トヨタとマツダが資本提携!具体的になにが変わる?

CX-3

※この記事には広告が含まれます

2015年より協業関係にあったトヨタとマツダが、2017年8月4日に業務資本提携に踏み切る発表を行い、自動車業界を揺るがせています。今回の資本提携で、トヨタ車とマツダ車にどんな影響があるのでしょうか。
Chapter
トヨタとマツダ、資本提携の内容
トヨタとマツダ、将来的な商品補完の可能性は?

トヨタとマツダ、資本提携の内容

2017年8月4日、トヨタ自動車はマツダとの資本提携を行うと発表しました。500億円相当の株式を相互に持ち合い、従来の協業関係からより密接で強力な関係へと発展させる意向です。

資本提携により実施される具体的な施策は、発表段階では次の4点を挙げています。

①米国での完成車の生産合弁会社の設立

※画像はイメージです。

北米で完成車の生産拠点を合弁で立ち上げ、およそ4,000人規模の雇用を創出する予定です。

投資額は16億ドル(約1,760億円)。生産されるのは、北米向けのトヨタ カローラと、マツダが北米市場に導入するクロスオーバーになる予定。新工場の稼働開始は、2021年とのことです。

次期トヨタ カローラは、2018年発売と噂されていますので、モデル後半から新工場での生産が開始されることになります。

一方、2021年に北米に新規導入するマツダのクロスオーバーは、次期CX-3やCX-4あたりでしょうか。CX-3は2014年発売なので、2021年に生産開始は妥当です。また中国専用車のCX-4は、2016年発売。次期型は北米でも拡販を狙う可能性もあり、どちらも候補になります。

②電気自動車の共同技術開発

世界的にEV需要が高まるなか、世界各国の保安基準に柔軟に対応できる、商品力の高いEVの基本構造技術を共同開発する方針とのことです。

現時点では日産グループにEV技術で一歩遅れを取った感のあるトヨタ連合。マツダとのEVの共同開発は、開発資源を集中させ効率を高める意味で有効と考えられます。

③コネクティッド・先進安全技術を含む次世代の領域での協業

自動車の情報連携技術に不可欠な車載用マルチメディア関連技術を、共同開発する意向です。また、トヨタの車々間通信、路車間通信技術をマツダにも開放し、さらなる技術進歩を狙う方針です。

トヨタ、マツダとも自動車のコモディティ化(汎用化)には反対の意向ですが、通信端末やナビ、オーディオなどはコモディティ化によってコストダウンはもちろん、開発機関の短縮にもつなげることができそうです。

④商品補完の拡充

ひと言でいえば、相互OEM供給の推進です。現在でも、マツダからは北米専用車のトヨタ ヤリスiAが供給されています。その正体は、日本未発売のマツダ 2 セダン(デミオ セダン)です。2015年9月よりサイオン iAとして発売され、2017年からはトヨタブランドに変更されました。

反対にトヨタからは、国内向けの小型商用2BOXバンが供給される予定です。車種は、サクシード/プロボックス。2007年より販売されているファミリアバンが、ついにモデルチェンジを行うということを匂わせています。

具体的なモデルチェンジ(OEM供給開始)は、2017年末から2018年初頭と予想されます。その根拠は、現在、日産にOEM供給されているマツダ プレマシーが2017年内に製造が終了されることにともない、ファミリアバンとして販売されている日産のNV150AD(旧ADバン)のOEM供給も終了。新ファミリアバンは、サクシード/プロボックスに移行すると考えられます。

トヨタとマツダ、将来的な商品補完の可能性は?

発表会見で明らかにされたOEM車は、ヤリスiAと小型商用2BOXバンのみでしたが、将来的にはグローバルに、販売商品の補完を行うとのこと。日本市場では、どういった車種が補完されるのか予想してみました。

まずはマツダ CX-3。トヨタ C-HRよりもコンパクトなSUVで、可能性はありそうです。次にマツダ ロードスター。トヨタのライトウェイトスポーツおよびオープンスポーツは不在なので、ソフトトップの導入は考えられます。RFは86とバッティングするので除外でしょう。

トヨタ側からは、スライドドアのミニバンが考えられます。マツダでスライドドアを採用しているプレマシーとビアンテが2017年で生産終了予定で、販売店からはスライドドア車で売るものがない、と悲鳴も聞こえています。そこでプレマシーの代替でノア、ビアンテ後継にアルファードを供給する可能性もありそうです。

今後のトヨタとマツダの商品展開は、どう変化するのでしょう。今回の資本提携の結果がどのようなカタチとなって現れるのか楽しみですね。

【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細