が限られているからです。そのため、高価なリセールバリューも維持され、ひいてはエルメスのブランド力へと昇華されます。

スーパーカーも同じです。自動車メーカーと車種のブランド力を維持、向上させるため、製造数は限定されます。高価であるにも関わらず、購入希望者が殺到するのは、ひとえにブランド力の成せる技です。

このブランド力の高さや限定生産といった希少性は、オークションでの高値につながります。しかし、最新鋭のスーパーカーが、すぐに転売されたとあっては、ブランドが抱える顧客の質が疑われます。顧客管理ができないブランドと、上得意の顧客から見放されることもあり、ブランド力の低下にも繋がりかねません。

そこでスーパーカーに限らず、高級車ブランドでは購入希望客の事前調査を行います。

では、高級自動車メーカーは、それぞれどのような購入審査基準があるのか見ていきましょう。

フォードの場合

2016年、フォードは最新のGTを発売しました。北米での価格は、40万ドル以上と言われ、生産台数は500台。対する購入希望車は6,500人超と、じつに13倍の購入倍率でした。500台を販売するにあたりフォードは、全購入希望者をチェックしたといいます。

その基準は、●過去にフォードGTの顧客であった●永年フォードユーザーである●一定期間、転売禁止の契約書にサインできる●頻繁に乗り回してくれること●フォードGT購入に熱意がある、といったものでした。

上得意の顧客を中心に、新型フォードGTはデリバリーされたとのことで、500人の購入者のうち、60%以上が過去のフォードGTユーザーであったとのこと。フォードブランドを愛してくれるオーナーに乗ってほしいという、ブランドの熱意が伝わりますね。

フェラーリの場合

フェラーリでは、基本購入審査を設けてはいません。購入できるのであれば、誰でも販売します。ただし、限定車を除いてです。

フェラーリが購入審査を設けるのは、限定車を販売する時です。

1987年に発売になったF40は、日本での車両本体価格が4,650万円という高価だったにもかかわらず、バブル絶頂期にあったこともあり、プレミアが付き2億円以上で転売された例もあったそうです。フェラーリでは、そういった投機目的の購入を防ぐため現在は、審査基準を設けています。

2016年に販売された限定車、ラ・フェラーリでは、過去に正規ディーラーのフェラーリを5台以上所有していることなど、ブランドへの忠誠心が問われ、簡単に転売しない顧客を中心に販売されています。

ランボルギーニの場合

ランボルギーニの場合もフェラーリ同様、通常モデルなら購入審査はありません。購入資金を工面出来るのなら、どなたでも購入できます。

では限定モデルでは、どうでしょうか?

2016年のジュネーブショーで発表されたセンテナリオの場合、発表された段階で、限定40台の行く先は決まっていました。このパターンの場合、ランボルギーニがセンテナリオに乗ってほしい上得意顧客に、事前に購入を打診していたものと考えられます。

ハイブランドのファッション業界でも、顧客だけを招待するファッションショーを開催し、購入予約を取ります。それと同じで、特別な1台をご用意しました、と招待状が届くとのことです。

スーパーカーは、普通の自動車と同じではありません。メーカーのイメージリーダーであり、ユーザーの人となりも、ブランド価値の向上や失墜に関わるのです。

お金があれば誰でも購入できるのは、カタログモデルのみ。希少性の高いスーパーカーは、ブランドより選ばれた顧客にのみ販売されるのです。

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