MTでもエンストしない?トヨタの「iMT」ってなに?

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MT車には、ギアとエンジン回転数をシンクロさせて、変速ショックを抑え素早くシフトチェンジを行うテクニックが必要です。しかし、そんな技術も過去の遺物となりそうなMTが、トヨタから発売されていました。
Chapter
MT車のドライビングテクニック
iMTとは?
iMTのメイン市場は欧州

MT車のドライビングテクニック

MT車が多くの方に敬遠されるのは、クラッチ操作を左足で行わなければならない煩わしさにあると言えます。

発進時には半クラッチが必要となり、走行時にも加速、減速にかかわらず、エンジン回転数とクラッチ操作に気を配る必要があります。クラッチペダルを踏み込み、クラッチを断絶させ、ギアを入れ替えるにはタコメーターを見て行うのですが、大半の方は自身のスピード感や加速感、パワー感など体感が中心。となると、いつギアを変更したら良いのか戸惑う方も多いはず。

そんな煩わしさを解放したのが、ATでした。クラッチ操作は不要で、Dドライブに入れておけば、アクセルとブレーキペダルの操作だけで自動車を操縦できます。

またATが普及しても、マニュアルモードやパドルシフトなどギアチェンジの楽しみを残したATも多く、クラッチ操作を簡便にすればMT需要は、ドライブ好きの方を中心に高まるのではとも思えます。

iMTとは?

トヨタが2015年より製造しているハイラックスには6MTの設定があり、欧州市場向けにiMT(インテリジェント・マニュアル・トランスミッション)と呼ばれる変速機が採用されています。これは、ギアチェンジの際にエンジン回転数をクルマが自動的に合わせてくれるというものです。

iMTには起動ボタンがあり、OFFにすれば従来からのMTと変わりありません。

iMTを起動させると、牽引や荷物が多い時など、車両に負荷の大きい状態で加速、減速を行う際、車速とエンジン回転数をクルマが合わせ、次の動作をスムーズに行えます。

これは、エンジン回転数、車速、ギアポジションなどをコンピューター制御しているから出来ることで、ある意味セミATとも言えます。また、従来型のMTよりも燃費の向上も期待できます。

iMTは起動している時はラフな運転を受け入れる、懐の深いトランスミッションです。高速移動時や負荷の大きなときにはiMTをONにして運転し、比較的交通量の少ない場面ではOFFにして変速を楽しむ。つまり、以前のように半クラッチやギア合わせに慎重にならなくて良いのです。

他にもMTも運転可能な普通免許を取得したけど、まだ手動変速に自信がないという方にも、手動変速アシスト機能として有効そうです。

iMTのメイン市場は欧州

アシスト機構付きのMTは欧州では一般的のようで、iMTのメイン市場も欧州とオーストラリア。装備されているのは、ハイラックス、フォーチュナー、C-HR(1.2Lターボ)といったSUVです。

欧州トヨタの車種別カタログをひと通り見てみましたが、iMTが特に明記されておらず、6M/Tのように従来と変わらない表記のみです。それだけ欧州では普及しているのでしょうか。

2016年時点で、日本のAT普及率は99%弱。MTシェアは1%強。日本車にiMTが採用される可能性は低いかもしれませんが、機会があれば、iMTを楽しんでみたいですね。
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