トーイン、トーアウトのメリット・デメリット

トー角とは?

トー角

アライメント調整で耳にするトー角は、なにを意味するのでしょうか。

タイヤを装着した自動車のボディを透かして、上からの透過図を思い浮かべて下さい。装着されたタイヤと車軸は、基本的に90°を成しているとします。この状態の時、トー角を0°と表示します。量産車では、トー角は0°もしくはわずかのトーインが一般的です。

トー角が0°の場合、左右タイヤ間の距離は対応する場所同士であれば、どの場所でも一定です。

トーインとは?

タイヤ

トーインとは、車両の進行方向に対しタイヤのトー(つま先)が、イン(内側)方向に向いている状態です。

タイヤを装着した自動車を上から見た場合、進行方向に対し、左右のタイヤはハの字型。進行方向に対しては、左右タイヤの先端間の距離が、後端間よりも短い状態です。トーイン時の角度は、+0.06のように正数で示されます。

前輪におけるトーイン

フロントタイヤは、トーイン状態で装着されている場合、ハンドリングはリニアで切れの良い反応とはならず、少しダルい傾向を示します。反対にステアリング操作の影響を受けにくいため、直進安定性が向上します。

後輪におけるトーイン

後輪はトー角0°が基本です。トーインに設定すると、コーナリング時の限界性能が上がリます。反面、コントロール性能は下がります。

トーインを強くしすぎると、ドリフト走行向けのリアハッピーどころか、ピーキーで雨天時の路面では簡単にスピンモードに入ってしまうような特性になる可能性が高くなります。

トーアウトとは?

4WS

トーアウトとは、車両の進行方向に対しタイヤのトー(つま先)が、アウト(外側)方向に向いている状態です。

タイヤを装着した自動車を上から見た場合、進行方向に対し、タイヤが逆ハの字型に装着されている状態です。トーアウト時のトー角は、-0.06のように負数で示されます。

前輪におけるトーアウト

前輪をトーアウトに設定すると、リニアでレスポンスの良いハンドリング性能を示す反面、直進安定性が低下します。

前輪をトーアウトに設定する場合には、キャスター角も見直し、ネガティブキャンパーに設定するのが一般的です。この点は信頼できる整備士に任せましょう。

後輪におけるトーアウト

後輪のトー角は0°が基本で、設定し直すにしてもトーインが一般的で、トーアウトに設定することは、ほぼありません。

その理由は、トーイン時と逆の特性を示し、コーナリング時の限界性能が下がり、直進安定性能も損なわれます。よってリアをトーアウトにセッティングすることは、まずありません。

トーイン、トーアウトのメリット・デメリット

トー角の設定を変更するのは、前輪に限ったほうが、用途・目的によって効果が期待できます。

前輪がトーインなら、直進安定性の向上が期待できるので、高速道路を多用するドライバー向けです。反対にトーアウトならハンドリングに優れるので、ジムカーナやなどに向いていますが、一般的には、トー角は0°に近くなるよう設定しておくと、高速安定性とハンドリング性能を両立できます。

後輪のトー角は、公道では0°が基本。トーインにもトーアウトにもしないほうが安全です。ただドリフト走行やテクニカルコースのサーキットを走行する専用マシンなら、多少トーインに設定したほうが、ドライバーの腕次第でコントロールできる面白いマシンになるかもしれませんね。

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