なぜ最近のディーゼルエンジンは静かになったのか?

燃料に圧力を加えて爆発させる特性を持つディーゼルエンジン

Eクラス ディーゼルエンジン

点火プラグを用いて混合気に着火するガソリンエンジンとは違い、ディーゼルエンジンは軽油と空気の混合気を圧縮することで自己着火させます。この構造上、ディーゼルエンジンは振動や騒音(ディーゼルノック)が発生します。

しかし、近年の技術進歩によりディーゼルエンジンも相当静かになりました。

数々の技術進歩が静粛性能を高めた

ディーゼルエンジン エンジンカバー

近年、ディーゼルエンジン車が増加した理由のひとつに室内の静粛性向上があげられます。最近は、エンジンカバーを装着するケースが増え、バルクヘッド部分に遮音材を使用することによって、車内に入ってくるノイズが激減しました。

車外ではディーゼル車独特の音が多少聞こえますが、騒音にならないように抑えられた静かな音です。

しかし、ディーゼルエンジンの仕組み自体でもっとも進化したのは、インジェクター(燃料噴射装置)等の電子制御技術でしょう。

電子技術の進化によりさらに実用的なエンジンへ

コモンレールシステム付2.0L直墳ターボディーゼルエンジン

ディーゼルエンジンの進化で大きな進歩は、緻密な燃料噴射技術にあります。コモンレール方式では、圧力管に高圧燃料を蓄えてから、各気筒の電子制御弁内臓のインジェクターによる噴射を行います。

インジェクターの電磁弁の精密化や、それをコントロールする電子制御システムの進化により気筒ごとの爆発を緻密にコントロールすることで、現在のディーゼルエンジンは静かになりました。

昔は燃料を一気に送っていたのに対し、現在の技術では気筒ごとに緻密なコントロールが行われているのでバランスが良く、振動を抑えられるのです。

また、ターボチャージャー付きのディーゼルエンジンが増加したのも大きなポイントです。

排気がタービンを経由するので、排気音が穏やかになります。現在では少なくなったノンターボのディーゼル車は、直接排気することもあって騒音も大きなものでした。

技術の進歩により「実用的・魅力的」なエンジンへ

クリーンディーゼルエンジン

PMやNOxなどの有害物質の発生量が多いという欠点も、触媒の進化により抑制されました。ガソリンエンジンと比較して、同一のトルクではCo2排出量も少ないので、もともとの燃焼効率の良さという利点がさらに目立っています。

エンジン本体もディーゼル方式の高温・高圧に耐えうる頑丈な設計により、長持ちです。

日本でも飛躍的に知名度を上げているクリーンディーゼル。排気がクリーンで燃費が良いだけではなく、トルクフルで頑丈という特性をあわせ持っています。

大幅に静かになったディーゼルは実用的なエンジンとなり、ガソリンエンジンを上回るメリットを感じさせます。

実用面では申し分ない性能を持っているディーゼルエンジンですが、昨今のニュースは内燃機関に対して楽観的なものばかりではありません。今後、ディーゼルエンジンはどのような方向に行くのでしょうか?

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