路上駐車により緊急車両が通行できない…この場合どうなるの?罰則は?

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取り締まりが行われていても、路上駐車はなかなか根絶されない社会問題です。さて、狭い路地に路上駐車したことによって、救急車や消防車など緊急車両(緊急自動車)が通行できない…なんてことになった場合、どのような対応・罰則になるのでしょうか?
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迷惑な路上駐車…もし緊急車両が走行できなかったら?
緊急車両が通る為に駐車車両は…

迷惑な路上駐車…もし緊急車両が走行できなかったら?

日本は、その国土や街の生い立ちから、狭い路地が多くなっています。自動車黎明期から現在にいたるまで、コンパクトなクルマが好まれるのもこうした道路事情も大きく影響しているのでしょう。

そうした道路事情から社会問題になってしまうのが、路上駐車ではないでしょうか。幅員に余裕がある場合は、時間限定で駐車可能な場所が設けられていますが、駐停車禁止の標識がなくても、車を駐車した残りの幅員が3.5m以上確保できない、または長時間駐車などは駐車禁止に問われるなど、基本的に公道は駐停車禁止と理解すべき場所なのです。

では、火災や人命救助など必要なケースが発生しているのにもかかわらず、狭い路地の路上駐車によって、緊急車両が駆けつけようとしても通行できない、そんなケースが起きた場合。駐車していた車両は、どのような罰則や対応がなされるのでしょうか?

緊急車両が通る為に駐車車両は…

緊急車両は、道路交通法第40条によって走行時の優先が定められています。

●道路交通法第40条
“緊急自動車以外の一般車両(自転車、軽車両を含む)は、その進行を妨げないよう進路を譲らなければならない(交差点付近では交差点を避け左側に寄って一時停止する。交差点付近以外では原則として左側に寄る[10])。交差点付近の路面電車は交差点を避けて一時停止する。怠った場合は道交法違反「緊急車妨害等」となる”

つまり、ドライバーが乗っている状態で、緊急自動車が近づいてきた場合、すみやかに進路を譲るなどしなければ妨害とみなされ、罰則対象となります。これは皆さんもご存知かと思います。

では、駐車車両だった場合どうなのか?これは、故意か否かという点が重要となります。

”緊急自動車が通行することがわかったうえで、その通行を妨げる駐車をした”場合、これは前述の緊急車妨害等が適用されるでしょう。

しかし、路上駐車を行う場合はなにか用事があってのことであり、故意に緊急車両の進行を妨害するために駐車するということは、まず考えられません。こうした場合、法的には駐車禁止以上の違反に問えないとされているようです。

とはいえ、緊急車両は優先通行が認められている存在であり、また人命救助等、緊急かつ重要な活動をする車両ですので、なんらかの手法でこうした走行の妨げとなる駐車車両を移動させることはあるそうです。

例えば、消防隊数名でクルマを強引に移動させることがあります。緊急を要するのですから仕方ないことですよね。ですが。こうしたケースで、もし移動された車両がダメージを負ったら、その修理代は誰が払うのか…という問題が出てきます。

この場合は、緊急車両側の正当防衛と解釈され、修理代支払いの義務を負う必要がない、という可能性が高いとされています。理由を考えたら当然ともいえますね。

いずれにしても路上駐車は、緊急車両の通行の妨げの可能性になるだけでなく、事故を誘発する要因にもなりかねません。「ちょっとだけなら…」ではなく、必ずしかるべきパーキングに駐車し、円滑な交通に協力しましょう。
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