セルフスタンドで給油中、満タンじゃないのにピタっと止まる。なぜ?

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いまやガソリンスタンドの主流ともいえるセルフ式スタンド。ご自身で給油ノズルを握った経験のある方も多いはず。ところで、給油ノズルのハンドルをギュッと握って給油していると、満タンでもないのに突然給油がストップした経験はありませんか?その原因を調べてみました。
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セルフスタンドで給油中、満タンじゃないのにピタっと止まる。なぜ?
理由①:給油ノズル先端のセンサーが燃料をキャッチしたから
理由②:燃料タンクの内部は、海底洞窟と同じ!?

セルフスタンドで給油中、満タンじゃないのにピタっと止まる。なぜ?

セルフスタンドでは、油種を選択し、車両の給油口に給油ノズルを差し込み、給油ノズルのレバーを引くと給油ができます。

しかし満タンでもないのに、給油がピタッと止まることがあります。その原因は、おもに2つあります。

理由①:給油ノズル先端のセンサーが燃料をキャッチしたから

給油ノズルには、過剰給油を防ぐためのセンサーが備えられています。このセンサーは、ノズル先端に設けられた検知口から入ってくる空気を検知しており、検知口が燃料に浸かった状態になると給油をストップさせる仕組みです。

通常なら燃料タンクに燃料が溜まり、上限を超えたところで反応するのですが、例外的にセンサーが反応する場合があります。それは、勢い良く給油を行った場合です。

自動車の燃料タンクに繋がる給油口は、燃料を逆流させない形状をしています。というのも、ガソリンは想像以上に危険物質だからです。

まず、ガソリンの引火点は-40℃程度ときわめて低く、静電気のような、ほんのわずかな火種でも爆発的に燃え上がります。また摘発しやすく、空気よりも重いため、穴やくぼみに溜まってしまいます。

ガス欠の時、他の車両からガソリンを移そうと、ゴムホースを給油口に差し込む人もいますが、ホースと給油口が接触した静電気でも、ガソリンは爆発する危険性があります。

これを防ぐため、給油パイプは複雑に折れ曲がり、逆流防止弁など構造的な工夫を凝らしています。給油口から一直線にストンと燃料タンクに続いているわけではないのです。

この給油パイプが複雑なカタチの場合、ノズルからの給油量に対して、タンクに流れる量が追いつかず、パイプ内であふれることがあります。そうなるとノズル先端に設けられた検知口がガソリンで塞がれ、満タンと誤判定し、給油をストップさせます。

ほかにも勢い良く給油すると燃料が泡立ち、その泡で検知口を塞ぎ給油がストップすることもあります。

理由②:燃料タンクの内部は、海底洞窟と同じ!?

2つ目の理由は、自動車に搭載される燃料タンクの形状に由来する問題です。

自動車の燃料タンクは、通常、走行部品に関与しないよう、空いたスペースに設置されます。ただし、重量物である燃料は、どうしても自動車の運動性能に影響を与えてしまいます。

燃料の増減によるハンドリングへの影響を少なく、かつ空いたスペースに設置される燃料タンクは、どうしても複雑な形状になってしまいます。

その燃料タンクに勢い良く液体を入れると、内部の空気は押し出されずに、燃料は入口付近で滞留してしまいます。その状態を避けるため、タンクには内部の空気を抜くためのブリーザーパイプが設置され、給油口にその出口が設けられています。

これにより給油されると、タンク内に残った空気はパイプから抜け出るのですが、これには時間がかかります。急いで給油して満タンでもないのにピタッと給油が終了するケースは、燃料タンク内の空気が十分に抜けきっていないことが原因と考えられます。
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