SUVブームなのに!なぜホンダには、ヴェゼルしかないの?

ホンダ ヴェゼル 2016

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自動車市場は空前のSUVブームに湧いています。ですが、ホンダでSUVといえば『ヴェゼル』だけ…。ホンダファンのなかには“もっとSUVの選択肢が欲しい!”と思っている人も多いはず。はたして、ホンダSUVはこのままヴェゼルだけで終わってしまうのでしょうか。

Chapter
SUVカテゴリーの旗手だったホンダ
海外では多様なモデルがあるホンダSUV
日本でもいよいよホンダSUV攻勢が始まる?

SUVカテゴリーの旗手だったホンダ

80年代後半から90年代前半にかけて、日本は空前のクロスカントリー4WDブームに湧きました。クロスカントリー4WDとは、頑丈なハシゴ型のラダーフレームの上にボディを載せ、悪路を走るのに十分な最低地上高と、トランスファー(副変速機)を持ったトランスミッションを備えているクルマのこと。トヨタ ランドクルーザーや三菱 パジェロがこれにあたります。

またピックアップトラックの後部にシェルを被せて、居住スペースとしたSUV(スポーツユーティリティビークル)もブームになりました。この時に
、トヨタ ハイラックスサーフや日産 テラノなどの名車が生まれました。

しかし景気が下向きになるに連れて、車重が重く燃費の悪いクロスカントリー4WDは懐疑的に見られるようになります。そこでメーカーが考えたのが、乗用車のプラットフォームを使って車高だけを上げた新カテゴリー「ライトクロカン4WD」でした。これが現在のSUVやクロスオーバー車に繋がっていくわけです。

世界初のライトクロカン4WDは、スズキのエスクード(1988年発売)ですが、ムーブメントになったのは1994年。トヨタの初代RAV4(ラブフォ−)が登場し、ホンダもその登場半年後の1995年に初代CR-Vをデビューさせました。

このCR-Vは、5ドアボディのみだったうえに、センターウォークスルーや折り畳みテーブルといったギミックが豊富で、瞬く間に当時のアウトドア派のハートを掴みました。

また軽量で燃費が良く、面倒な4WDへの切り替えがいらないデュアルポンプ4WDという駆動システムを持っていたのも、ユーザーには目新しく写ったのです。

ホンダはラダーフレームの生産施設を持たず、当時ホンダチャネルで発売していたクロスロードはランドローバーのディスカバリー、JAZZ(ジャズ)はいすゞ ミューのバッジモデルだったのです。ですが、乗用車ベースの4WD車を造ったことが、結果的には功を奏しました。

こうしたCR-Vが構築したSUVの概念は現代にも受け継がれており、ホンダはSUVの旗手だったと言っても過言ではないのです。事実、ホンダSUVはいま世界の市場で大健闘をしています。

海外では多様なモデルがあるホンダSUV

日本ではヴェゼルしかラインナップのないホンダSUVですが、じつは海外では大小さまざまなモデルが販売されています。

SUVの本場と言えばアメリカ。景気が後退しているとはいえ、どのメーカーも北米市場を狙ったSUVを開発しています。そのなかでホンダの代表モデルがパイロットです。3列シート7人乗りの大型SUVで、3.5LのV6エンジンを搭載しており、4WDだけでなくFFモデルも設定されています。

アメリカのホンダ高級チャネルであるアキュラから出ているのが、MDXです。こちらも3.5ℓV6エンジンを積んだ7人乗りの大型SUV。日本にも導入される予定でしたが、アキュラチャネルの日本展開の白紙化とともに、幻となってしまいました。

北米以上にSUVの人気が高いのが中国。好景気の中国では、アメリカ同様にゴージャスなSUVが人気です。ホンダが広州の工場で作るアヴァンシアは、2.0L 直4ガソリンターボと1.5L 直4ガソリンターボ、2つのパワーユニットが用意されています。5人乗りですが、北米モデルのパイロットを短くしたようなSUVです。

アヴァンシアのアキュラ版CDXも、広州の工場で生産されています。とにかく豪華できらびやかなものが好きな中国人には、アキュラブランドは人気なようです。

中国と並んで経済発展が著しいインドにも、ホンダはSUVを投入しています。それがWR-V。小型乗用車フィットのプラットフォームを使って造られたコンパクトSUVで、1.2L 直4が搭載されています。ちなみにこの車種はブラジルにも投入されており、そちらでは1.5L 直4エンジンが採用されています。

このように、世界ではさまざまなホンダSUVが走り回っています。そして、その波はいよいよ日本にもやってくる気配がしてきました。

日本でもいよいよホンダSUV攻勢が始まる?

先だってフランクフルトで行われたモーターショーにおいて、ホンダSUVファン待望のクルマがお披露目されました。それが新型CR-Vです。

すでに2017年初頭にニューヨークでも発表されて話題を呼んでおりましたが、今回はハイブリッド車のコンセプトカーも展示されました。

気になるのは、日本での発売。まだ噂にしか過ぎませんが、2018年中頃にはいよいよ日本でCR-Vが復活するとも。ハイブリッド車の発売が同時に行われるかは不透明ですが、新ハイブリッドシステムは2つのモーターでミッションを持たず、より一層の燃費向上がされていると見られています。

さらに、前項で紹介したWR-Vの日本発売もじつは近いのでは…と言われています。ホンダはスズキのハスラーやイグニスの成功に注目しており、日本市場でもクロスオーバーSUVを導入したいと考えているようです。生産ラインの確保さえできれば、遠くない将来、WR-Vが日本の道を走ることになるかもしれません。

孤軍奮闘しているヴェゼルのマイナーチェンジも近いようです。詳細はまだわかりませんが、エクステリアやインテリアはほぼ現在のままで、パワートレイン系に大きな変更があるのではと見られています。ダウンサイジングターボや、クリーンディーゼルエンジンの搭載が期待されます。また、ホンダセンシングが全グレード標準になるという噂もあり、こちらも期待されます。

いよいよ東京モーターショー2017も近づき、ここでもホンダSUVに未来図が垣間見られるかもしれません、ラインナップの寂しかったホンダSUV
ですが、2018年以降の動きにはファンとしては要注目といったところではないでしょうか。

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