かつて多く車に搭載されていた「チョークレバー」…なぜ最近は見かけないの?

chokeの本来の意味は?

チョーク

チョークとは、『窒息』『塞ぐ』『息を止める』などの意味があります。

プロレスの禁止技に、気管を圧迫して絞めるワザがありますが、これをやられたレスラーは「チョークチョーク!」と叫びますね。あのチョークと同じです。

それがなぜクルマのチョークと関係があるのか?というと、チョークレバーを引くと、空気が遮断されて、キャブレターの入り口に蓋をした状態になります。ガソリンの量が多い濃い混合気をエンジンに送って、着火しやすい状態にするのです。

エンジン始動時に使うもの

チョークボタン、チョークレバーとは簡単に言うと空気の量を調整するもので、寒い時など、エンジンがかかりにくい時に使用します。

チョークレバーを引くまたはチョークのつまみを引っ張ると、空気が入ってくる部分を塞ぐことになります。吸入する空気量が少なくなることで、燃料が濃くなり、結果的に着火しやすい(=エンジンがかかりやすい)状態にすることができるのです。

いつ頃までついていた?

チョークレバーまたはチョークボタンは、キャブレターエンジンを積んだクルマに装備されており、イグニッションキーの右側か、ハンドルの下あたりに設置されていました。

しかし1970年代半ばから車はオートチョーク化が進み、ドライバーが操作するチョーク機能を備えた車は徐々に減っていきました。さらに近年では、電子制御燃料噴射装置を採用する車がほとんどとなり、チョークという存在そのものが忘れられつつあります。

とはいえ、現代のクルマでも、寒い朝などにエンジンを始動させた直後は、自動的に回転数が上がりますよね。これは、かつてチョークを引いていた状態が自動的に行われているということです。

チョークレバーの使い方

チョークレバー

チョークの操作が必要なのはエンジンの始動直前と始動直後です。エンジンが冷え切っている時や、外気温が低い時はエンジンが始動しにくいので、その際にチョークを使います。

使い方は簡単で、エンジン始動時にチョーク弁を作動させるためのノブやレバーを一杯に引くだけ。これで空気の流入量が減り、燃料が濃い状態になります。エンジンが無事かかったら、引いていたチョークノブを半分くらいまで戻し、エンジンが安定したら、チョークノブを完全に元の位置に戻します。

今もチョークボタンがついているエンジンがある?

最近の車では見掛けなくなりましたが、キャブレターが付いたオートバイや農業機械、発電機、芝刈り機などには、手動式や自動式のチョーク弁が付いている場合があります。まだまだチョークは現役なんです。

また、2ストロークエンジンを搭載するレーシングカートで、ドライバーがストレートエンドでキャブレターの吸気口に手をあてている光景を見掛けたことがあるかもしれません。これは「チョーキング」というテクニックです。

一時的に空気を遮断することで、多くの燃料をエンジンに送って焼きつきを防ぐテクニックです。チューニングされたカートのエンジンでは、必須のテクニックです。

市販車の世界においては、チョークという言葉自体を耳にする機会はめっきり減りました。しかし、発電機やカートではいまでも使われています。こうして視点を変えると、過去のものと思われた技術がまだまだ現役であることに気づかされますね。

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