車幅1,750mm以上が当たり前!? 車の巨大化は今後加速する?

ホンダ シビック ハッチバック 2017

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人気のSUVカテゴリーにスーパースポーツ、またスポーツセダンなど、ニューモデルが出るたびに私たちは、スタイルやスペックを眺めて心躍らせます。しかし、ふと不安に思うことがあります。それは、ボディサイズの肥大化。この傾向は今後も続くのでしょうか?

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確実に大型化している国産モデル達…
国産車のボディが大型化するワケ
国産車大型化の最大の理由

確実に大型化している国産モデル達…

ニューモデルが発表されるたび、運転支援機能や環境性能など、最新のテクノロジーを搭載したことによるクルマの進化が取り沙汰されます。そういった電子制御テクノロジーの採用は、近年、急速に進められています。

他方で、クルマそのものを見てみると、国産車でもかなり大型化して迫力を持つボディが増えてきたと実感できるのではないでしょうか。クルマの大型化のバロメーターは、車幅です。

例として、人気車種プリウスの全幅をチェックしてみましょう。

■プリウスの全幅推移
・初代(1997年)…全幅1,695mm
・2代目(2003年)…全幅1,725mm
・3代目(2009年)…全幅1,745mm
・現行(2015年)…全幅1,760mm

きっちり6年ごとにモデルチェンジを行い、その都度ボデイサイズが大型化しています。約20年の間にプリウスの全幅は、65mm拡大しているわけです。このまま行けば、全幅が1,800mmに達するのも、そう遠くないかもしれません。

そのプリウスとプラットフォームを同じくする人気のコンパクトSUV、C-HRの全幅は1,795mmとなっており、迫力のあるエクステリアデザインのポイントともなっています。

また復活したホンダ シビックは、ついに全幅が1,800mmに達しました。

このようにコンパクトクラスと呼べる車両でも、非常に大柄なボディを持つようになっています。ではその理由は何でしょうか?

国産車のボディが大型化するワケ

近年のクルマは、ボデイサイズが大型化しています。1960年代の日本のフラッグシップスポーツといえるトヨタ 2000GTの全幅は、わずか1,600mm。実際に見たことある方は「小さい」と感じたのではないでしょうか。

2000GTに限らず、かつての国産車はすべからくコンパクトでした。これは、当時の道路事情、世相、税制といったものが反映されていたと考えます。

現在でも普通自動車は、ボディサイズによって5ナンバーと3ナンバーに分けられています。5ナンバーの基準は、全長4,700mm、全幅1,700mm、全高2,000mmを最大とし、また排気量も2,000ccまで。ボディサイズ、排気量いずれかがこれより大きいクルマは3ナンバーとなり、税金も3ナンバーは5ナンバーの倍以上でした。

しかし1989年にこの制度が改正され、エンジン排気量が税額の基準になりました。これにより、5ナンバーのほうが維持に有利というインセンティブがなくなり、小排気量であってもメーカーはより商品力を高められる3ナンバー車をリリースするようになったのです。

国産車大型化の最大の理由

※全幅1,800mmとなった新型シビック

近年、国産車のボディが大型化されている最大の理由は、国内マーケットが縮小しつつあるということです。つまり国内専用にクルマを作ることが難しくなっており、各メーカーとも世界戦略車でマーケットを拡げる選択肢をとっているわけです。

日本では狭い国土と道路事情のため、コンパクトモデルの人気が高いとはいえ、世界戦略を見越したクルマとしては、同じセグメントのライバルと同等もしくはそれ以上の性能を必要としますから、日本ではやや大柄なボディを持つモデルがスタンダードということになるわけです。

これが国産車が大型化する最大の理由といえるでしょう。

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