ブレーキキャリパーの取り付け位置が、車種によって異なる理由って?

ブレーキキャリパーの働き

ブレーキ

ブレーキキャリパーとは、ディスクブレーキを構成するパーツのひとつです。

車輪とともに回転するディスクローターを、ブレーキキャリパーに組み込まれたブレーキパッドで両側から押さえつけることで摩擦力が発生し、その摩擦力(運動エネルギー)を熱エネルギーに変換して制動させる。それが、ディスクブレーキです。

倍力装置を装備することで制動力の強化が図れることや、対向ピストンなどの形式に発展させることも容易なため、現在ではほぼすべての自動車やバイクに、油圧式のディスクブレーキシステムが採用されています。

様々な車の取付位置

それでは、おもな車のフロント・ブレーキキャリパーの位置をメーカー/車種で見てみましょう。(メーカー/車種=エンジン搭載位置・方向=キャリパーの位置)

メルセデス・ベンツ旧Aクラス=FF=後側
メルセデス・ベンツ新Aクラス=FF=前側
アウディA4=縦置きFF/4WD=後側
アウディA3=横置きFF/4WD=前側
ポルシェ911=RR=後側
フェラーリ458=MR=後側
BMW 1/3シリーズ=縦置きFR=後側
MINI=横置きFF=前側
トヨタ クラウン=縦置きFR=後側
トヨタ ヴィッツ=横置きFF/4WD=前側
トヨタ 86=縦置きFR=前側

このように、メーカーで統一されているわけではなく、FFだから、FRだからといった決まりもないようです。

ポイントはステアリング機構との位置関係

車種によってブレーキキャリパーの取り付け位置が異なるのは、もちろん理由があります。

フロントブレーキの場合は、たいていはステアリング機構との位置関係で決まります。ステアリング機構に、操舵(そうだ)を車輪に伝えるナックルアームという部品があるのですが、ブレーキキャリパーはこれと干渉しないように配置されています。

ナックルアームが車軸より前にあればキャリパーは後ろ側に、ナックルアームが車軸より後ろにあればキャリパーが前側に取り付けられることがほとんどです。リアは、サスペンションアームとの干渉を避けて位置決めされています。

量産車では後側が多い

マツダ ロードスター

スポーツカーやレーシングカーは、冷却性能も加味されていることがあります。リアブレーキに関しては、後ろ側が多いのですが、マツダ ロードスターをはじめスポーツカーでは、前側に取り付けられているモデルもあります。

理由は、ざっくり言うと重量配分です。キャリパー自体が重量のある部品なので、こういう措置が取られることになります。エンジンが縦置きか、横置きかによっても場所が異なってきます。

さらに、前後はもちろん、できるだけ下側に付けたほうが、重心が低くなり安定した走りが得られるメリットもあります。F1マシンでは、過去、真下、つまりブレーキディスク下辺の水平方向にキャリパーが取り付けられていた例もあります。

後ろか前かは、ステアリング機構を含めたサスペンションデザインが関係しているということです。


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