親指隠せ!金色に輝く宮型霊柩車の姿を見かけなくなった理由

多様化する葬儀形態や様式

2017年8月17日、光岡自動車は、エンディング産業展2017にて、新型寝台霊柩車「フュージョン」を発表しました。昨年の同展では、トヨタ ヴェルファイアをベースにした「ヴェルファイアグランドリムジン」を出展しています。

近年多様化する葬儀形態や様式に対応した新型の霊柩車で存在感のあるスタイリッシュなデザインが目を引きますね。

光岡の新型霊柩車のような洋型霊柩車は年々増え続けていますが、昔からある日本ならではの”宮型”霊柩車は減少しているといいます。なぜなのでしょうか?

宮型霊柩車が激減している理由は?

霊柩車

要因のひとつが、全国の公営斎場や火葬場から相次いで入場禁止となっているという事実です。「え?霊柩車なのに出入り禁止?」と思ってしまいますが、そこには周辺住民からの苦情が増えている背景があります。

宮型霊柩車は豪華絢爛な作りで、洋型霊柩車に比べてとにかく目立ちます。誰もがやがては迎える”死”ではありますが、ぱっと見でお葬式を連想させる宮型霊柩車を不吉に思う住民は多いといいます。

これは、斎場や火葬場の近くまで住宅地が広がったことも関係しているといいます。近隣住民への配慮ということで、埼玉県のように県条例で火葬場への入場が禁止する自治体が年々増えているのです。

なんと現在は、150以上の自治体が宮型霊柩車の乗り入れを規制しているというから驚きです。

宮型霊柩車はコスト高

霊柩車

近隣住民からの苦情に配慮して、宮型霊柩車の斎場や火葬場への入場を禁止するほかに、もうひとつの理由としては、宮型霊柩車の製作には大変コストがかかるということです。

車1台に対してあの豪華な神輿部分を架装するわけですから費用も手間も、そして職人の技術も必要となります。シンプルな架装であまり費用の掛からない洋型霊柩車のほうが、コストが安く済んで、さらにおとなしいデザインのためお葬式のイメージも弱めで、現在ではそちらのほうが重要が多くなっています。

洋型霊柩車なら、ミニバンや高級外車とさほどイメージが変わることなく、火葬場への乗り入れを禁止されることもありませんからね。

モノコックボディの車が増えたことも理由

コスト高に関連するのですが、宮型霊柩車の神輿部分は大変重量があります。その重量に対応するため、また屋根を切るなどの架装をしてもボディの強度を損なわないために宮型霊柩車のベース車両には、クラウンワゴンやキャデラック、フォードリンカーンなどシャシーフレーム構造の高級車が選ばれてきました。

しかし現在は高級車でもモノコックボディの車が増えており、またステーションワゴン自体がラインナップされなくなったということもあって、架装が物理的に不可能になりつつあります。ボディの切り貼りが必要なく、架装が比較的容易な洋型霊柩車が増えてきたのも理由のひとつです。

前述した理由から日本国内では減少している宮型霊柩車ですが、日本文化を象徴するような豪華な外観が、海外でひそかな人気となっているようです。

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